フーデーン大陸の歴史と主な神々
世界で最も大きな大陸、フーデーン大陸。原初の神アヴァドが生み出した12柱の神々、火と太陽の神ガランジャ、水の神ルメールボ、空を束ねる神ミュイーチ、大地を束ねる神ザバデネルデ、光の神シャプーファ、小さきものの神チフ、天外(宇宙)の神ネィネーヴァ、誕生の神セプホーニ、繁栄の神トルッカリ、死の園の神エイマー、運命と時流の神イブス・エムエ、魔術の神コルティらが下された土地であり、フーデーン大陸を神々が割いて作ったのが現在の主要五大陸を作ったとされている。
フーデーン大陸は原初の人類がセプホーニによって産み下ろした場所であった。
人ともに動物が生まれ、魚が生まれ、鳥が生まれ、植物が生まれ、その野や海をトルッカリが何千年もかけて繁栄させて行った。やがて人間が火を扱えるようになると火と太陽の神ガランジャが分裂し、火の神、太陽の神、道具の神となった。
道具の神ルイグは人々に創作の知恵を与え、宗教や死生観などの心を与えた。
やがて人間が青銅器や家を建て国を作り出すと、誕生の神セプホーニが最初の12柱の神に加えて新たに神を生み出していった。
そうして大陸の地域ごとに山の神、川の神などの小さな神々を置き、道具の神ルイグを分裂させ新たに四季の神、音楽の神、魅了の神など人間の娯楽を司る神を産み出した。
そうして神は主要な神が100柱産まれ、この100柱を『セプホーニの100柱』と呼ぶ。
フーデーンの人々はその100柱の神々を全て信仰し、『全神教』という100柱すべてを崇める宗教が誕生した。人々はこうしてそれぞれの神と交信することで知恵をつけていき、時として神からの恩恵を賜ることもあった。様々な学問を展開しながら、ついに人類が誕生してから5000年ほどで魔術を発見する。この魔術発見が人類の急速な文明進歩の一役を買ったのはいうまでもない。
歴史的な魔術発見が起こった場所がフーデーン大陸の横に寄り添うようにできたクウォタン島のマグリという地域であり、そこで産まれたのが最古の魔術師テンラだった。
テンラのおかげでマグリ魔術という原初の魔術は100年もせずに全世界に広まり、またその途中で最初ともいう100柱の神々による戦争が起こった。
神の戦争が起こるのと同時に人類も魔術による大戦をマグリ魔術を発見してから1000年の間に大小100以上も行った。
死の園の神エイマーは急激な死者の増加に耐え切れず、抱えきれなくなった亡者の魂を一度現世に離してしまう。
亡者の怨念から生まれたものがルルロエンガやゴデゥパなどの怪物になってしまい、後にエイマー自身も裁かれ、悪魔として堕天してしまった。そこから悪魔や負の象徴を持つ神が生まれていくこととなる。
一方で人類は戦争の間により強く効率のいい魔術を開発し、それぞれエリル魔術、デステイ魔術、フク魔術がマリグ魔術から派生する。
こうして魔術は発展し、時として神を超える力を持つものが現れ始め、立場が揺らぐことを恐れた少数の神は人間との戦争を始める。これが人類と神との最初の戦争となった。
結果、人類からも神からも多数の死者を出し、ユニブが一時世界を覆うこととなった。
そのため人類はその荒れ狂うユニブの力に魅了され、一部ではユニブ教という邪教が生まれる。このユニブを倒すために『セプホーニの100柱』の内27柱が滅んだとされ、以降全神教は衰退し地域ごとに別の神々を信仰するもの変わっていった。またユニブ教のような邪教の他にも負を象徴する神々を信仰する宗教や強力な魔女が生まれた時代でもあった。