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憎しみ

翌日――


僕は雷雨と共に学校に向かった。


学校に着くと、生徒達から注目され少し恥ずかしかった。



ー教室ー



僕達は、教室の扉を開け、クラスメイトに一瞥して自分の席に向かった。

僕は、隣の席の由に挨拶した。


「おはよう、由」


「おはよ!」


由は笑顔で挨拶を返してきた。


(うんうん、これが平和な日常だよ~)


僕はそんな事を思っていたが、天はそれを許さなかったらしい


「ところで龍くん」


「ん?なに?」


「何で隣に霧雨くんがいるのかな?」


「え?」


僕はそう言い横を見ると、先程まで自分の席にいたはずの雷雨が立っていた。


「うぉぉ!?いたの!?」


「あぁ、さっきからずっといた」


(全然気づかなかった!)


僕はそう思いながら、胸に手を当て速くなった心臓の鼓動を落ち着かせた。


「…何で霧雨くんがここにいるの?」


「俺がここにいたら何か問題でもあるのか?」


「…別に問題はないけど」


「なら問題はないな」


「「……」」


それから由と雷雨は何故か睨みあっていた。


なんで?




それから先生が教室に入ってき、クラス全員自分の席に戻った。


雷雨以外の人は――


雷雨と由はまだ睨みあっていた。


「霧雨君、自分の席に座ってくれないか?」


先生が雷雨に呼び掛ける。

だが、雷雨はそれを軽くスルーする。


「先生が言ってるから座ったら?」


由は何故か少し煽るように雷雨に言う。


「ここで大人しく座りにいったら、なんかお前に負けた気がするから、断る」


雷雨は、一切迷うことなく断った。


いや何で断るの?座ろうよ…


「「……」」


それからまた沈黙が訪れる。


何だろう?何故か胃が痛いよ…


「……えーっと、雷雨、授業始まるしもう席戻ったら?」


もう始まってるけどね?


「……龍が言うなら、仕方ない」


そう言い、雷雨は自分の席に戻っといった。


僕は、良かったと、安心するが由から愚痴が飛んでくる。


「何で霧雨くんと仲良くなってるの?」


「え?えーっと、友達になったから?」


「友達って、あんなことしてきたのに!?」


「い、いや、で、でも止めてくれたじゃん!約束通り…」


「そうだけど…」


由は何か言いたそうにしていたが、諦めてくれたようだ。


「……龍くんは優しすぎるよ…」


ボソッと、由は呟いた。


「え?」


「…何でもない」


由はそう言い、話を切り上げた。

めっちゃ気になるけど、教えてくれそうにないから諦めよう。


そして先生の話に耳を傾けた――




チャイムが鳴り、授業の終わりと同時に下校時刻になった。


僕達は、帰る準備をしていると、先生が何か思い出したようだ。


「あ!朝伝えとく事を忘れてた!」


いやいや、忘れないでよ…


「えーっと、再来週……校外学習をします!」


それを聞き、クラス全員が動きを止めた。


「場所は、大麓の森(だいろくのもり)です!」



大麓の森……

魔物がよく出没するといわれる森

そんな場所にわざわざ行くの?



「先生、何でそんな危険な場所に行くんですか?」


僕と同じ事を思ったのか、クラスの一人が先生に質問する。


「これは実戦経験でもあります。皆さんはこの学校に入学して1ヶ月、とても速く成長しています。なら、もう実戦経験をしても問題ないと思い、校外学習をすることになりました」


それを聞き、クラス全員緊張していた。


「ですが安心してください。実戦する場所は魔物レベルE級ですから」


レベルE級と聞き、少し安心したがそれでも魔物と戦うのだ…


「魔物…」


僕は、そう呟きながら拳を強く握った。


「……」


その隣で由は悲しそうな顔をしてこっちを見ていた―――

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