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第43話 海賊の島

ライトと別れた後、まだ宿屋に戻るには早かったので、夕方までステータスブックに載ってた気になる所に行くことにした。


『なんかスパイってカッコイイよね!』

『だけど、メイが疑われてるなんて許せないー!』

”まぁ、本当にあの船にもスパイっていると思うけどね?”


『そうなの?!』

『だったら余計腹が立つ~!!』

”確定ではないけどね。でも、情報を売ったり買ったりするのも仕事の1つらしいから、それって半分スパイ活動だもん。”


念話をしながら、 人気(ひとけ)のない海岸へと歩いて行った。” 感知(ディテクト)”。

ポツポツと人は居るけど、殺気や危険な 魔力(エナ)はない。でも慎重に行動するために、カコから習った闇魔法を試してみる。


遮蔽 (フェアデッケン)”。岩陰とか、木の陰を利用して姿を隠す闇魔法。周りに影が無くても魔力で覆い隠すことはできるけど、魔法を使える人には気付かれやすい欠点がある。だから夜に使うと効果は絶大な闇魔法。


”あ。アレ?2人が見つけた洞窟って。”

『そうそう~。』『けっこう奥が深そうなの。』


街から近いし、人がけっこう入ってそうな感じやけど、5分くらいすると道が3つに分かれており、更に奥に進むと2つ、という感じで迷路のようになっていた。


”これはけっこう大変そうだね・・・。”

『短時間では攻略できないねー。』

『時間がかかりそうね。』


とりあえずここは保留にした。


もう一つ、洞窟から15分くらい歩いたところに小さな遺跡があった。ここも人がよく来ているようでお手軽に探検はできるけど、何かを発見できる雰囲気ではなかった。


それに・・・ここには少し厄介な感じの人の集まりがチラホラ感知できる。


幸い向こうはまだ気付いていないようだったから、巻き込まれる前に早めに退散して宿屋に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーー


今回の宿は旅も後半ということもあって、皆に給料の半分が支給されたため、ゴウとも相談して1人部屋をとることにした。2週間で金貨2枚。残り金貨3枚もあるし、贅沢しなければ十分な金額だ。


宿屋は1泊銀貨1~2枚が相場。あくまで安い宿ね。素泊まりが基本で、食事代は別が多い。だから酒場や食堂が併設されているところが多いのだ。


ここでレイグラム・ドランダスの通貨概念をご紹介。簡単に言うと金貨1枚=銀貨10枚(1万円相当)、銀貨1枚=銅貨10枚(千円)、銅貨1枚は百円くらいの価値です。白金貨はあるけど、これは国王クラスが使うものらしくて白金貨1枚で金貨100枚。100万円相当なので滅多にお目にかかれないし、一般では流通もしていない。


貴族や金持ち、商人クラスでよく使われるのには、紙幣がある。これはそれぞれの国で発行されているものらしいけど、紙幣1枚で金貨10枚=10万円の価値らしい。紙幣は庶民でも見かけるし、持っている人も少なくはない。


この世界でも偽造紙幣というものはあるため、各国は 魔力(エナ)を特殊な方法で紙幣に付加させたりして目印にしたり、印刷技術の開発に力を注いでるんやって。この紙幣も数は限られていて、扱いにも決まりがある。なので、そう簡単には市場で使えないとか。ギルドとか商店でも国が認めたところでしか貨幣に交換出来ず、そのまま紙幣では一般の店や屋台とかで買い物はできないようになってるんやで。


これらの知識は、『アーロン・ジンクス』から学んだ。ハラ王国内の各地に商売しに行くアーロンについて勉強させて貰ったのだ。ちなみに紙幣取扱いの資格もとった!10歳以上なら試験にさえ通れば取得できるので、アーロンから強く薦められたのだ。1回落ちたけど(笑)、2回目で合格しました。


『あー!自分の部屋は落ち着くね~。』ネイマがベッドに寝転んだ。

『周りを気にしないで自由にできるのは嬉しい♪』テテュスがさっそく、屋台で購入したお菓子を食べている。


「一応闇魔法で結界も張ったから、安心していいよ!」

カコに教えてもらった闇魔法が、かなり役に立っていた。風魔法とか水魔法も便利で回復系、攻撃系、防御系と基本の3つはあるけど、闇魔法みたいに隠れたり、隠したりって感じのはないからね。


精霊2人を連れている私としては、この存在を守ることも大事やからね!


食事は外で食べるより部屋の方が安全なので、3~4日分をまとめ買いしておく。テテュスの『アクアベール』が冷蔵庫代りになり重宝することが判明したので、この案が採用されたのだ。


酒場も食堂も相当地元慣れしてないと、スリに遭ったりやケンカに巻き込まれて、ゆっくりと食事ができそうにないのも理由の一つやけどね。


ゴウはロゼと過ごす予定なので、心配はない。親子水入らず、たまには長男も甘えさせてもらったらって言うと恥ずかしがって怒ってたけど。

まんざらでもないみたいやったから、遺跡や洞窟探検以外は別々の行動をすることになった。


この金貨3枚もこのまま持ち歩くとよろしくないので、早々に銀貨や銅貨に交換しておこう。

とりあえず、金貨2枚は“収納(ボックス)”。


よし、あとは明日仕事の合間にこの金貨1枚を両替しに行こう。

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