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第1章①再び目が覚めると・・・
主人公の性別をまだ決めかねております。
「ん~・・・」ぐぐっと両手を伸ばしてみる。
あ、良かった。この感触、ベッドの上やな。
それにしてもあれは何やったやろ?
妙にリアルな体験やったけど。
まぁ、夢やったんやからいっか。
安心した途端、急に気分が悪くなってきた。
「うっっ」
そうだ。
何も食べてないから、血糖値でも下がったのかもしれんなぁ
さて、起きますかー。
気だるい身体に力を入れて一気に起き上がる。
ゆっくり目を開けると、そこは見たことのない部屋だった。
はい、フラグ立ちましたー!
頭の中で、誰かが言う。
「えーとどちら様のお部屋?」思わず独り言が出てしまった。
ぼーっとしていると、お約束のように
「おっ。やっと気がついたのか!良かったなぁ。」
と厳ついクマ顔の親父が近づいてきた。
「あの、ここは・・」
恐々とクマ親父に視線を向けると、ニカッと笑って
「まぁとりあえず飯でも食え!」
とパンとスープを持って来てくれていた。
お礼を言うのも忘れて、身体が勝手に食事の方へ動いた。
夢中で食べている様子をクマ親父が静かに見守っていた。