マリグの魔術師 テンラ
古代の島国の一部マリグ地域にいたとされる魔術師。
全ての魔術の基礎となるマリグ魔術を作ったとされ、三大元素の火、水、空気を組み合わせて作る魔術がマリグ魔術である。その後三大元素は火、水、風に改変され、さらにその後に四大元素に改変、火、水、風、地の4つとなった。
テンラは森の神ラ・ガヌヴァに育てられ、超自然の叡智を手に入れた。森の空気に触れ、人の起こした火に触れ、己の滴る血に触れたことによって魔術を会得したとされている。
テンラが生み出した原初の魔術道具は数多く、現在の魔術文化では全く役に立たないものも多いが、一方で太古の魔術や神聖について書かれた『テンラの書』、テンラが作ったとされる封印箱『テンラの箱』など重要な魔術道具があった。
テンラのいた島では不思議なことに年に一度必ず流星群が見れたという伝承がある。そのためテンラには星をも操る力があるとされ、マグリの人々から天の大魔術師と崇められ、初代の島の王であったポムイラから黄金に光る真珠の指輪を賜ったとされる。
その後に神と人間との間に起こった最初の戦争を止めようとし、溶岩の神テァによって焼き殺されてしまう。しかし、最後の力を振り絞って争いを止めるために戦地となった島を焼き払って消滅させた際の慟哭は『テンラの嘆き』と呼ばれている。
死んだテンラの遺体は溶岩に飲まれ全て溶けて消えてしまったと言い伝えられているが、テンラの遺体が含まれる冷え固まった溶岩は今でも膨大な魔力を帯びて、海底に沈んでいる。