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江戸時代の酒呑童寺

おじいさんのありがた~い おはなし。

 十兵衛は小式部から「小しきぶ」の本を受け取ると、600年後の江戸アジトに転移した。 転送室から、ど〇きつねたちがいる部屋にむかうと。

「あっ、十兵衛君」

「おかえり、あっ刀見つかったのね。」

 十兵衛は腰に「神通剣(複)」を差していた。

「おお、お主が十兵衛殿か。わしが水戸の隠居じゃ、刀の件、解決したようですな。」

「え? この前会いましたよね。」

「いや、直接会うのは初めでじゃが。」

 部屋にはいつものど〇きつねとのほかに老人と、そのお付きのイヌ、サル、キジの仮面をかぶった男たちがいた。どうやら、戻る時間が狂ったみたいであった。

 そこで、十兵衛は600年前の世界で、起こったこと、業平や天神様が話したことをもう一度話し、そしてを銅像を設置しすることになったことを伝えた。

「それで、小式部ちゃん元気だった?」

「私も会いに行こうかな。」

「ムーンさんも、葛葉さんも思い出したのですか?」

「何言ってんのよ。今や江戸じゅうのアイドルよ。」

「私が、わすれるわけないでしょ。」

 小式部の記憶は十兵衛が、前回600年前に向かったところに戻っていた。 

「もしや。歴史改変が行われたのかな。」

「いえ、修正して、元に戻ったようです。」

「改変されていたということかな。」

「ええ、前回戻った時、皆さんから江戸での小式部さんの記憶が消えていました。」

「そんな!ちょっとまって、600年前の私?記憶を同期してみるわ。」

 葛葉は、自分の記憶があいまいになっていることに違和感を感じていた。

「なるほど、ループしてるのね。」

「それも前回と同じ反応です。」

「そうなんだ。で、ヴィーナスさん。そっちはどうなんだ。」

 十兵衛がこの場にいないヴィーナスの名を呼んだので、御老公たちは顔を見合わせたがど〇きつねたちは平然としていた。


「待たせたわね。金星からの使者、ど〇ヴィーナスよ。」

「やっぱり隠れてた」


 それからは前回と同じようにヴィーナスや天狗たちの正体が語られた。

「それで、源氏はどうなった?」

「鬼一とクマラが手を貸したわ。」

「それでうまく行ったのか。」

「義経さんは戦死、鬼一は立往生したわ。」

「前回と結末が違うな。マーキュリーさん鎌倉幕府はどうなったんだ?」

「鎌倉幕府?そんなものありませんよ。」

「え、それじゃ。どうなったんだ。」

「源氏は、後白河法王が奥州の藤原氏を使って、西国の平氏と挟み撃ちにあったわ。その後は奥州が実権を握ることになったわよ。」


「ふむ。その歴史も違ってますな。」

 御老公は、イヌ仮面に持たせていた箱から「大日本史」と書かれた書物を持ち出した。

「それは?」

「これは、わしが作らせたことになっておるこの国の歴史書じゃ。」

「作らせたこと?」

「この国の歴史に残るわしは、これを作るのに藩を上げて注力したんだ……鎌倉幕府。」

 御老公はページを捲った。

「ふむ。確かにわしらの記憶からは消えているが、ここには書かれておるな。」

「ということはどういうことですか?」

「歴史改変が行われたのじゃな。」

「今回はおれは何もしていない。これを持ち帰っただけだ。ところで、大江山『酒呑童寺』はあるのか?」

「もちろん、あるわよ。」

「見に行ってみたいんだ。また転送器使うよ。」

「私も行くわ。」

 葛葉がついていくと言い出したので、他のど〇きつねたちもついていくことにした。



 大江山にたどり着いた一行は、「酒呑童寺」に続く坂道を登っていた。

「みんな。前回来た時と記憶を同期して」

ヴィーナスが他のど〇きつねたちに言った。葛葉はすっと同期に成功したが、他のど〇きつねたちはそうはいかない。

「記憶を同期ってどうするのよ。私知らないわよ。」

「記憶よ戻れ!!!」

「マーズ何やってんの。」

「いや、唱えたら何とかなるって」

「もう、あなたたち面倒ね。」

 ヴィーナスはど〇きつねたちのしっぽをつかんで引っ張り、マジックハンマーを取り出すと、ポカポカとど〇きつねたちの頭を殴った

「いたーい。」

「何すんのよ。」

「あっ、無くなってる。」

 ジュピターが異変に気が付いた。

「ホストクラブ『GENJI』跡」という石碑がなくなっていた。

「ここに石碑があったわよね。」

「私と小式部ちゃんで破壊したのよ。」

「ふむ。歴史改変は起こっているということだな。」


【ごきょうくん】

おじいさんとのやくそくだよ。

時間移動は大変なんじゃ。

歴史改変始まる。

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