表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平行世界の交差点  作者: Nuke
第1章 異界編
2/5

第1話 運命と出会い

多少短いですがお許しを!



 「……………………は?」


 どこかに落とされたような感覚に襲われ、目を開けるとそこは、西洋をモチーフにしたであろうバカでかい聖堂、そして目の前に広がる一本の道。


 いやいやいやいいやいやいや!はっ!?えええええええええっ!?

 大混乱の頭を抑えて、頑張って今に至るまでを振り返ってみる。確か俺は、普通に起きて、普通に家を出て、潤に会って、登校してて、それであの交差点で…………


 ……交差点で?


 だめだ、そこからのことがどうしても思い出せない。ここに落ちたときに頭を打ったせいか?そもそもなんでここに落ちたんだ?ここはどこだ?今は何時だ?


 「パニックのバーゲンセールだな…」


 パニックに乗じてエリート戦士みたいにかっこつけてみたが、現状は何も変わらない。辺りを見回してみるが、道はこの一本しかないようだ。

 しかしよく作られてんなこれ。ほとんど石でできてるっぽいが完成度がやばすぎる。一切触らないようにしよう。

 エリート戦士のおかげでほんの少し冷静さを取り戻した俺は、行動を起こすしかないと、道を進むことにした。それにしても遠いわ。ゴールは見えてるが、距離が尋常じゃない。はあぁ、っとため息をつきながらも一歩一歩進んでいった。

 おそらく30分は経っただろう。なぜなら寂しまぎれに歌を歌っていたが、チャラヘッチャラと60回以上言ったことは確かだからだ。ようやく着いた。バカでかい聖堂に見合ったバカでかい扉だ。押すんでいいんだよなこれ…?

 不安、混乱と、自分を見失いそうなほど精神は疲弊していたが、深く息をつき、意を固めてゆっくりと扉を押す。少しずつ漏れ出す光の眩しさに、思わず目を閉じながらも押し進む。扉を開け切った後、ゆっくりと目を開けた。


 「……なんだこれっ!?でっっっっっけぇ!」


 それは、このでかい聖堂にすら見合わない。人の手では作りえない。天井にこそ届きはしないが、正面の壁の一面を覆うほどの。時計だった。


 「アラチカイキ!よく来たわね!!」

 どこからか声が聞こえる。幼そうな声だが、誰だ?こいつ、俺のこと知ってるのか…?


 「誰かいるのか!?本当に何もかも分からないんだ、何か知ってるなら教えてくれ!」


 「ここよ!!」

 上からかっ!


 反射的に時計の上を見上げる。そして自分の目を疑った。中学生くらいだろう。小柄で、ベージュ色の髪で肩くらいまでの長さ。典型的な、美少女のなかの美少女。白いワンピース。そしてなにより、


 「翼…………!?」


 翼が生えていた。そんな女の子が、重力などないように、時計の上からゆっくり降りてくる。


 「はじめまして!!私はミール!ここを管理してる、いわゆる天使よ!」


 降り立つと同時に、元気な声で、満面の笑みで、そう言った天使。

 頭がどうにかなりそうだった。


2話同時投稿です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ