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サンタ・ミッションの夜に

作者: 塚本悠真

我が家を担当するサンタクロースが一筆寄せてくれました!

 こんばんは!私、サンタクロース。この文章は仕事の合間に書いてるわ。

 今夜はクリスマスイブ、担当する子どもたちが眠るまでの待ち時間なの。


 私が担当する子どもは二人。双子の男の子よ。

 彼らが0歳の時から担当しているから、今年で13回目。もう小6なのね、サンタさんびっくりだわ。


 学校では「サンタは親だよ」なんて言い出す子もいるみたい……そうね、もうそんなお年頃よね。

 でもね。

 サンタクロースの実在を疑うと、次の年から来なくなるのよ。気をつけてね。


 私が担当する双子も「サンタはママなんでしょ? そうなんでしょ? お願いそうだと言って!」なんて騒いでいたわ。だから、私がサンタ・ミッションに関わるのは今年が最後なの。そういうものなのよ。

 子どもたちがサンタクロースの正体を探り出すと、サンタクロースとしての力はなくなってしまうのだわ。担任の先生もそう言ってたみたい。


 もちろん今年の贈り物をきちんと届けるまで気は抜けないわ。

 そして今年のクリスマスが過ぎても、誰がプレゼントを届けていたのかは彼らには内緒なの。

 サンタクロースはサンタクロース、大切なのはそれだけよ。

 私は普段の彼らをいつも近くで見ているけれど、それも内緒。「今年こそサンタを見るんだ!」なんてはしゃいでいたけれど……ふふ、もうぐっすり眠ってる。


 それじゃ、ツリーの足元にプレゼントを置いてくるわね。

 あら、手紙とお菓子がある……みかんも。まあ、今年の手紙にはパパとママからのお礼も書いてあるわ。

 あなたたちのところに来るサンタさんは激務じゃないから、おやつはなくても平気なんだけど……気持ちがとっても嬉しいわ。


 ありがとう子どもたち。

 こんなに大きくなってもサンタクロースを心待ちにしてくれて。

 次のクリスマスは家族からの贈り物があるからね。

 いつまでも楽しいクリスマスを過ごしてね。

 あなたたちにプレゼントを渡すのが大きな喜びでした。きっと一生忘れないわ。


 サンタクロースより





後進のサンタさんたちの参考になれば…という思いもあったようです。

今年で最後かー、寂しいけどこれも成長!

ありがとうございました!

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