MY SONG
こんなふうに、歌います。
世俗に煩わされたくないのに
世俗を離れちゃ生きてけない
世俗に育まれてきたんだ これまでも
ROCK'N'ROLLか 屍か
あいつは選択肢をくれたけど
理想のための理想になんて意味ないぜ
狭っちい机で空論をころがすなよ
ありふれた悩みと憤りが その唇で歌になるんだ
闘争の歴史には終止符を
煩悶の歳月に幕引きを
地団駄の連続に打ち止めを
順風満帆な風向きが好ましいが
鳩より鴉がこの空には似合う まだ
時代は救われる術を知らずに
世俗にのみこまれたくないのに
世俗のなか生きてくしかない
世俗に培われてゆくんだ これからも
ROCK'N'ROLLか 暗闇か
おれにも居場所までくれたけど
格言への格言はまるで役立たず
難解な言葉で議論をまぜっかえすな
あふれてく涙や愛しさだけ その唇で歌にすればいい
血まみれの正義には疑問符を
傍観の蒼月が満ち干きを
残酷な真実に口止めを
雨天決行の心意気 望ましいが
罪より誰かをこの国では憎む まだ
世界は塗り変わる刻を待ってる
崇高な詩人には尊敬を
純粋な概念には額縁を
穢れなき信仰に喝采を
だが おまえのその歌は誰に愛される? 誰を愛せる?
誰かにとどくわけでもなくたって。