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第10話 ほう、れん、そう《報告、連絡、相談》

バーベキュー計画の準備はとにかく時間がなかった。


リカには『ほうれんそう』をお願いした。

困ったときは必ず言って欲しいと。

何かあったときには、紙に書いて連絡する場所を決めた。


ネイマが聖霊体になって、確認しに行く担当になってくれた。

私はジルに挨拶する時間がおしいので、また改めて来るとリカに伝言を頼んだ。


リカも馬で明日のことをマルコ達に伝えるため、ジルを呼びに行った。


転移(マイグレート)

家に戻るとツインズはお昼寝中なのかリビングにはいなかった。


ちょっとホッとして、マリーを探した。だいたい台所にいる。

台所に居なければ、畑かな?


「母さん。ただいま!」

「メイ?お帰りなさい。大丈夫だった?」


畑作業をしていたようで手に土がついていたが、駆け寄り抱きしめてくれた。


「大丈夫だよ。母さん。ネイマも居るからね!」

「ネイマもお帰りなさい。」


『ママ、ただいま!』


それから明日の事を話した。

賛成してくれたが、ガイルやジルは仕事があるから急には難しいかもしれないとの事。


「じゃあさ、昼は子供達で、夜はここにジルさんやリヴィさんに来てもらったらどうかな?」

「そうねぇ・・・。でも子供だけじゃ心配だわ。リマやルーの面倒みれる?」


「大丈夫!人手はあるよ。それに僕ら魔法が使えるし、リカやミリュもいるし。連絡はネイマがしてくれるよ。」


「ガイルに相談しないと・・・。後で知ったら怒られるわよ。」

「わかってるよ。カノンさんとこ行くついでに、父さん探して話して来るよ。」


「それならいいわね。気をつけてねー。」


次はジンクス家へ。



ーーーーーーーーーーーーーーー


ミリューイは数日前に帰ってきていてたが、カノンからメイが不在と聞いていたし、何と言っても可愛い弟と一緒に居る時間を大切にしたくてずっと家で過ごしていた。


「ライ。おやつ何食べたい?」

「お姉ちゃんが作るの?」


「そうよ♪昨日はママの手作りだったから、今日は私が担当よ!」


ライールは姉があまり料理が得意ではないのを知っているため、1番成功率が高そうなものを考えていた。


「遠慮しないで、食べたいもの言ってちょうだい!」

「じゃあ、リシュの実のフレッシュジュースがいい。」


「それ飲み物よ?」

「ぼく、お昼ご飯でおなかいっぱいだし、リシュの実は栄養いっぱいで好きなんだ。でも、リシュの実をけっこう使うし潰したり、たいへんだよ?いいの?」


「大丈夫よ!まっかせなさい♪」


やる気満々でカノンの薬草庭園に向かって行った。


「あ。」


何となくネイマの気配を感じた瞬間、トントンと扉を叩く音がして声が聴こえた。

「メイ兄さんだ!」


小走りで店の方へ行くと、カノンと話しているメイを見つけた。

「こんにちは!メイ兄さん、ネイマさん!」


『「こんにちは、ライ。」』


話の最中だったので、横で静かに待っていた。


「それ、すごく楽しそうじゃない?!私はいいわよ。きっとミリュもライも喜ぶわ♪」

「何?母さん。」


「ふっふっふー♪明日はお楽しみよ。」

「メイ兄さん!何かあるの?」


いつもは物静かなライールがドキドキしているようだ。


「明日ストラ海岸で、子供達だけで昼ご飯食べよう!てお誘いだよ。」

「え!!子供だけで?大丈夫かなぁ・・・。」


「ミリュやリカって強いお姉ちゃんも来るし、僕もそこそこ頼れるよ?」

『僕もいるよ!!』


「そうですね。ネイマさんやメイ兄さんが居るなら問題ないかな。」

「あら、ライはメイ君とネイマを信頼してるのねー。」


「だって母さんとのあんな魔法の練習をみてたら・・・強いっていうのはわかるよ!」

「まぁね。正直、冒険者やっていくのには困らないくらいの実力はあるわよ。」


「じゃあ、とりあえずミリュには明日ライを連れて、食べ物とか適当に持ってくるように伝えて下さい。何かあれば、すぐに僕に連絡するように言って下さいね!」


「じゃあ明日ね、ライ!」

「はい!よろしくおねがいします。」


「無理しちゃダメよー?メイ君、夜楽しみにしてるってマリーによろしくね♪」



浮遊(フロス)”で、ファブールの森に移動し“感知(ディテクト)”でガイルを探した。

今日はどの辺に行ってるんやろ?


南の方に行くとファブールの森とジュールド共和国の間に【ハゼ】という村がある。

まぁ町なんかな?【ドン】からは独立した言わば“○○県”扱いやし。


面積は【ハラ王国】の中で1番小さいから、呼ぶときは“ハゼ村”って言うねんけどね。


あ、いた。ハゼ村から出てくるところみたい。

「父さーーん!」


キョロキョロして、上空から降りてきた私に手を振ってくれた。


「久しぶりだな!大丈夫だったのか?」


かいつまんで報告した。“ククド”の話のときは険しい表情になったけど、ガイルは冒険者になるならそういう経験も糧にしていけ、と言ってくれた。


「その“ばーべきゅ?”いいな!今度は俺達大人も参加して盛大にやりたいなぁ!」

「でしょ?今回は急に決まったし、時間がないから準備が間に合わなかったけど、次は絶対皆でやろうね。」


「メイは本当に面白いこと思いつく天才だな!」

頭をグシャグシャに撫でられ、褒められたけど内心はかなり複雑。


私が考えたんじゃないんです!すいません!!


周囲に人が居ないことを“感知(ディテクト)”で確認して、ガイルを連れて転移魔法で家に戻った。


さすがに疲れてしまい、休憩。

すでに日が暮れかけていた。


マリーがロダティーを持ってきてくれた。

ツインズ達も起きていて、グッタリしている私に纏わり付く。


「兄ちゃー!おかえりっ。」「ネーがいないよ?」

「ネイマは今連絡係だから、外に行ってるよ。」


「「そといくー!!」」

「今日は無理・・・。」


「明日ね、お兄ちゃんがいい所に連れて行ってくれるわよ?いい子にしてたらねー。」

「「あしたー?!」」


「そうだぞ。兄ちゃん今は疲れてるから、明日までに元気にならなきゃ2人ともいい所に行けないぞ?」

「兄ちゃの元気でる!」「ママ!ごはん手伝うー!」


ガイルとマリーは笑って、台所に走って行ったツインズを追いかけていった。

ネイマには、リカに伝言メモを渡していた。


大人は夜の部になったから、仕事終わったら馬とかでパロット家に集合してほしい。

出来れば酒やつまみを持ち込むようにお願いした。


マリーも張りきってるけど、全部は大変やしね。


あとは・・・。

私はサプライズのため、ネイマが戻ってくるのを待った。



ネイマが帰ってきたらもう一働き、頑張ろっと!

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