表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛と終着の奏  作者: いなほ
13/23

策士

石内美夕さん


同じ小6生だけど、今時の小学生ってこんなにしっかりしてるの?


「ん。それの許可は副担でいい。じゃポスターを貼る場所だけど」

「次の児童会の会議では各委員長を招集するよ。そうそう、秋の交通安全運動と挨拶運動の当番だけど…」

めっちゃ有能やん。

「ポスター班は画鋲を忘れずにね。あと体育館は画鋲はNGだから。衝立か、衝立は美術準備室の中にあるからな。男子で、そうだな佐々木と吉田、運ぶの手伝ってやってくれ。画鋲の代わりに養生テープを使う事。間違ってガムテープで貼るなよ」


指示が的確すぎる。


「そう?まぁ、代々の児童会長からの引継ぎもあるしな」


おっと口に出てたらしい。


何というか、私もいつの間にか児童会の補佐みたいに組み込まれていて、結果各委員会の人たちの連絡を請け負ったり、宮地さん藤野さん、佐々木君らと自然と行動することが多くなって、気が付くと篠宮さんたちのグループより大所帯のグループに入ってた。

もちろん佐々木君と吉田君は同じ陸上部という事で仲いいし、自然と宮地さん藤野さんとも自然と話す事が多くなっていたよ。


あれ?これ宮地さんたちの作戦?


「まぁ会長は人を動かすのが上手だから」


という事は石内さんのアイデアなのかな。

なんというか頭イイな。

こういう人の事を地頭がいいとか言うのかな。


という事ならば、私も会長の手足となって働かねば。


「空木が来てくれてから、資料なんかのまとめが早くて的確になったな」


しかも、ほめ上手!資料のまとめは、そこはまぁ前世のアドバンテージといいますか。照れますなぁ。


「ふふ、吉田一派の勢力もこちら側に…。これでいっそう事態が捗る。」


あれ?吉田君の事も狙ってた?

佐々木君から芋ヅル式に吉田君達も。


宮地さんも藤野さんも頷いているからそういう事なんだろう。


「部活動の活動がほとんどなくなってるからな。熱中するにはちょうどいいのさ」


そっかー夏の大会が終わると主力は5年生になるからね。急に目標がなくなって戸惑っている子もいるわけかー。


「選挙で盛り上げておいて修学旅行で絆を深める。これで最後の学年だし、違う学校に行く子もいるから。いい思い出にしたいんだ」


なんて事でしょう。こんな事を考えている6年生がいるだなんて。

それに引き換え、遥は「自分は引っ込み思案だ」という言い分で自分の事しか考えてこなかったかも?

…反省しなきゃかな?


「私はこうしたかっただけ。むしろ巻き込んで悪いな」


なんてオトコマエ。


女の子だけど。


会長!カッコイイです。遥を助けてくれてありがとう。

ついていきたいです!


「それでね、会長が…」


そうすると遥の会話の中で会長の話題が多くなってくるのは自然な事で。


「へぇ、なんて子?」


冬哉さんとの会話にも自然と会長が出てくるようになる。


「石内美夕さん」


「いしうち…。ああ、兄の方が同じクラスにいる」


「へぇぇぇ。」


「兄の方もなんというかクラスで目立つ人だよ。リーダーシップがあって」



なんて事でしょう。遺伝か?遺伝なのか?


兄妹そろってなんというか大人物?


そうすると、石内会長にも話したくなる訳で。


「へぇ、兄貴のクラスメートにね。なんて名前なの?」


「空木冬哉さんだよ」


「兄妹じゃないんだな。従兄?」


なんか、会長とも更に打ち解けて。


楽しくなってきた!


そんなある日、石内兄妹が家に遊びに来ることになった。


冬哉さん、なんか嬉しそう。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ