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愛の結晶炎上中

おじいさんのありがた~い おはなし。

「これさ、お茶じゃないよね。」

 今日のおやつは、長崎から仕入れたをいう蝙蝠マークのかすていらであった。初めて食べる異国の味に葛葉は興奮していた。 

「紅茶だと思うわ。」

「こんなに甘いとコーヒーがあうわ。」

「これ冷たい牛乳とも合うんだよね。」

「ジュピター、それ間違えなく太るわよ。」

と、いつものように、ど〇きつねたちと葛葉は騒々しく、おやつタイムを取っていた


 異変に備えて、ど〇きつねたちは稲荷山のアジトに待機していた。おやつだけは、もう関西周辺のお菓子を一通り食べ終えて、徐々に西の方に向かい。とうとう西の果ての長崎までたどり着いてしまったのであった。

「それで、ムーン。明日のおやつはどうするの?」

「次は、海を越えて中国かな。」

「わしらはおやつを買いに行くためにここにいるんじゃないんだがのう。」

 おやつの準備は天狗たちや、旅の副将軍に任されていた。

「だって、せっかく遠くまで気軽に行けるんですもの。この際いろいろ食べたいわ。」

「そうよ。このおやつタイムはわたしたちの大切な儀式なの。」

「儀式?」

「これがないと、わたしたちは活動できなくなるの。」

「うむ。そういう種族もいるんじゃな。」

 ムーンとマーズとジュピターが勝手な理屈を言っていると、作業室になっている研究室の扉が開いた。


「そんな儀式なんかないよ。お前らいつまでサボってんだ。」

「そうですわ。そのお菓子、私の分あるんでしょうね。」

「………。」

 応援組のウラヌスたちが、マーキュリーとともに出てくるなり、おやつのかすていらを食べ始めた。

「だって、お前たちべったりくっついて、作ってんのウラヌスだけじゃん。」

「何をおっしゃいますの?私はウラヌス様をお支えしてるんですわよ。」

「くっついてるだけじゃん。」

「そんなことありませんわよ。ねえサターン。」

「…………。」

「御覧なさい。これがわたしたちの愛の結晶よ。」

 ネプチューンが「ぶたさん6号機」をみんなの前で掲げた。

「ぶたさんが愛の結晶ですか。」

 真剣に言い争っているど〇きつねたちを見ながら、御老公一行やカラス天狗たちは爆笑している。


 すると、ネプチューンが持ってる「ぶたさん」から煙がもくもく立ち上っている。

「愛の結晶、炎上中ですか?」

「ちゃんと作らないとだめでしょ。」

 ムーンたちが盛大につっこむ中、マーキュリーは 「ぶたさん」をネプチューンから取り上げ、なにやら調べている。

「いえ、これ正確に作動してます。」



 転送室の扉が開いて、十兵衛が出てきた。そしてマーキュリーの手に持つ「ぶたさん」が、もくもく煙を上げているのを呆然と見ていた。 


「十兵衛さん、お帰り。」

「何があったの?」

「能信と頼宗が反乱を起こして、大江山を襲撃した。」

「お公家さんが?」

「いや、反乱軍を出したのは、関東にいた平忠常だ。」

「平忠常の乱というわけですな。」

「あっ、御老公もいらっしゃったんですか。」

「ああ、大江山まで攻め上ったのですかな。」 

「ええ、関東から武士団を率いて、攻め上って来ました。」

「それで?」

「常忠本隊を源頼信、頼義軍と藤原保昌軍が挟撃する形となり、常忠は降伏しました。」

「大江山は?」

「結界を作動させることに成功して、撃退したようです。」

「能信と頼宗はどうなった。」

「法成寺を包囲して、頼通、教通兄弟を失脚させようとしましたが失敗に終わったようですね。」

「小式部ちゃんは?」

「頼宗が軍を率いて保昌邸を襲撃したけど、クマラたち鞍馬の天狗たちも応援してくれて撃退した。まあそれで頼宗を捕縛したんだがな。」

「それで、酒呑童子は?」

「笑って、逝ったよ。」

「それは、悪霊にはならなかったってことね。」

「なんでも、後鬼の魂となるみたいだな。」

「ゴキ?」

「あの茶色のにくい奴?」

「いやだー」

と〇きつねたちは大騒ぎをしている。と、それをおさえて、御老公が

「それは役小角と関りがあるのか?」

「はい。小式部さんの子、静が守護されているみたいですね。」


【ごきょうくん】

おじいさんとのやくそくだよ。

ゴキブリは刺さないし噛まないけど

不潔な感じだから嫌われるんだ。


歴史改変が始まったのか。

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