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第4章⑤成果

とりあえず下地はできてきた主人公。俺つぇぇぇぇぇ!!!になるのか、ならないのか・・・


気が付いたら3ヶ月の月日が流れていた。


あとでわかったんやけど、ちょうど私がこの世界にきたのは12月にあたる[冬過トウカ]である。


春来ハルキ=1月、春居ハルイ=2月、春過ハルカ=3月


夏来ナツキ=4月、夏居ナツイ=5月、夏過ナツカ=6月


秋来シュウキ=7月、秋居シュウイ=8月、秋過シュウカ=9月


冬来トウキ=10月、冬居トウイ=1月、冬過トウカ=12月



とまぁ、四季もあるけど季節感は字のまんまやから日本みたいに7月が夏じゃないから変な感じや。

今ちょうど、春過ハルカ=3月の25日。春の終わりくらいなので気候はちょうどいい。


この期間真面目に鍛錬を続けてたから、(マニュアル通りは得意やからね!)

結構筋力がついた。


それでも約10歳男児なんでそこまでムキムキな感じではないけど。

さっすが男の子!


剣術も戦うにはまだまだやけど動きは様になってきた、とガイルから褒めて貰った。

お世辞でも嬉しいもんや。


あとマリーのおかげで日常生活レベルの読み書きはできるようになっていた。

やっぱり若い細胞は覚えるのが早いね~

ある時突然回路がつながったように”わかった!”と文字とその対象の意味が理解出来たわけ。


残る問題は実践経験と旅の資金をどう稼ぐか、やな。


素振りしながら、そんなことを考えていると


「こら!集中しろ。

 ただ剣を振るだけじゃ意味はない。ケガするぞ!!」


とガイルの久々の大声を聞いた。


「すいません!!ガイル師匠!!」


一度手を止め、深呼吸する。


意識を集中―――――


残り10回を目の前に敵がいると思って振りぬく!!


ビュンッ ビュンッ  


まだ音が大きいな・・・


もっと・・・

もっと集中して―――


シュッ シュッ シュッ


ん~~・・少し音が軽いけど。あと5回集中!!


ガイルはその様子をじっと眺めていた。

”メイのやつ。筋がいいな―――”



少し贔屓目な気もするが、前に浅いながらも剣道や柔道をかじっていたおかげなのか。。

バランス感覚が良いし飲み込みが早く、順応性は高い―――とガイルは評価していた。

訓練して3か月で、まだ少年ということを踏まえると同世代より頭ひとつくらいは

飛びぬけているらしい。


現在【ハラ王国】は魔法使い育成に力をいれており、剣術は軽視される傾向にある。

ガイルにとって剣士育成は頭の痛い課題なのだ。


そんなことをガイルが考えているとは知らず、最後の一振りを終えて一礼した。

真剣に剣術を練習するうちに、自然とそうなっていたのだ。

礼を重んじる―――

この精神はやはり日本人やな、と私は思う。


「まだまだ、だがこの期間で形にはなってきている。

 メイにもそろそろ実践訓練が必要かもしれないな。」


「本当に?ガイル師匠!?

 やったーー!」


かなり大はしゃぎした。本気で嬉しい!

ガイルも両手を組んで”仕方ないな”と笑っていた。


マリーの元に戻ったら、いつものようにおいしそうな食事が用意されていた。


「お!豪華じゃねぇか。

 マリーはりきったなぁ。」


「えぇ。今日はお祝いよ~

 メイ君がテストで満点だったからね~~。」

と嬉しそうなマリー。


「そうか。

 いや、実はな。俺もそろそろコイツ(メイ)を実践訓練に連れて行こうかと思ってな。」


少しマリーの顔が曇る。

「まだ早いんじゃない?

 ケガでもしたら大変よ。」


「大丈夫だよ、マリー先生!

 ガイル師匠が一緒だもん。絶対危ないところなんて連れていかないでしょ?」


とおどけて言い返すと


”ふぅ~”とため息を一つついてから、笑顔に戻り

「わかったわ。二人とも無理しないでね~」


とお許しが出た。


計画は順調。

でも気を抜かずにやっていこう。

これからは命がかかっているんやから。


あ、補足するとガイルとマリーを師匠、先生と呼ばせてもらうことにした。

本人たちは恥ずかしがっていたが、保護者としていつも側にいてくれる2人。

ネイマ(パロット夫妻の子供)の事もあるから気軽にお父さん、お母さんとも言えないし・・・

呼び捨てがこの世界で大人に対してってどうかわからんけど、大切な人達やし気持ち的に嫌やったから。

心の中ではもちろんこの世界のお父さんとお母さんって思ってるんやけどね!


教えを乞う人達に尊敬と感謝の念を込めて―――


いつか本当に恩返しがしたい。できたらいいな、ではなく絶対そうしよう。

とまぁ、ここを出ていくまでは今のところ家のお手伝いをするくらいしかないけどね。


「さぁさぁ、いっぱい食べてね~。

 おかわりもあるわよ。」


ガイルのガツガツ食べる姿に触発されて、育ち盛りの私の身体ももう待てない!とばかりに

ご馳走に飛びついた。


ニコニコしながらマリーも食卓につき、その日の夕食を3人とも楽しんだ。



内容微妙に修正していきます・・・話の流れには問題はないです!

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