第4章②行動
当面の目標が決まり、前に進んでいく決意をした主人公。
まずはやるべきことをリストアップ!
・この世界の文字を学ぶ
・最低限の自衛できる剣術を学ぶ
・お金を貯める方法を考える
・ある程度のこの世界の知識を身につける
・ガイルとマリーにいつか恩返しできたらいいな
と、まぁこんなところ?
あんまり器用な性格ちゃうし、とりあえずできるところからやっていこう。
ただ、ここに滞在できる期間があいまいなだけに
文字や知識を学ぶことや剣術を教えて貰うのは、早い方がいいな。
「マリー
ここの絵本借りていてもいい?」
ネイマ(たぶんパロット夫妻の子供)の絵本をいくつか見つけたので
とりあえず文字の習得はここからやってみよう。
「ええ、どうぞ。
お話気にいった?」
「うん。
マリーに前読んでもらったから。
自分でも読んでみたくて。」
「そう。
わからなかったらいつでも聞いてね~
それにまた読んであげるわね。」
「ありがとうー!」
自室に戻り、さっそく読んでみた。
[世界のはじまり]という絵本。
これにはこの世界【レイグラム・ドランダス】について書かれている。
【ハラ王国】の文字は英語のアルファベットのようなはっきりとした字体で
ありがたいことに日本語文法のようだった。
まだはっきりしないけど、ローマ字表記で日本語文法で書く感じかな。
マリーに読んでもらった内容を思い出しながら文字をノートに写しだす。
ノートはガイルからもらった。
紙は一般に普及しているみたいで、絵を描きたいとお願いするとペンとノートを
くれた。
どの程度の文明レベルかはわからないけど、奴隷制度はないことを祈りたい・・・
日本基準やから仕方ないけど、地球でも他の国では奴隷とかあるもんなぁ。
そうこうしてうるちに昼ご飯の時間になり、
マリーが呼びに来てくれた。
ガイルも座っており、三人でおいしく頂いた。
「ガイル。僕にもう一度剣術を教えてください。」
グフッゲホゲホッ
ガイルがむせた。
”もう~あなたったたらぁ”とマリーが背中をさすっている。
水を飲んでから
「メイ。嫌じゃないのか?」
「うん。前みたいのはちょっとまだできないけど、素振りとか走り込みは
頑張ってみたいと思ってる。」
「そうか。
俺は加減がいまいちわからんから、無理なら言えよ。」
「はい!
よろしくお願いします。」
マリーが微笑んでいる。
「じゃあ、今日からさっそく始めるか。
俺は仕事があるから、とりあえず走り込みしとけ。
そうだな・・・
タンダンの丘までの往復5回!からやってみるか。」
大体5~6Kmか。
「はい。がんばります!」
午後の予定が決まった。
帰ってきたら寝る前に文字の勉強もしよう。
「無理しちゃダメよ~。
ロダティーを作ってあげるから持って行ってね。
少し待ってて。」
そう言うといそいそと台所へ向かったマリー。
ガイルは”行ってくる”と仕事に戻り、私はしばしの食休み。