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造ってしまったみんなの敵はボクの友達

作者: KSR

ボクの大好きな友達はいつもボクといっしょ


「ねぇ、あそぼう。」

「うん、あそぼう。」


ボクの友達はボクを守ってくれる


ボクはへんな男からいじめられるんだ


だから守ってくれる


「今日は何する?」

「なんでもいいよ。」

「じゃあ僕の本、いっしょに読もう。」

「うん、…でもボクは本読めないよ。」

「じゃあ読んであげる。」


きっといつの日か友達は死ぬんだろう


「あ!いじめっ子だよ。かくれてて。」

「うん…。」


友達が死んじゃったらボクは…


「オメェに用はねぇんだよ。」

「僕の友達をいじめるな!」

「なんだ?あいつは俺が造ったんだ!俺のだよ!」


ボクの友達はボクを守るために蹴られても立ち上がる


なんでなの?


「お前はいっつもウザイんだよ!あのロボにつきまとうな!あいつは心の無い鉄なんだよ!」

「うるさい!僕の友達をバカにするな!」


ボクは人より体は固いし、年をとらない


なんで?


「うっせんだよ!」


バンッ!


「うぅ…。」


友達が倒れこんだ


ボクどうしよう


だれかボクを助けて


だれか守ってよ…


「ふぅ…。…あれ?あいつどこ行きやがった。…まあ、後でいいか…。」


ボクの友達…


死んじゃったの?


「うぅう…。」

「大丈夫?」

「………。」

「大丈夫?」

「うぅ…。うへぁ!」


なんだこれ?赤いの?


血なのかな?


「僕は死ぬのかな?」

「…わかんない。」

「…そう。」

「ねぇ、本読んでくれないの?」

「………」

「ねぇ、本読まないの?」

「………」

「どうしたの?」


動かないよ?


「ボクを守ってくれないの?」

「………」


死んじゃったんだ


ボクも死んじゃうんだ


友達がいなきゃボクはダメなんだ


直してあげよう


ガチャガチャ

ガチャガチャ…


もう何日たったんだろ


聞く人がいないや


そういえばいじめっ子が来ないな…


…できた……友達


「おはよう。」

「オハ…ヨウ…。」

「本読んでくれるんだよね?」

「ホン…ホン…。」

「本読んでくれないの?」

「ホン…。」

「じゃあボクを守ってくれないの?」

「トモダチ…マモル…。」

「ありがとう。」

「アリ…ガトウ…。」


ガタンッ!


「よぉー!久しぶりだなゼロツーぅ?……なんだお前…。」


いじめっ子だ


でもボクには友達がいる


「なんだお前!02につきまとってたらお前もロボになったのか?機械オタクもここまでくると称賛ものだな。」

「オマエ…イジ…メッコ…。」

「なんだ?まだこりてなかったのか?」


ダダダダ!


「おい!やめろ!」


ダダダダ!


「お…!?な…ん…。」


ドサッ!


「マ…モル…。トモ…ダチ…。」


カタカタ…


友達がボクを守ってくれた


ボクの友達だ


「ねぇ、あそぼうよ。」

「アソ…ボウ…。マ…モル…。」

「もう守らなくてもいいんだよ。」

「マモ…ラ…ナキャ…。ト…モ…ダチ。」


カタカタカタカタ


あ、外に行っちゃった…


なんで?


守らなくていいって言ったから?


「キャー!!」


ダダダダ!

ダダダダ!


「誰かー!!」


ダダダダ!


「マモル…マモル…。トモダチ…。」


カタカタカタカタ

ダダダダ!


「おい!なんだあのロボットは!?」

「どこからか現れ、無差別に人を襲っております!」

「今すぐあいつを排除しろ!!」

「はっ!!」


カタカタカタカタ


「イジ…メッコ…。ト…モダ…チ…。マモラ…ナキャ…。」


ダダダダ!


「目標確認!打てぇ!!」

ドドドドン!


「当たったか!?」

「当たりましたが、装甲が剥がれただけです!」

「なに!?」


友達が打たれてる…


なんで?


「大砲だぁ!大砲を使えぃ!」

「はっ!!」


ダダダダ!

ダダダダ!


「マモル…マモル…。」


カタ…カタカタ


「大砲用意出来ました!」

「よし!放て!」


ドン!

ドカーン!!


「様子はどうだ?」

「大砲の煙でよく見えません!」


友達がやられてる…


また友達死んじゃうの?


なんで?


どうしてなの?


カタ…カタ…


「大丈夫?」

「トモ…ダチ…。マモラ…ナキャ…。僕ノヤクメ…。」

「もう守らなくていい。」

「………。」

「もう守らなくていいよ。ボクのこと。」

「……ホン…。」

「本?」

「…ヨ…ンデ…アゲル…。」

「ありがとう。持ってくるね。」


「煙が散りました!ロボットは瀕死の状態です!」

「そうか!もう一発だな…。」

「失礼ですが、あのロボットを破壊せずに捕獲してみてはどうでしょうか?」

「なぜだ?」

「あれほどクオリティの高い殺人ロボットは見たことがありません。今後の軍の研究対象に加えてみては?」

「うむ…そうだな。これよりあのロボットを捕獲する!全員で取り囲むぞ!」


ザッザッザッザッ


本取ってきたらへんな人が友達に近づいて来てる


「大丈夫?」

「…ダイじョウぶ…。」

「はい、本だよ。」

「読んデ…アゲ…る。」


「おい!ロボットの隣に人がいるぞ!」

「なに!?」

「ぼうや!危ないぞ!」

「ちょっと待て!あいつもロボだ!関節を見ろ!」

「まとめて捕まえろ!」


あの人たちボクらを捕まえようとしてる


助けて


…いや、助けなきゃ


守らなきゃ!


「もうボクを守らなくていいからね。」

「ホん…読んで…あゲる…。」

「待っててね。」


タッタッタッタッ


「なんだ!?人間に似てる方がこっちに来る!」

「うわぁ!来るなぁ!!」

「打てぇ!捕獲なんていい!とにかく打てぇ!」


ドドドドン!

ドドドドン!


「痛い!」


そうだ!


友達!!


「大丈夫?」

「イた…い…。」

「大丈夫だよ。ボクが守ってあげるから。」

「あり…が…とう…。」


ドドドドン!


「どうなった!?」

「人型ロボが殺人ロボを抱きしめるようにして離れません!!」

「大砲をぶちこめ!もろとも破壊しろぉ!!」


ボクは死ぬんだ…


…でも


君には死なないで欲しかったなぁ


結局ボクは君を守れなかった…


「僕は嬉しいよ。」

「え?」

「君が人間の心を持ってくれて…。」

「……ボクも嬉しい…。君が前の君に戻ってくれて…。」


「放てぇ!!」


ドン!

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― 新着の感想 ―
[一言] こんばんは 小説読ませて頂きました。将来性を感じる作品だと思います。また伺いますね。私も、小説を投稿していますので、よろしければ評価や感想をいただければ励みになります。
[一言] なんというか、よくあるいじめ話ですね。悲しいロボットを描きたければ、賢すぎるか、愚かすぎる(カタコトで話す)と良いですよ。だから、たいした物語だとは思いません。
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