睨み合い
今僕は非常に困っいる……
何故なら――
雷雨と由が、僕の席の後ろで睨みあっているからだ――
何故こうなったのか……
それは遡ること数分前―――
「と言うことなので、再来週は校外学習なので、忘れないように」
と先生はそう言い、教室から出ていった。
いや、先生が忘れてましたよね?
そんな事を思いながら、鞄を持ち上げると同時に、先生が何故かまた帰って来た。
「いい忘れがありました!」
大丈夫なの?この先生で……
「校外学習では、グループ行動してもらいますのでグループ作っといてください」
それだけ言うと、先生は出ていった。
グループ行動か~
初めてするな…
「龍くん!僕と一緒のグループに入ろうよ!」
「龍、俺とグループを組め」
「え?」
同時にグループ誘いが来て、振り返るとそこには雷雨と由がいた。
しかも同時って凄い息合ってた…
「……僕が先に龍くんを誘ったよ」
「馬鹿言うな、俺が速かった」
いや、同じタイミングでしたよ…
そして、今に至る――
「「……」」
二人は、未だに睨みあったまま、黙っている。
とても、胃が痛いよ…
周りからの視線も凄いし…
そろそろ終わってくれないかな……
「「……」」
「…」
僕が言わないと駄目?
正直怖いよ…
でも、仕方ない!勇気を出すか!
「えっと、そ、そろそろ睨み会うのは止めようよ」
二人は僕の顔を見てしばらくしてから、
「……龍くんが言うなら…」
「わかった」
「ホッ……」
よかった…これでもう大丈夫だ……
「で、龍は俺とこいつ……どっちと組むんだ?」
「え?」
「そうだよ!最終的には龍くんが決めてくれないと!」
どうしよう……
何でこんなことになったの……
一緒に組めたら悩まないんだけど…
ん?あれ?一緒に組めばいいんじゃ?
先生何も言ってないよね?人数制限の事…
よし!なら、
「この三人で組もうよ!」
僕は笑顔で言った。
「「……」」
あれ?なんか僕、やらかした?
「「……その手があったか(あったね)」」
「え?」
「確かにこの三人で組めば別にいいか」
「そうだね」
よかった…
「おい、チビッ子……名前は?」
「チビッ子言うな!平原由だよ!」
「グループ組むんだから覚えといてやるよ」
「何でそんな上から目線なの!?」
「ハハハ……」
仲直り?ができてよかったけど、帰りは大分先になりそうだ……
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