落下
チャリーン
ドンッ!ボンッ!
「あいたッ‼︎ッッた!!!いッッてぇッッッ」
尻と後頭部を強打し、僕は情けない声を出しながら地面をのたうち回っていた。そう僕は落ちたのだ。
---雲ひとつない青空から。
尻に激痛が走った。後頭部はまだ痛むが耐えられないほどではなかった。なんとか起き上がり、辺りの状況を確認する。
周りには平らな草原が広がっていた。
「確かに落ちたよな.... 上から」
辺りには高校生が登って落ちるれるほど高さがある物は何も無い。でも、僕は確かに落ちた。さっき感じた浮遊感、そしてケツの痛みが僕にそう実感させている。
それにここはどこだろう。高校までの道にこんな場所あったっけ。僕は制服のポケットからスマホを取り出そうとするも、すぐにそれが無いことに気づく。慌てて周辺を探す。
「あっ!あった...もう一生離さないぜスマホちゃん‼︎」
ぶつけた頭のせいか普段よりテンション高めで起動ボタンを押す。画面に現れる充電不足のアイコン。
「ふっざけんッな!!!!」
ぶつけた頭のせいかスマホを投げる腕に力が入った。一生を誓い合ったスマホが5秒後には宙を舞ってるなんてさっきの僕は夢にも思わないだろう。
これは後で気付く事だが、この時の僕は予想外の事態に会い、軽いパニック状態だったようだ。