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ひとつ足りない

「女の人は45過ぎたら7年ごとに厄年みたいなもんよ。この際だから取るもん取って、ゆっくりしなさい。」

と、いいながら、長姉の花織ちゃんは私が用意した入院道具と持って来るもののリストの最終確認をしてる。

足りなかったら後から持ってくるからね、と私に言ってるのか、自分に言い聞かせてるのか、そんな姿を私はぼんやり見ながらなんか子供の頃同じ事あったなぁ。と思った

小4の遠足だ。弟の洋武が産まれて母さんがまだ病院に入院してたから、高校生だった花織ちゃんが母さんの代わりに準備してくれてたんだっけ。






************************「ふうちゃん、さつき、遠足準備したの?」

双子の妹の皐月とポッキー食べながらなかよしを読んでるあたしに学校から帰ってきた花織ちゃんが制服を脱ぎながら聞いた。

「入れたー(˶ᐢᗜᐢ˶)」と2人で答えると、

花織ちゃんが右と左に皐月と私のリュックを置き

おやつ、ピクニックシート…と栞を見ながら確認し始める、

「ふうちゃん、鉛筆1本だと折れたら困るよ。机からあと1本持ってきて。」

「皐月はおやつ細かく買いすぎリュックパンパンじゃん。弁当入らなくなるよ。」

「えー、りっちゃん達とバスでおかし交換するんだもん。入らなかったらふうちゃんのリュックに入れてもらうもん。」と皐月が言い返す。

そうだ、皐月は昔から自分を曲げなかったなぁ。アタシとちがって。

************************



そんなことをぼんやり考えてたら

「ふうちゃん、パジャマ2枚で足りんよ。もう1枚買っとこ?」返事も聞かず花織ちゃんはパジャマ、とスマホのメモに書き始めた。


私も相変わらず一つ足りないらしい。

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