決闘の申し込み
僕は固まった……
まさか初対面で早々決闘を申し込まれるとは思わなかった……
これは素直に断ろう……
うん…
「えっと、決闘は遠慮させて頂きたいのですが……」
「あら、でもアリス様の宣言で決闘は絶対なはずですが」
「え?」
何それ聞いてない……
「知らないんですか?アリス様はあの男と決闘に勝った後、こう宣言なされたのよ」
聞いたところ、アリスさんは僕が雷雨の所に向かった後に全校生徒にこう言ったそうだ。
「この合宿の目的は、先程決闘したように皆男女同士の決闘が目的である!」
「な、何故ですか!?何故私達がこんな野蛮な男共と!」
「俺達も嫌に決まってるだろ!こんな鬱陶しい女と決闘なんか!」
「何ですって!?」
「何だよ!!」
観覧席は喧嘩が勃発し、叫び合っていた。
「静粛に!!アリス様の前だぞ!!」
生徒会がそう言うと、男子も女子も黙った。
「確かに、君達にとっては嫌かもしれんが、これは決定している。決闘を申し込まれた者は絶対に決闘しなければならない。それがこの合宿期間のルールだ」
観覧席から落胆の声が聞こえた。
「これは君達の為でもある。ちなみに1日に決闘を2回しなければ、くじ引きで選ぶ」
「「「「えぇぇぇぇぇぇ!?」」」」
「今日から1週間……共に頑張ろう!」
凄い宣言してるよあの人……
強制なんだ……
「…………」
「…龍さん?」
「は、はい!何でしょう!」
「私の決闘……受けてくださりますよね?」
「………はい」
「決まりですわ!では、1時間後に訓練所でお会いしましょう」
「……はい」
僕は、手を振り彼女が何処かに行くのを見送った。
その後僕は、すぐ雷雨の元に行き、この事を話した。
「……よし、アリスをぶっ飛ばす」
「ちょ、ちょっと待ってって!!落ち着いて!」
「落ち着いてられるか!なんだそれ!?勝手に決めつけやがって!」
「僕もびっくりだよ……」
「で、どうするんだ?」
「え?」
「そいつとの決闘だよ。別に決闘しなくてもいいんじゃないか?」
「え?なんで?」
「アイツが勝手に決めた事なんだろ?俺はアイツの指図なんて受けたくねぇよ」
「雷雨らしいね…」
「龍は、どうするんだ?」
「僕は……」
僕は考えた。
ほぼ強制の決闘だから、僕もやめたい
けど、自分が今どれくらい強くなったか知りたい……
なら、僕は……
「決闘に受けるよ」
「……そうか、まぁ龍が言うなら止めねぇけどよ」
「ありがとう」
「でも理由は聞いていいか?」
「理由は、自分が今どれくらい強くなったか知りたいから」
「いや強いだろ。むしろ強すぎる」
「……それツクヨミ使ったらでしょ?」
「おう」
「僕個人の強さが知りたいの」
「なるほど」
「それに、ツクヨミの出し方分からないし」
「じゃああの時なんで出せたんだ?」
「あれは特別らしい。正式な出し方は分からない」
「へぇ」
「教えてほしくても、ツクヨミと会話できないし……」
向こうから一方的に話しかけて来るから、どうやっても会話できない……
「まぁ頑張れ」
「頑張るよ」
「そして勝て」
「それは無理かな……」
僕は苦笑いで応えた。
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