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初防具生産と新しいフレンド

ブックマークありがとうございます。

こんなにたくさんアクセスしてくれる人がいるなんて思いもよりませんでした感謝しています。

これからも主人公ヒビトがゲームを純粋に楽しんでいる姿を描いていきます。

ぜひ見てください。


 街に到着して、再びリリ武具店にお邪魔していた。

 

「ツキリン! ヒビト! いらっしゃい! 来店、早かったね」

「素材がサクサクと溜まったから、ヒビトの防具を作りに来たのよ!」

「ヒビトとはどう?」

「……うん……上手くやってるよ……」

「ツキリンは可愛いんだからもっと自信を持ちなさい!」

「そ、そんなことないよ!」

「ご謙遜しちゃって」


 リリとツキナが盛り上がっていたので、僕は一人で店内に置いてある武器や防具を見ていた。


「ヒビト!」

「はーい!」


 僕はツキナに呼ばれたので、リリの元へ歩いていく。


「ヒビト! ツキナのことを頼むよ!」

「リリ! 急に何言ってるの?」


 ツキナはリリが急にあんなことを言ったので、動揺しているようだ。


「任せろ! なんて言ったってツキナは僕の自慢の彼女‼︎」

「もう! ヒビト! 恥ずかしいじゃない!」

「恥ずかしがるなよ〜!」


 僕は肩でツキナをつつく。

 ツキナも同じようなことをしてくる。

 ツキナは熱でもあるかのようにほてっていて、体温が上がっている気がした。

 三十秒くらい、僕とツキナの間に独自の世界が展開される。


「ストッ——プ! ストッ——プ! イチャイチャするのは後でやって!」


 リリは両手で音を鳴らして、僕とツキナの世界を断ち切る。

 (もう少しこうしていたかったのに‼)と心の中で呟きつつ、イチャイチャするのをやめた。


「ヒビト! 手に入れた素材をここに置いて」

「分かった!」


 僕はアイテムをリリが置いてといったところで実体化させる。

 リリはその中から一番いい素材を選択して防具を作ってくれるみたいだ。

 十分間くらいリリは素材と睨み合いをし、行い素材を選択してくれた。


「これに決めた! 他の素材は戻していいよ!」

「分かった」


 僕は素材を再び収納した。また隣のお店に素材を売りに行こう。


「また、隣の店で素材売ってくる!」

「オッケー! 多分戻ってくる時にはできてるよ!」

「よろしく!」


 僕はツキナを連れて、また隣の店に素材を売りに行った。

 素材を売ったことで、お金が三十万ゴールドになった。

 武器を作ってもらった時よりも多く儲けれた気がする。

 僕とツキナは再びリリ武具店に戻っていた。


「ただいま! リリ!」


 ツキナが明るい声を出して、リリの店に入っていく。


「お帰り! ツキリン、ヒビト」

「防具、できた?」

「できてるよ!」


 そう言って、リリは防具を実体化して、渡してくた。 

 僕はそれを受け取り、収納した。


「ありがとう!」

「どういたしまして」


 僕はリリに十五万ゴールドを支払った。

 (半分も持ってかれた〜!)僕は心で頭を抱えた。

 お金が増えたと思いきや、武器と防具を生産した時に半分持ってかれる。

 なかなかお金が貯まらないのだ……


「ヒビト! 武器を生産した時に忘れてたんだけど……フレンド交換しない?」

「いいよ!」


 僕はリリとフレンド交換をした。

 僕はゲームを始めて、二人目のフレンドができた。

 両方とも女性プレイヤーで顔は女性の中でもトップクラスの可愛さだ。

 (楽しいな! このゲーム!)


「武器や防具を作って欲しい時はいつでも連絡して! 最優先で作るから!」

「了解! また、よろしく!」

「はいはーい」


 僕とツキナはリリ武具店を出て行く。


「一旦、休憩しましょ!」


 ツキナに言われて、現実世界の時間を見てみたら十八時を回っていた。


「時間が経つのが、早いなぁ……」

「そう?」

「そうなんだよ! 楽しんでいる証拠かな! ツキナとも一緒にいれるし……」

「もう!」


 ツキナは照れ笑いをしながら、僕の肩をこつく。


「いったいなぁ……お返しだ!」


 僕もツキナの肩をこつく。

 今回は邪魔をする人がいないので、十分以上そのやり取りを続けた。


「次にゲームをやるときにラインするわ!」

「おう!」


 僕とツキナは昼にログアウトした宿で同じベッド横になり、現実世界に戻った。


 ***


「あぁあ……楽しかった!」


 僕は自室のベッドで体を起こし、両手を上に挙げ伸びを行う。

 友哉に強制的に進められて、始めたゲームだったがどっぷりとハマってしまっている。

 時間がレーシングカーみたいに早く過ぎていく。


「飯を食べに行くか……!」


 僕は自室を出て、リビングに向かう。


「ご飯できてるよ! 座って!」

「ありがとう」


 僕は定位置に着席する。

 時間を開けずにテーブルにご飯が運ばれてくる。

 僕の前の席に、お母さんが着席して、夕食を食べ始める。


「彼女とは上手くやってる?」

「うまくやってると言われても、まだ一日も経ってないからね!」

「そうだったわね」


 お母さんは思い出したように笑う。


「ゲームの中でなら上手くやってるよ!」

「悠斗がゲームにこんなに熱中するなんて珍しいね! 今まで剣道バカだったのに!」

「剣道バカってひどくない? お母さん!」

「本当のことでしょ?」

「本当だけれども……普通、自分の息子にそんなこと言わないでしょ!」

「そうだぞ! 律子!」


 急に話に入ってきたのは、仕事を終えて家に今さっき帰ってきたお父さんだった。

 

「あら! あなた、帰ってきたのね!」

「おう! 今、帰ったぞ!」

「おかえり! お父さん!」

「ただいま! 剣馬!」

「その呼び方もやめてぇぇぇぇ!」


 僕は両親にからかわれて、誰か助けてと救難信号を送るがもちろん誰も助けてくれない。

 剣馬と言うのは剣道馬鹿と一緒の意味だ。要するに両親揃って同じ呼び方をしている訳だ。


「冗談はそこまでにしといて本題入るぞ!」

「冗談かい! それに切り替えはや!」


 あまりの急展開に僕はついつい声を大きく出してしまう。


「悠斗、彼女ができたんだってな!」

「できたよ!」


(今日の今日でお父さんにもう情報が入ってるのかい!)

 面倒くさいことになる予感が……。

 お父さんにこう言う情報が入ると大抵は家に呼んで来いと言うはず。

  

「いつ連れてくるんだ!?」

「まだ決めてないよ!」

「それなら明日連れてこい!」


 やっぱりそうなりますよねぇ……


「何で⁉︎」

「俺が会いたいからだ!」

「何じゃそれ‼ まぁ聞いてみるけど……」

「頼むな! 悠斗!」

「はいはい」


 そんな話をしているといつの間にか食事が終わっていた。

 

「ごちそうさま!」


 僕は席を立ち上がり、自室へと向かった。

 早くこの場から逃げたいと言う気持ちと玲奈から連絡が来ているかが気になったので、この行動を取った。

 僕がスマホを手に持って連絡を待っているとポキポキとラインの音が鳴る。

 僕はすぐにラインを開き、誰から来ているか確認する。


「玲奈からラインが来たぁぁぁ‼」


 僕の声は部屋中に響く。

 僕はトークを開き、会話をする。


玲奈

二十時からゲーム始めるよ、ログインできる?


悠斗

できるよ


玲奈

やった!! 向こう側で待ってるわね!!


悠斗

オッケー!


「二十時からかぁ……今日は深夜コースだな!」


 僕は二十時になるまでの間、トイレや歯磨きなど、寝る支度をしてゲームの世界に飛び込んだ。


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