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終止符

最初の視点は、龍

中間は、雷雨

最後は2人です!

真っ暗な世界から出たあと、僕は少し固まって、そして焦る。


目の前で、雷雨はもうボロボロで立てない状態に陥っていた。


僕はすぐ助ける為に、ツクヨミに呼びかける。


(お願いだ!力を貸してくれ!!)



《……分かった》



心の中で叫んだらツクヨミが返事を返してきた。

返事が返ってきて嬉しかったが、すぐ気を引き締めた。


「すぅ、ハァ―すぅ、ハァ―」


深呼吸をし、右手に力を込めた。

この絶望を変えてくれる僕の――本来の力を呼び出すために――


「……行くぞ…『冥夜の刃(ツクヨミ)』!!」


そう叫び僕は、今まさに殺されそうな雷雨の元に走り出した――




クソッ!

部が悪すぎる!!

何体いるんだよ!!


雷雨はレベルAの熊と、他の雑魚達を相手に少しずつ押されていた。


さすがにこれ以上は持たねぇ…

こんな所で死ぬのか?


そんな事を思っていると、レベルAのザング・グリルにタックルされた。


「ガハッ!!」


ザング・グリルの体重+助走つけてのタックルに雷雨は防いでも完全には防ぎ切れず吹き飛ばされる。


「ハァ、ハァ、こんな、所で、負けてられないんだよ」


雷雨はもう立てない脚を無理矢理でも立たそうとする。


「友が、待ってんだ」


雷雨は、ザング・グリルに向けて叫ぶ。


「だから、俺は!!」


そして、ザング・グリルの爪に斬り殺された――はずだった―――


「!?」


「Gaaa!?」


ザング・グリルも雷雨もこの場を見ていた全員が驚いた。


ザング・グリルと雷雨の間に、()()()()()()()()()()がザング・グリルの攻撃を弾き、その場に立っていたからだ―――


「まさか…」


雷雨は嫌な予感がした。


あの姿はアイツの姿だ、こんな時に!


雷雨は、絶望したがフードから顔が見えた時、驚愕した。

そこには、いつも雷雨と話しかける龍の笑顔があったからだ。


「お前…」


「……間に合ってよかった」


龍の声を聞き、全て理解する。

雷雨は、少し笑い聞いた。


「お前…やっと」


そう言うと、龍はフードを取った。

そこで皆気付いた。

死神ではなく、龍…()()だということに――


「……今度は」


そして龍は、ザング・グリルに向き




「僕が助ける番だ!!」




そう言い放った。

龍は、死神が雷雨との戦いで出したツクヨミを持ち、右頬には()()()()()()が眼の所まであった。


あの模様はなんだ?


雷雨は、そう思ったが今は龍とザング・グリルの戦いを見届けることにした。


しかし、勝敗はすぐに決まった――


ザング・グリルは龍にタックルをしてきた。

その威力は雷雨が受けたものより数倍の威力だ。


「まずい!!龍、避けろ!!」


しかし、龍は避けず、刀を上にあげた。


「あれは!」


死神が俺に使ってきた技――それは



「……壱の夜叉…朧月」



そう言い、刀を振り下ろした。

しかし、その剣先は見えず、ザング・グリルは真っ二つ斬られた。


その威力に雷雨は、唖然するしかなかった。

他の人も呆然と見ていた。


「……強い」


雷雨はそんな感想しか言えなかった――




魔物はレベルAが殺られたのにもかかわらず、まだ戦う気だった。

さすがに龍だけでは無理だと思ったが、そこにツクヨミが



《……回復…させる?》



「え?回復?」



《……そこ…怪我人》



「出来るのか?」


姿は見えないが、頷いているのが何故か分かった。

龍は、雷雨に近付いた。


「…何だ?」


「今から回復させる」


「そんな事…できるのか?」


「うん、ツクヨミが言ってたから」


手に魔力を込めると、その魔力が雷雨に行っていた。

そして、一瞬で雷雨の怪我が治った。

それに龍と雷雨は驚いていた。


「…凄い」


「…まさか、回復もできるとは」


そして、龍と雷雨はお互い眼を合わせ、少し笑い、刀を構えた。


「ここからは」


「あぁ、ここからは」


「「僕(俺)達が相手だ!!」」


そう言い、2人は同時に地を蹴り魔物を斬り伏せに出た。

2人の速さは同じでお互い何処に攻撃して、何処で援護してほしいか伝わっているのか息ぴったりだった。

そう――そこには、まさに()()()()()()()()()()が居た――

そして2人は、笑っていた――


初めて一緒に戦う事ができ、喜んでいる、龍


初めて自分と共闘してくれた事に、喜んでいる、雷雨


2人は、お互い共に戦う事ができ、喜んでいた――


「龍!最後まで行けるか!!」


「もちろんだよ!もう助けられてばかりじゃない!今度は……僕が助ける番だ!!」


そして2人は、最後の数体に剣技を使った。


「壱の型!雷牙!!」


「肆の夜叉!黒突(くろつ)!!」


2人は息を合わせ、同時に放った。


「「ハァァァァァァァァ!!!!!!」」


2人の攻撃は、魔物達を貫通し、通り過ぎた。

魔物達は、悲鳴をあげる暇なく消えていった。


「ハァ、ハァ、ハァ」

「ハァ、ハァ、ハァ」


2人は、息切れが激しかった。

それほどしんどいか伝わるくらいに……

2人はお互い眼を合わせ、拳同士合わせこの勝利に喜んだ。


「僕達の」


「俺達の」


そして、お互い笑いながら


「「勝利だ!!」」


そう宣言した―――

見て下さりありがとうございます!


ブックマーク等登録してくだされば、今後の投稿の励みになります!


是非とも、よろしくお願いします!

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