勇者と呼ばれる者の物語1
---サイド龍崎謙信---
謙信は幼少の頃より、警視庁のエリートである父親に憧れていた。
その為正義感に強く恵まれた家族環境の元、何不自由なく学生生活を満喫する。
中学生になる時、1人の男子生徒がいじめられてる事に気付く。
謙信はその正義感で、そのクラスメイトを庇い友達になる。
最初その子は助けて貰った事に感謝した。
その後、謙信の優しさに甘え、何度か助けて貰ってるうちに図々しくなり、助けて貰って当たり前と思うようになる。
謙信はその優しさやルックスからかなりモテた。その事に嫉妬していた彼は、謙信に以前より好きだった妹を紹介して欲しいとお願いする。
この時2人は中学3年、妹はまだ中学1年生、妹が嫌がったので流石に断ったが、どうしてもとの事で妹と一緒に3人で会った。
直接本人が言えばあきらめると、安易に思っていた。
振られた瞬間、彼は発狂し隠し持ってた塩酸を見せて、謙信に向かって脅してきた。
咄嗟のことでただ立ち尽くしてると、妹が庇って揉み合いとなる。
その時運悪く妹の両眼に塩酸が入り彼女は光を失った。
その後の事はあまり覚えていない。
自分が優柔不断なせい?
中途半端な優しさのせい?
正義だけでは幸せになねない?
高い授業料とともに色々な事を学んだ。
いつのまにか価値観は180度変わり無気力なまま大学生になる。
そんな時隕石落下の記事を見て何の感情も無くクリックした。
その後小人に遭ったり、大きな本を前にしても表情は変わらない。
何の躊躇も無く次のページを開く
あなたにおすすめ
【素直な心】
【目が良くなる】
【略奪】
【隷属化】
【魔法薬創造】
目が良くなるを見て一瞬止まったが、すぐに次のページを開く・・・次のページへ、開かない正確にはくっついてる。
諦めて次のページを見る
名前【龍崎謙信】
称号【無気力な人】
職業【学生】
レベル:1
体力 :15
魔力 :0
力 :9
早さ :6
知力 :8
魅力 :28
優しさ:-30
運 :5
スキル 無し
次のページを開く、最後のページのようだ。
本を閉じると普通の本のサイズになった。
本を開くと元の大きさになり、立った状態に戻る。
気になってたユニークスキルのページを開く、すると新しい項目があった。
【情報】
これに触る
説明:このゲームの秘められた情報が手に入る
注意スキルではない
取得しますか?
はい/いいえ
はいを選択
取得するも何も起こらない。いや、あの小人が話しかけきた。
「おめでとう!残り24分3秒100人中1番だね。ボーナス10,000ポイントプレゼント。
さらに情報選択時の特別ボーナスでさらに5,000ポイントプレゼント。すごい‼︎」
何だか久しぶりに胸がざわざわする・・・
情報の文字が消えていた、さっき開かなかったページに隙間ができている事に気付く。
極秘ルール
隠しポイントカルマについて。
異世界での行動によりポイントは共通、善、悪に分かれます。
善や悪のカルマにより、得られないスキルがあります。
このページを見た人以外はただのポイントとなり、カルマの表示はありません。
通常のポイント獲得の場合、その時のステータスの優しさがプラスだと善のカルマ、マイナスだと悪のカルマになります。
【隕石落下】は悪カルマ50,000ポイントで男性限定です。
【聖女の大防護】は善カルマ50,000ポイントで女子限定です。
生きて現実世界に戻る場合、これまでの結果として、プレイヤー全員のポイントとランキングが発表されます。
ランキング1位で最後まで残った方に、それぞれに適した恩恵が贈られます。
隕石落下はスキルではなく、現実に起こる自然現象です。
その大きさはスキルの隕石と同じです。
上記情報を元に色々推測して下さい。
・・・しばらく考えたあと、写メを撮り、ノートに推測などと今後すべき事を書き始める。その目から無気力な感じはもうない。
15,000ポイントでスキルを選ぼうとして、ユニークスキルの【目が良くなる】が消えている事に驚く。
すぐ下の【略奪】を選ぶ
説明:必要な悪カルマ10,000ポイント
殺した人物が持つスキルを奪う
習得しますか?
はい/いいえ
あの日以来の感情を現し、はいを選択。
1ページ目の気になるスキルを習得していく。
急いでノートに書き込み鞄に入れる。残り時間がわずかな事を確認し、スキルの本も閉じ鞄に詰める。他にも手当たり次第詰め込む
「大丈夫、昔の自分じゃない。冷静に、冷酷に、躊躇うな・・・待っててね瞳」
後に勇者と呼ばれる人物の、もう一つの物語も今動き始める