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婚約破棄してきた婚約者が森で足を滑らせ池に落ち、池から出てきた女神様が「あなたの落としたのは婚約破棄してきたコレですか?」と聞いてきた

金の斧銀の斧を婚約破棄風味にした短編ギャグ


元ネタ知ってる人は、お気軽にどうぞー( ゜∀゜)つ



婚約破棄してきた婚約者が森で足を滑らせ池に落ち、池から出てきた女神様が「あなたの落としたのは婚約破棄してきたコレですか?」と聞いてきた。



「婚約破棄した、それです」

私は片手でそれの頭を鷲掴みする、美しい女神様に答えた。


「あなたは素直な良い子ですね、ご褒美に性格が良くて浮気しない、あなたの命令を素直に聞く婚約者を差し上げましょう」

女神様が婚約破棄してきた婚約者を池に沈めて、変わりの何かを出そうとしてきたので、私は止めた。


「良いです大丈夫です、それで」


「?婚約破棄してきた悪い婚約者なのですよ?。暗い池の底で魚の餌になるのがお似合いでは?」

女神様の悪い男に対しての殺意が怖い。


「あー一応小さい頃からの幼なじみなので、真実の愛に目覚めて婚約破棄はされましたが、池の底に沈めるほどでは……」

言いながら、池の底から変わりに出てこようとしている新しい命が怖かったのもある。


「小さい頃からの幼なじみなのに婚約破棄してきたのですよ?、沈めるほどでは?」


「改めて言われると、確かにそんな気も……いえやっぱり池の底に沈んで魚の餌になったと思うと夢見が悪そうなので、それ返して下さい」


「……悪い男が苦しみもがきながら魚の餌になるのが、最高のお酒のお供なのに……わかりました、あなたの優しい心に免じてこれをそのまま返しましょう」


女神様は物騒な事を口にしながらも、その神秘的な美貌に一切の陰りを見せないまま微笑んだ。


池に沈めたそれを無造作に持ち上げようとしてーー池の端から延びた手が、それを阻む。


「私は!、元の婚約者を捨てるような信用出来ない相手より、性格が良くて浮気しなくて私の命令を素直に聞いてくれる人が良い!!」

ピンクブロンドの可愛らしい顔した、婚約破棄破棄してきた婚約者の浮気相手だった。


「それはそうかもしれませんが、奪っていったあなたが言っていいことではないでしょう?」

池からそれを持ち上げようとしている女神様と、それを阻もうとするピンクブロンドの美少女。


拮抗する二人が凄くてつい眺めてしまったが、池から顔を出せない元婚約者がぐったりしてきたので、私は仕方なく立ち上がる。


「えいっ」

私はピンクブロンドの美少女を池に落とした。


「おう!けっこうやることエグいですね!」

女神様が目を輝かせる、さっきから思ってましたが女神様も性格悪いですよ?。


「それ、返して下さい」

「はいはい、裏切られても愛なんですね~」

「ついでに、そのピンクいのも拾って貰えるとありがたいです」

「沈めときますけど?」

「……迷いますが、止めて下さい」

「欲がない人ですね~」

「ここで欲を出すと、普通に人殺しなので……」


私は女神様に手伝ってもらい二人を池の中から出し、水を吐き出させる。


幸い簡単に水を吐いて、二人ともに無事だった。

あ、藻がついてて汚いし臭い……女神様、池の掃除しましょう?。


「手伝ってくれる?」

「今度の週末とかどうですか?」

「えっめちゃくちゃ嬉しい!」

「……人の骨とかあるなら、私がいない間に片付けてくれると……」

「ないよ~今は~」

「今は……?」


私と女神様が仲良くやってる横で、元婚約者とその浮気相手は微妙な雰囲気だった。



「……………俺より、性格が良くて浮気しなくて命令を素直に聞く人が良いと?」


「私はそんなこと言ってませんわ!、死にかけていたので幻覚を見たんでしょう?」

あそこまでしといて、全力でしらばっくれられる!?。


改めてーー元婚約者は嫌いではなかったがーー私はあの方とは張り合えないなーと思う。


「………………………信用できない」


「!!!信じてくれないの!?、やっぱりあなたは婚約破棄するような人だから! 人を人とも思わない冷血漢!」

ピンクブロンドの美少女は、元婚約者を平手打ちして、被害者面して去っていく。


「色々凄い……」

「張り合わなくて良かった……」


彼女が去っていくのを見守って、元婚約者はこちらに近寄ってきた。


「婚約破棄した上に見苦しい所を見せてすまなかった、そして助けてくれてありがとう」


「さすがに見捨てられませんよ、婚約者じゃなくなっても幼なじみですから」


「……今までのことをなかったことにして、元の関係に戻りたいなんて虫の良いことは言えないが、今回の婚約破棄のことについて改めて、君の家に謝罪に行かせてもらっても良いだろうか?。今日はその話しのためにここに呼んだんだ」

「わかりました、お父様の予定がーー」


「気持ち少しでも残ってるなら元鞘で良いのになーー人間関係ってややこしーー」

女神様に見守られながら、私達は円満な婚約破棄について話し合った。



その後、私は彼を間に挟んで仲が良かった別の幼なじみと婚約して、その人とは上手く行ったので結婚することになる。


彼はあの女神様の池でのことが堪えたのか、しばらく新しい恋人を作ることはなくーー私が結婚した時は心から祝福してくれたーーだいぶ時間が経った後で、私と同じようなちょっと地味な女性と結婚した。



「人間ってややこしーー私は女神で良かったわ」



私の結婚式を祝ってくれた池の女神様は、彼の結婚式にも表れて彼とその花嫁を祝福してくれ、ちょっとだけ困った顔で笑っていた。




ちなみ主人公は、女一人と男二人の幼なじみ。


女神様的にそれはそれは『ややこしー関係』に見えたそうです。

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