バタフライエフェクト
おじいさんのありがた~い おはなし。
一行は、「酒呑童寺」の正面までたどり着いた。正面には像が並んで立っている。
「24体の銅像を建てたはずなんだ。」
ーミスターコブー
酒呑童寺創建のきっかけとなった大江山、山波事件で頭角を現す。酒呑童寺創建時の英雄。
ー酒呑童子ー
大江山に酒呑童寺を創建した。鬼双頭のリーダー。
「ここは前と同じだわ。」
「山波事件はあったんだね。」
その隣には 「茨木童子」、「金ぴか将軍」が並んでいる。
そして建物に沿って、並ぶ銅像を確認することにした。
「こっちは武官だね。」
藤原保昌、渡辺綱、碓井貞光、卜部季武、坂田金時、平忠常、安倍頼時、安倍貞任
「ん?後ろの三人は何者だ。」
「平忠常は関東で反乱を起こして、都まで攻め上った人ですね。安倍頼時、貞任は陸奥で、源頼義を破った奥州側の将軍ですね。」
マーキュリーが端末でデータを確認している。
「ん~。源氏が消されているな。」
「こっちは文官ね。」
蘆屋道満、伴善男、源俊賢、蘇我馬子、蘇我蝦夷、道鏡、藤原能信、藤原頼宗
「数は合ってるが、すべて違うな。」
「そして、女官たち」
和泉式部、紫式部、清少納言、五月姫
「なるほど、小式部ちゃんいないわね。」
十兵衛は手元の書付と見比べて、確認している。
「約半数が違っているな。しかし、蘇我とか道鏡とか時代違うだろ。」
「伴善男もそうですね。」
「しかもこの4人は教通殿が言っていた悪霊たちだ。」
「自分で正体明かすの?」
「いや、後の時代と行き来できる存在に気づいていないんじゃないか。」
「ということは?」
「自分たちの勝利の記念碑に代えたんだろう。」
「この藤原能信、頼宗も共犯者?何者?。」
「この二人は道長殿の息子。頼通、教通兄弟の異母兄弟。能信殿は、教通兄弟と仲が悪いな、初めて訪ねた時も大騒ぎだったんだ。」
「頼宗っていうのは?」
「能信の兄だ。優柔不断な奴で、小式部さんを狙っているのを弟に利用されてるな。」
「ふーん。」
「十兵衛さん。私クマラに会ってくる。」
そういうとヴィーナスは鞍馬山の方に飛んで行った。
「え?」
「羽?」
「ヴィーナスってもしかしてキツネ天狗?」
「金星のものは黒い羽を持っているそうなんだ。」
「知らなかった。」
「そういえば、誰か一緒にお風呂に入った時に気づかなかったの?」
「私一緒に入ったことない。」
「私も」
「そうね。私もよ。いつも高いところから現れるのはあの羽のおかげね。」
ど〇きつねたちは「ミスターぶー」に会いに「酒呑童寺」の受付に向かうことにした。
「よくいらっしゃいました。」
早速、豪華な応接室に鬼娘が案内してくれた。
「え?この娘、鬼だよね。」
「前にはいなかったわよ。」
「だって、前は年を取った鬼が三匹だけだって」
そういう一行の前を、楽器を持った鬼の若者たちが通り過ぎて行った。
「ようこそ」
恰幅のいい、あからさまにカツラとわかるもじゃもじゃヘアーの男が入ってきた。
「私が『酒呑童寺』の支配人でございます。」
「ぶーさん、おひさ~!」
「おや、葛葉さんですか。久しぶりですね。こちらの方々は」
「私たちは、ど〇きつねよ。って、この前会ったじゃない。」
「そうでしたか?ど〇ぎつねのことは存じておりますよ。お江戸で人気だということで、ぜひともこちらでも、一度ライブに来ていただければ」
「この間、秋にやるって計画したじゃない。忘れたの。」
「そうでしたか。」
ぶーはスケジュールを確認し始めた。
「いえ、どこにも入っていませんよ。」
マーキュリーが部屋を見回している。前回との違和感を感じているようだった。
「もしかして、本当に会ったの初めてですか。」
「ええ、そうですね。」
「この写真のメンバーは?」
「この写真? おっ、懐かしいですね。この頃まだリーダーは元気でしたね。」
「もう三人になっているとか。」
「よくご存じですね。この時のメンバーは私を含めてもう3人ですね。」
「最後の鬼族って、ここにはたくさんいない?」
「おかげで、この山のコロニーだけは発展してまして、現在2393頭の鬼族が暮らしております。」
「鬼は絶滅しないんだ。」
「若い世代も増えていて、教育が大変です。」
「明らかに歴史が変わっている。」
「わたしたちが、この前に行ったときは三名しか残ってなかった。」
「何かが変ったんだな。絶滅しないことはいいことなんだがな。」
【ごきょうくん】
おじいさんとのやくそくだよ。
600年前の小さな変化が、600年後には大きな変化となって
しまうのじゃ。タイムトラベルは慎重にするんじゃぞ。
何かが変わった影響?




