第2話 また事件デス
読んで下さる方々、
感想を下さった方、ありがとうございます。
今、俺は街道を歩いている。事件(内容は言いたくない)の後、他の街へと続くであろう道を、見つける事が出来たのだ。どれくらいで着くのかは分からないが、いつの間にか、俺の所持金や持ち物(お金・水・食べ物・アイテム等)が増えていたのだ。
一週間ぐらいは余裕で持つだろう。魔物を狩った時は、増えてなかったはずなのに、不思議なことだ。あいつらを狩った後と言えば…………、考えるな、街中の事は考えるな、考えてはダメだ!
まあ、何で増えたのかは分からないが、減るよりは良いだろう。良いハズだよな、うん。
そうして今、俺は歩いているという訳だ。
しかし、どうしようか。街道と言えば聞こえは良いが、どこにも休憩所が見えない。もちろん、トイレもない。俺はトイレ問題を完全に忘れていた。
どうする? さっきまでは忘れていたから問題はないが、今は、気になっている。したいな。字面だけだといやらしい。
それはいいんだよ! それより俺は、出したいんだ! でも、待つんだ。か、紙が、ない。ないんだよ~。でも待て、それじゃ、漏らすのか? いい歳した、男が? それはない。するわけにはいかない。せめてかみがあれば。
ふと、気づくと何だか建物が見える。
見えた! トイレだ! そうか、街道沿いに作っているのか。
ふう~、助かった。危機一髪とはこういう事を言うんだな。個室に紙はなかったが、俺の持ち物に見覚えのない、紙があった。柔らかくてトイレ用です、という表示付きの…………。
ちょっと疑問が浮かんだのだが、もしかして、人を倒した(殺した)場合は、所持品が俺の物になっている?!
い、いや、待ってくれ。それは、今まで考えないようにしていた事なんだ。それだけは、困る。
もし、それが本当だとしたら、俺は、人殺しを、俺が生きるためなら、構わない…………と…………
ドカッ!
「痛っ! 何デ……しょうか」
俺は若干アセりながら、声を出す。
すると、俺にぶつかったヤツは顔をあげながら(すんごい美少女だった!)、
「ごめんなさい」
と言いながら、俺から距離を取る。眼も合わせようとはしない。
その態度に若干傷ついたが、まあ、美少女だからいいか。俺は美女、美少女には寛容なのだ。
そして俺は、言ってしまった、
「どうかしましたか? 私に何かご用デスか?」
バタッ! ドタッ! ガタガタガタ!
待てよ! 今のはただ
これはマズい。今、ようやく悟った。この能力はヤバすぎる。会話がキツイ、普通のサラリーマンをしていた俺に、ですます調を使わずに話をするのは難しい。このままでは、まともに喋れない。とにかく、魔力を操作できるようになるしかない!
もう、女性は殺したくない…………。
女の子と、普通におしゃべりがしたい。いいだろ! 話ぐらいしたって。ボッチにも夢をくれよ…………。
また今日も、人が死んだ。俺に動機はないが、犯人は俺だ。デスの呪い、これ、解決する方法ってあるのか?
その場を離れながら、考えを巡らせる。早急に解決しなければならない、この問題について…………。
どうしよう! 何か、やり過ぎた気がする…………。
だいたい、ヒロインは…………?
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