雷雨の推理
俺は今、アリスの部屋に向かっている。
勿論、色々聞く為だ。
あいつは、龍だけ調べていた。
そして何故かあいつは、由の事もみた。
不自然にも調べていた事を話した時にみた。
由は、絶対何か裏がある。
俺は、そう考えながら、アリスの部屋の前に着いた。
俺は勢いよく扉を開けた。
「あ、兄貴!?」
「ら、雷雨くん!?」
そこには、風明と由がいた。
そして、その真ん中にアリスが座っていた。
俺が来ることをわかっていたかのように、微動だにしなかった。
「ちょ!?何で兄貴が!?」
「……」
俺は、風明の質問を無視し、アリスの前に立った。
「……お前の狙いはなんだ?」
「狙いとは?」
「とぼけるな、もう分かってるんだよ」
俺はアリスを睨みつけた。
そこに風明が、
「兄貴!いきなり何言ってるの!アリス様に失礼でしょ!」
「無関係な奴は黙ってろ!」
「……」
「…この合宿の狙いは、龍に近づく為、違うか?」
アリスは何も答えない。
それでも、俺は続ける。
「そして何故かお前は龍の事を知っている。それは、お前が調べたからじゃない。誰かから伝えられた情報から知ったんじゃないのか?」
「……」
「そして、その情報を提供したのは――」
俺は、そいつに振り向く。
「由……お前だろ?」
「………」
由は何も答えない。
その代わり、視線を下に向けていた。
「お前、アリスの部下だろ?」
俺は詰め寄り、質問する。
「アリスから頼まれ、龍に近付き情報を手に入れ、アリスに教えた、違うか?」
「……どうして?」
「お前、この合宿でアリスが提案したって聞いて1番驚いていただろう?」
「それの何が…」
「じゃあ、聞くが、何であんなに驚いて居た奴がこの場に来て1番落ち着いているんだ?」
「!?」
「おかしいよな?あんなに驚いていたのに、何でアリス前にいるのに落ち着いているんだ?」
「…クッ!」
「兄貴は一体何がいいたいの!?」
「つまりだ、お前とアリスは共同で龍の事を調べていた。俺が聞きたいのはここだ」
「つまり君が1番知りたいのは?」
「何で女嫌いの学校の頂点に維持する御方さんが、男である龍の事を調べていたんだ?」
「……」
「答えろ、お前達は一体、龍に何をさせる気だ?お前達は何のために龍を調べようとするんだ?」
「……ふむ、そこまで知られていたなら答えるしかあるまい」
「アリス様!?」
「隠すことでもないからね。では、教えてあげよう。まず、君の仮説だが、少し間違いがある」
「間違い?」
「そう。実は言うと、私は元々龍の事を知っていたんだ」
「何?」
「彼の悲劇…彼の名前…私はもう知っていたんだ」
「……一体何処で?」
「…アラン村」
「!?」
「どうやら君も知っているようだね。そう、アラン村は龍君が住んでいた村……そして」
「……龍の悲劇の始まりの場所」
「…その通りだ」
「……それの何処にお前と龍の接点がある?」
「少し長くなるが、いいかな?」
「早く話せ」
「……分かった。では話すとしよう」
アリスは、用意されていた珈琲を1口飲み、
「あれは5年くらい前の事だ――」
そして、語り出した―――
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