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瞬速の戦い

神器を発動し、先程とは違い、お互い1歩も動かず相手の動きを伺っていた。

その緊張感は、観覧席の全員にも伝わり、誰も喋らず黙って見ていた。

その時、先生がくしゃみをした。


「ヘックションッ!!」


そのくしゃみが、聞こえたと同時に雷雨とアリスはその場から消えた。

そして、あちらこちらから剣のぶつかり合いが響いていた。

そう、今誰にも見えない速さで、雷雨とアリスはぶつかり合っていた。

まさに、瞬速の戦いだ……


「チッ…」


雷雨は舌打ちをしながら、アリスに攻撃を仕掛ける。が、アリスはそれを剣を使わず避け、反撃する。

それを雷雨は身体をずらし、刀で受け止める。

そんな普通の戦いが、誰にも見えない速さで戦っていた。

しかし、雷雨は薄々気付いていた。

アリスが手を抜き、自分と同じ速さで戦っていることに……


「お前…舐めてるのか!」


「なんの事だ?」


「お前全力じゃねぇだろ!手を抜くんじゃねぇ!!」


雷雨は、怒りに任せ刀を振る。

アリスはそれを躱し、反撃する。


「つまり、君は私が全力じゃないっと言いたいんだね?」


「あぁ、そうだよ!全力で来いよ!!」


「なるほど……」


アリスと雷雨は、攻撃をやめその場に立ち止まった。

観覧席は、勝負が着いたのか?っと盛り上がっていた。


「確かに、私は全力を出していなかったね。謝罪しよう」


アリスは頭を下げた。

それをみた観覧席の全員は、驚愕した。

あの最強のアリス様が、頭を下げたのだ。

驚きしかない。


「では、ここからは本気で行こう。覚悟はいいかね?」


「覚悟なんぞ元から出来てる」


「そうか、では――」


そうアリスが言い、1歩踏み出すとその瞬間、アリスは消えた。

次の瞬間、雷雨の後ろにおり、雷雨はギリギリ防ぐことに成功した。


「ほう、まさか防がれるとは」


「何だよ…その速さ!?」


雷雨は、アリスに問いかける。


「これが本来の速さだ。分かってくれたかな?」


「……確かに速いが、俺は!……負けられないんだよ!!」


雷雨は、アリスの間を空け、自分の剣技を放った。


「伍の型…《雷虎(らいこ)》!!」


その構えは雷牙に似てるが、それより隙がなく、速さが増していた。

まるで、獲物を狙う虎の如く…アリス目掛け襲いかかる。


「これで……決める!!」


雷雨は、自分に残された魔力を全て出した。

しかし、アリスは涼しい顔のままだった。


「初めてだよ……男相手に神器を使ったのは……」


アリスは剣を上に掲げた。


「だから、君に感謝を込め、私の剣技を見せてあげよう!」


その瞬間、アリスの剣…『勝負を齎す戦天使(ヴァルキュリア)』がひかり、その光は電脳世界の天まで続いた。


「我が(つるぎ)は、全てを照らす光なり!」


「オラァァァァ!!」


「刮目せよ!!《断罪の剣(だんざいのつるぎ)》!!!」


次の瞬間、電脳世界は光に包まれた――


光はさらに増し、全員眼を瞑らなければならないほど眩しかった。

光が弱くなり、視界がひらけると電脳世界には1人だけ立っていた。


アリスだった


雷雨は、現実世界で倒れていた。


つまり雷雨は、アリスに負けたのだ――


「俺は……負けた……のか」


「いい勝負だったよ」


アリスは電脳世界から帰って来ると、雷雨に近付き話し掛けた。


「私の勝ちだ」


アリスは、手を差し伸べる。


「……俺の負けだ。

だがアリス…これだけは覚えておけ!!

いつか必ず…お前を…越えてやる!!」


雷雨はその手を無視し、出口に向け歩いていった。


「…楽しみに待ってるよ」


そして、雷雨とアリスの戦いは、アリスの勝利で終えた。

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