出会いと再会と無表情2
売り場に来たものの届かない場所に洗剤があって
背伸びしても届かない
(くそぉ~もうちょっとなのに汗)
後ろから手が伸びて
「これ?はいどうぞ」
振り向くとアオが見下ろしてた
「あ・・・ありがとう」
びっくりした私の顔はたぶん赤くなってたはず
「まだ買うものあるの?」
アオが無表情で私に言ってきた
ユリ 「あと少しあるかな」
アオ 「ふ~ん付き合うよ」
アオは私が持ってたカゴを持つと
「早くしてよ」
と少し低い声で言うアオ
私は急いでアオの横に追いつき買い物を続けた
ユリ 「あー、買いすぎちゃったなぁ調子のってしまった汗」
アオ 「帰りは電車?タクシー?」
ユリ 「荷物が多いからタクシーで帰るよ、ありがとうね」
アオが持ってくれてる荷物を持とうとしたら
「いいよ、自宅の前まで荷物持っていく」
(何言ってんだコヤツ?)
と一瞬思った私
「大丈夫大丈夫、タクシーで家まで行くんだし降りたらすぐ家だから笑」
アオの顔を見ながら言うと
「いいからタクシー拾うよ」
手を挙げてタクシーを止めて
私の背中を押しながらタクシーに放り込んだ
「ユリさん住所運転手さんに伝えて」
ゲーセンの場所から自宅までは車で30分ぐらいだ
(あ~余計な出費しちゃったなぁ・・・)
アオを見ると窓から見える風景を楽しんでるようだった
その姿が綺麗でつい見とれてしまった
(いかんいかん、アオはかなり年下っぽい
10年以上も好きな人が出来ない私にはイケメンは眩しすぎたようだ汗)
タクシーが自宅マンション前に着いた
「アオくんありがとう!本当に助かっ・・・」
って言ってる最中にアオはマンション前に移動して
アオ 「何階?ドアの前まで荷物持っていく」
ユリ 「え”っ!?あっ・・・2階・・・ちがっオートロックだからちょっと待って」
私は駆け足でマンションのドアをロック解除すると
アオは私が持ってる荷物も持ってエレベーターのボタンを既に押してた
(めちゃめちゃ紳士だ・・・こんな男の子いるんだ~)
ドア前に荷物を置いてくれて
「任務完了~ゆっくり寝ろよ」
と私の頭をポンポンしながらアオが笑った
「え”っ!!アオくんでも笑えるんだ!ずっと無表情で無愛想だったのにあははは・・・あ・・・汗」
ズバリ言ってしまった私すぐ後悔
アオ 「・・・」
ユリ 「・・・」
アオ 「ふ~ん、俺帰るまたな~」
アオは歩きながら頭の横で手をヒラヒラさせていた
(やっちゃったなぁ・・・手伝ってもらったのに頭で思いついたこと言ってしまった・・・はぁ)
そんなことを思いながら荷物を部屋に入れた
「ユリ物語」
お風呂に入り寝る準備してふと思った
アオくんの顔どこかで見たことあるような気がする
だけど思い出せない
不思議な感覚
どこか懐かしいようなそんな感じ
そして私は眠りについた
「アオ物語」
やっと再会できた
まだ追いつけてないけど・・・
まだ守れないけど・・・
小学生の時から想ってた
あの人のこと
あと2年待ってほしい
ずっとこの時を俺は待ってたから
どうかあの人の好きになる人が俺でありますように
俺にとって最初で最後の恋でありますように