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詩 テストが返ってきた

作者: WAIai
掲載日:2026/05/15

「げ」

テストが返ってきて、がっかりする俺。


まずい、赤点だ。

誰にも見れれないように、そっと机の上にひっくり返す。


彼女はどうだっただろうか?


気になってみれば、嬉しそうに拳を握りしめている。


いい点だったようだと知り、かなり落ち込む。


かっこいい俺を見せたいのに。

良いところを見せたいのに。


失意は放課後まで続き、彼女が声をかけてくる。


「どうしたの?」

「…うん、別に」


さり気なく流したつもりだが、少しおどおどしてしまった。


彼女が不審そうに首を傾げ、目を細める。


「本当に、何もないって」

「おい、嘘つくなよ」


友達が割って入り、口出しする。


「こいつ、赤点とったみたい。勉強、教えてやってくれ」

「おい!!」


俺は怒って椅子から立ち上がったが、友達は素早く逃げていく。

後を追おうとしたが、彼女がブレザーを引っ張ってくる。


「教えてあげようか?」

「え…? でも」

恥ずかしくてもじもじしていると、彼女が机と机を合わせ、向かい側に座る。


「ほら、一緒にやろう?」

「…うん」


大人しく座ると、言ってみる。


「恥ずかしくないのかよ? 馬鹿な彼氏で」

「どこが?」


少し怒ったような口調。

リスみたいに頬を膨らませる。


可愛いなあ、俺の彼女。

誰にも渡すものか。


そう決意し、テストをそっと出すのだった。


「これは…」


彼女の反応は悪くなく、真剣にテストを見てくれる。

俺は喉の渇きを覚えながら、沈黙する。

長い、長い、時間。


彼女は顔をあげると、

「大丈夫。惜しい点があるから、頑張ろう」

「…おう。よろしくお願いします」

「はい」


彼女の笑顔は爽やかなもので、俺は安心してテストと向き合うのだった。

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