三十九、【午】後日譚
その後、町で病気や怪我で伏していた男性たちは元気を取り戻した。幸いなことに、悪霊を祓ったことで女性たちに病気や怪我が戻ることも無く、『おしら様』の祟り事件は収束を迎えた。
陰陽師のメンバーに、馬の式神と茉恋さんという新しい仲間を加えて。
茉恋さんとその父親の関係は、相変わらず良好とは言えない関係であったが、お互いへの後ろめたさからか、結婚の話自体をすることが無くなったそうだ。
結局、そうやって折り合いをつけていくしか、無いということなのだろうか。そういう、ことなのだろうか…。
今茉恋さんは何をしているかというと、陰陽神社を訪れる度に、愛馬であり式神であるジョバンニといちゃいちゃしまくっている。ジョバンニと会話ができるようになったためか、本人から聞いていた以上に仲睦まじくなっているようだ。
ジョバンニから悪霊を祓った際、長く複数のものが融合していたためか、ジョバンニと式神を離すことが出来なかった。おしら様に関しては、引き剥がすことにはなんとか成功した。戦いに身を置く者にとっては、とてもありがたい、治癒能力という後遺症を残して。
そして今、集った陰陽師たちが何処にいるのか、というと…。