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詩《うた》をきかせて  作者: 生永祥
6/54

★第6話 グレイ∞インフィニティ

駆け抜ける日々の早さに 

付いていけず

雲を見上げた


人を睨み

顔をそらせば

今後

二度と会うこともなくなる


愛だとか嘘だとか

あんな曖昧なもので世界は回るから


初めて出逢った人でさえ

白黒つける

自分に溜め息


あの人は嫌だから

「黒」なんて


こんな言葉

飲み込んでしまえたのなら良いのに


愚かでずるい私は

今日も人影を背後で感じ

色を失う


――これが私の生きていくつね




歩んでいく日々の理由が

解らなくなって空を仰いだ


枷を外し

足を止めれば

手の指の爪を噛む癖も消えるの?


恋だとか夢だとか

そんな曖昧なもので世界を計れない


初めて出逢った人にさえ

白黒つける

自分に後悔


その人は好きだから

「白」なんて


そんな台詞

吐き出してしまいたくはないのに


小さく弱い私は

今日も人波を横目で見ては

何度も色を窺う


――それが私の生きていく癖




私を見る君の姿に

驚いて顔を見上げた


笑みを浮かべ

声を張り上げれば

君の居る場所に行けるの?


勇気とか希望とか

こんな曖昧なもので私は巡るから


初めて出逢った君の顔

白黒つけずに

迷わず向き合う




はじまりに白黒は付けられないと

知った私は

これから何か変われるのだろうか?


驚いて叫ぶ私は

未来の人混みを目の前で見ては

色を描いた


これが私の生きていく道




これが私の新しい色




――『グレイ∞インフィニティ・天野柚木也』


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