溶岩の神 テァ
フツフツと沸き立っているマグマの体を持った島1つと同じ大きさのカラス姿をした溶岩の神。
元は島そのものだったが、誕生の神セプホーニにより神聖化され神として再臨し、自身の周辺の生命たちの魔力や生命力を全て吸い取って自身の体をその膨大な力でマグマにしたとされている。
普段は世界に4つあると言われている深海にある巨大な火山『テァの巣』で眠りについているが、千年に一度海底から目覚め、空へ羽ばたき己の体の一部であるマグマを降り注がせて、別のテァの巣に向かうとされている。
溶岩の神テァには意志というものが存在していないと言われ、ただただ安寧の地を求めて羽ばたきと眠りを繰り返している。しかし、テァの体の一部が海に落ちて誕生したのがクウォタン島という魔術師テンラの生まれ故郷、マグリ地域のある島を作り出したとされている。
千年に一度目覚めるテァだが、その暴走と言えるまでの破壊に手を焼いているのは人間だけではなかった。森の神や大地の神、海の神などの自然の神々もテァが通るたびに自身の消滅をかけて聖域を守らねばならず、一度は溶岩の神テァと自然の神々による戦乱が起こった。地は震え、海は荒れ狂い、空からは雷が降り注ぐ情景はまさしく煉獄であり人々はその様子を『グリオーネ(終末)』と呼んだ。
テァが目覚めるのは最後に起こった金環日食から数えて南半球で4回目の街を流す津波が起こった時、最も広い海の海底からその姿を這い出すだろうと、とある高名な預言者は言った。