警報
今龍は、全力疾走で逃げていた。
「うわぁぁぁぁ!!」
「逃げても無駄です!」
風明は無数の風の刃を飛ばし、龍はそれを全力で避けていた。
「無理無理無理無理!!」
龍は、雷雨みたいな戦闘スタイルと思い攻めてくるのを待っていた。
しかし、風明は風の刃を飛ばして戦うタイプだったのだ。
つまり、接近戦に持ち込めない限り、龍は一生攻撃出来ないのだ。
「勝てる訳ないよ!!何でそんな無数に風の刃が出せるの!?」
「私は兄貴と違い、魔力が多くて有効的な使い方を知ってますから!」
「それは凄いね!!でも、これは多すぎるよ!!」
喋りながらも数は減らず、逆に増え威力も上がっていた。
「龍さん!真面目に戦ってください!」
「これでも至って真面目なんですけど!?」
やはり風明からはふざけていると思われた。
しかし、風明は勘違いをしていた。
風明は、龍が神器を使えると勘違いをしているのだ―――
だから、逃げ回っている龍が、挑発的に見えてしまっているのだ。
「……まだ使わないつもりですか」
「何の事!?」
「ッ!なら……これならどうですか!!」
風明は暴風を起こし、さらに風の刃を加速させた。
「ちょ!?これは無理!!」
「ハァァァァァアアア!!」
そして、回避不可能な攻撃が飛んできた。
と、同時に警報音がなり始めた――
「緊急事態発生!緊急事態発生!先皇騎士達は速やかに訓練所中央に集まってください!繰り返します――」
「「!?」」
風明は風の刃をけし、龍と風明は電脳世界から強制退場された。
龍達が帰ってくると、そこにはアリスが立っていた。
そのあとから、観覧席から女子全員が集まった。
「一体何が?」
龍は、そう思わずにはいられなかった―――
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