第47話 洞窟探検へGO!
すみませんm(__)m今月週末更新できないかもです。
昨日は結局ジーナの家に泊めてもらい、酒に酔ったナイトに散々絡まれたことは覚えてるんやけどいつの間に寝たんやろ?
『おはよー!メイ。』『起きた?朝ごはんあるみたいよ?』
ネイマとテテュスによると皆が寝静まった後、食卓に残っていた料理をつまみ食いしたり、朝もジーナが作り置きしてるのを食べたから自分達はもう満足らしい。
”ナイトに何か言われてたのは覚えてるんだけど、その辺りから記憶がないんだよねぇ。”
『だってメイ、水と間違えてお酒飲んでたわよ。それからぐっすり眠ってた!』
『そうそうー。』
だから覚えてないんか。
”今日は休みだし、例の迷路洞窟に行ってみる?”『いいね!』『行きたーい♪』
ジーナが食事を用意してくれた。食べてからお礼を言って、洞窟に向かった。ちなみにモリー船長とライトは仕事、カイトは休みだけど船長達と一緒に出掛けたんだそう。ナイトは二日酔いでダウン。
転移魔法で移動。”感知”・・・近くには誰もいないようだ。
ステータスブックのマップを見ながら、洞窟の中を進んでいく。”火玉。”灯りを頼りに奥へ奥へ。
『あ、行き止まり。』『サクサク進まないわね~。』
「宝箱とかあったらもっとテンション上がるんだけどね!」と、私がよくやっていたRPGのゲームの話をしながら盛り上がっていた。傍から見たら、独り言話してる変なヤツやな。
バサバサバサバサ!
「うわぁぁ!!」『きゃっ!』『わぁー!』
コウモリのような大群が急に通り過ぎた。「何か先にいるのかも。気を引き締めて行こう。そうだ!どっちか精霊体でいてくれない?」
ネイマが聖霊体になり、先行してくれた。念のため、テテュスも短剣に『エンチャント』して備えた。足音が響くため”浮遊”。
『人が倒れてるよ!』ネイマからの念話。先を急ぐと、私より少し年下にみえる男の子が倒れて膝や手に擦り傷と血が出ていた。
「大丈夫?」身体を揺さぶってみた。「ん・・・。」うっすらと目を開けたがすぐに眠ってしまった。脈も呼吸も大丈夫やし、心配ないかな?
「” 風壁”。」男の子に回復力のある風魔法をかけた。
『” 水”。』テテュスは精霊体になってもらい辺りの確認を頼んだ。
10分程で傷は回復し、男の子が目を覚ました。
「・・あれ?私は・・・あ、君は・・・?」
「よかったー。僕はメイっていうんだ。君、大丈夫?」
「あぁ・・・大事ない。私はフレデ・・・フレッドだ。あ、ありがとう。助かった・・・。」
「うん、良かったよ。ここには1人で来たの?」
「あぁ。特訓に・・・。私はあまり剣が得意でなくて、ここで特訓をしてたんだ。でも[アンチョウ]の巣があったみたいで、魔法を使ったときに驚かせてしまって・・・。」
「アンチョウってさっきの大群の?」
「そうだ。普段は大人しい鳥なんだけど、光魔法に弱い。あんなに居るなんて知らなかったから、灯りのかわりにしようと光魔法を広範囲に使ったら驚かせてしまったみたい。」
「へー!フレッドって光魔法使えるんだ。凄いね。」
「そんな事ない。魔法より剣が強くないと・・・。」
「でも今日はもう帰ったら?出口まで送ろうか?」
「大丈夫だ。いつもここまでは1人で来てるし。えっと、・・・メイ?ありがとう。」
「うん。じゃあね。」
フレッドはもう少しここで特訓するようだった。邪魔しちゃ悪いしね。
”2人ともどんな感じー?”
『これといって何もない~。』
『同じね。奥はまだ続いてるみたいよ?行ってみる?』
ステータスブックで確認。まだ先は長いみたい。
“まぁお腹がすくまでトコトン行きますか!”
『行くー!』『オッケー!』
時々、見たことのない草とか変わった形の石なんかを採集しつつ、結構奥まで進んだ。5つの分かれ道があり、1つは出口、あとの4つは更に奥へ進む道。でもそろそろ疲れてきたし腹の虫が鳴き始めたので、一度脱出することになった。
「おぉ!」『うわー!』『きれーい!』
広い岩場を抜けるとエメラルドグリーンの海が見えた。海の先に小さい島が点々とある。大きめの木が生い茂る所へ移動し、腰をおろした。近くには川があり、そこからの湧水を汲んだ。「ぷはぁ!水がおいしいー。」
ジーナから回復キャンディをいくつかもらっていたので、3人で頬張った。
『宝箱なかったわね~。』『でも珍しいものいっぱい拾ったよ?』
「そうだね。もしかしたらお宝かも?!」
ステータスブックで確認すると、薬草とか魔力を込められる魔石もあった。色が他の石と違ってたから拾ってみたんやけど、魔石かぁ。これは旅に役立つんかな?使い方をグレさんにでも聞いてみようか。
『一回戻ってご飯にしない?』
『お腹すいたわねー。』
「よし、戻ろう!」
その時ふと、さっきの男の子が気になった。
「あの子・・・大丈夫かな?」
『さっきの?気になるなら見に行く?』
『別にいいわよ?』
「んー・・・でもま、いっか。傷も魔力も『ヴァンウォール』で回復してるだろうからね。」
『じゃあ帰ろうー。』『転移魔法でね!』
「いくよ。 転移!」
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宿屋の自分の部屋に戻ると、ドアの隙間にゴウからの手紙が挟まっていた。
「“船長と遺跡探検へ行く日を決めたい。戻ったら部屋に来てくれ”ってさ。ちょっと行ってくるね。」
『はーい。』『いってらっしゃーい。』
トントンッ
「ゴウ?いる??」
「いるぞー。」
「お邪魔しまーす。」
「お疲れ!メイ、昨日はどこに行ってたんだ?」
ゴウに昨日の事を話すとジーナの料理を一緒に食べたかったと詰め寄られた。しばらく話をしてから、明日船長に遺跡探検の事を伝える事に決まった。