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第6話 ジフ村③

登場人物も増えてきたなぁとネタ帳を見ながらしみじみ。。。

『オリヴィア・テイラー』は、ジフ山脈の谷に調査へ来ていた。


先程定期巡回を終え、ジフ村のある山の隣の尾根から麓へ下山の途中で、轟音と煙を目撃したからだ。


目視できたため、何が起こったのか気になった。

こういう場合の調査は一人ではなく、先輩のジルに連絡してから行動する。


今回はジル不在のため、とりあえず確認だけしておこうと思ったのだ。


「い、いざとなれば、魔力珠(マジックアイテム)を使ってジルさんに連絡すればいいわよね。一人だし、退路の確保と確認作業だけはしておかなきゃ。」


自分に言い聞かせるように、煙の見える場所に静かに近付いていく。


何かが焦げた臭いがする。

恐る恐る、ゆっくりと木や岩の陰に隠れながら、歩みを進めていく。


“大丈夫・・・。こっそり見るだけでいいのよ!”


煙も細くなってきており、目を凝らしながら焦げた臭いの方を覗いた。


“黒い塊?あれ・・・大きいけど、何かしら?”

石を拾い、かなり遠くへ飛ばした。


石が落ちて音がしても黒い塊は反応しない。


“死んでる?・・・フリをしてるだけかもしれないし、慎重に対応しないとね。”


もう少し近付いて、今度は石を黒い塊にぶつけてみた。


全く反応がないので、剣を構えてゆっくりと黒い塊へ近寄った。


「ひっ!!」


あと2~3メートルの距離というところで、それが大きな鳥の焼けた跡だとわかった。


腰が抜けて座り込んでしまった。


“な、何?!こんな大きいのって・・・。まさか魔獣?!”


深呼吸をして、なんとか気持ちを落ち着かせた。

ゆっくりと立ちあがり、剣が届く位置まで移動して、伸ばしてつついてみた。


“・・・死んでる?”


ようやく警戒心を解くことができたが、何故魔獣が此処にいるのか。


かなりの大きさなので、これがドンやジフ村などを襲っていたら、大惨事になっていたであろう。


自然にこうなったというよりは、誰かが遭遇してしまい戦ったということなのか?


憶測で考えても仕方ない。

緊急性はないと思うし、明後日にはジルが戻ってくるので、ひとまず下山して報告書をまとめることにした。


―――――――――――――――



『あ、起きた?』

ネイマが実体化して窓の外を眺めていた。


「うん。休んだらけっこうスッキリしたよ。」


少し眠ったおかげか、だるかった身体が楽になっていた。


「ククド見に行かなきゃだね。」

『明日でもいいんじゃないかな?』


「でも事情を知らない人が見たら驚くよ?」

『じゃあちゃちゃっと行って、見てこよう!』


トロ爺に声かけてから行くか。


『あ、タイナさんがロダデイー持って来てくれてたから飲んでから行こう♪』


冷めても美味しいロダデイーを一気に飲み干して、トロ爺の家に向かった。



――――――――――――――――


「起きたのか。夕飯はもう少しじゃからちょっと待ってておくれ。」

「あとちょっとだからねー。」


トロ爺とタイナにククドの様子を見てくると伝え、ネイマは聖霊体になり、私はフロスで上空から、捜索した。


しばらくジフ山脈を浮いていると、ネイマが谷の方に大きな黒い塊がみえると念話で知らせてきた。


ククドが完全に息絶えていることを確認し、

掘削(ドリル)”、“修復(リペア)

で、地中に埋めた。


『任務完了!夕飯食べに戻ろー。』

「そうだね!」


魔法は大体の属性は使えるようになったんやけど、“ 無限収納(イベントリ)”だけはできへんかった。


カノンにも聞いてみたけど、伝説級のレア魔法らしくて、本当に使える人がいるかどうかも定かでないらしい。


転移魔法が使えるんやから、時空系魔法のひとつと考えたらできへんわけないと思うんやけどなぁ、と旅をするには必要やから密かに特訓している。


そんなわけで、ククドの丸焼きは地面に埋めるしかなかったのですよ。


帰りは転移魔法で一瞬!

転移魔法は、基本的に行った事のあるところにしか転移できないからね。



ジフ村に戻ったらご馳走が待っていて、その夜は至れり尽くせりで一晩過ごさせてもらった。


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