作戦決行
僕達は、アリスさんの作戦通りに今東門前に来ていた。
こちらにいるのは、男子全員と女子の同級生達で、指示を出す人は生徒会長の神崎時雨さんだ。
さらに神崎さんは、神器使いでもあるらしい。
これでここにいる神器使いは、雷雨、風明ちゃん、エルセさん、神崎さんの4人もいる。
え?僕?
僕は使えるかどうか分からないよ……
でも、神器使いがこんなにも集まるなんて思わなかったよ。
こんな事滅多に起きないってアリスさんが言ってたよ。
「皆さん!!そろそろ魔物の大群が攻めて来ますので、集中してください!」
神崎さんの掛け声で、全員戦闘態勢を取り、魔物が来るのを待った。
「龍」
そんな時に、雷雨が僕に話しかけてきた。
「何?」
「…使えるか?」
その一言でわかった。
だから僕は――
「………分からない」
「……そうか」
雷雨はそれだけ言うと、何も言わず前に出た。
そう、分からないのだ…
『冥夜の刃』の出し方を………
僕は考えるのをやめ頭を横に振り、魔物を迎え撃つ準備を始めた。
そして、1時間が経過し、偵察部隊が帰還してきた。
「もうすぐ防衛ラインに入ってくるぞ!!」
その報告を聞き、全員動きを止め魔物達が来るのを待った。
「Gaaaaaaaa!!!!」
魔物の叫び声と同時に、無数の魔物が攻めてきた。
「後衛部隊!放て!!」
神崎さんの指示で、遠距離武器の人達が一斉に放った。
指示のおかげで大半の魔物達が倒れ、抜けきった魔物達は近接武器の僕達が相手をした。
「ハァァァァ!!」
魔物を休むことなく切り倒し、魔物の大群が収まるのをこらえる。
嬉しい事に今攻めてきている魔物は脅威度Eレベルぐらいだから、何とか攻撃を捌き、反撃を決め倒している。
誰もが思ったであろう。
これなら勝てる、と……
しかし、そんな事を許してはくれなかった――
「前方!現れました!!」
脅威レベルSの『敗北の戦士・亡霊ルィーツ』が現れたのだ――
それが出てきてから、僕達のペースは下がり始めた。
何故なら、あの魔物から溢れ出ている負のオーラに押され、恐怖心が高まってしまったのだ。
誰もが勝てない、そう思っていた。
そんな時に、4人の強者が前に出た。
「ここからは私たちがやります。皆さんは下がってください!」
「私がお相手致しますわ」
「お前をぶっ飛ばせばアイツにも勝てる見込みがあるかもしれないな…!」
「兄貴……アリス様には勝てないと思うよ?だって向こうは1人で相手しようとしているんだから」
神器使い達だ――
神崎さんは、僕達を下げ、自分達で倒すらしい。
確かに神器を使えない僕達は、足でまといになるからこれで良かったのかもしれない。
だから僕達は、指示通り後退し神崎さん達に任した。
「ここからは、第2戦目です!私たち神器使いがお相手します!」
そして第2戦目が開幕された――
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