いざ雪原へ
「あ …龍人、ジャックさん」
アイテールの忘却の雪原方面の出入り口で既に
龍人達の帰還を待っていた旭とアリスが出迎える。
「おう どうだった 旭。
新鮮だったか俺以外との黒鉄城は、
デジカメとかスマホとかあれば
ぜひアリスさんの薄着を撮ってきてもらいたかったんだがなぁ」
「なんですか龍人、私のような熟女もいけるのですか?」
「熟女って、アリスさんジャックに聞いたけど現世で37歳でしょ、
しかもその容姿、全然いけますよ、というか俺は現世じゃ31ですからね、
さほど年齢変わりませんよ。
普通に高校生とかなら土下座するレベルですよ、
それに日本じゃ熟女好きな奴結構居ましたからねぇ、
いやアリスさんは印象的に熟女ではないですよ、お姉さんですよッッ」
若干興奮気味にいつもより敬語的な口調で
人妻アリス・ユーキリスの自身の抱く印象を嘘偽り無く言葉にする龍人、
「ちょっと龍人、なにいきなりセクハラしてるのっ、
私じゃないんだからちょっとは自重しなさいよ」
「いたっいたっいたっ体重かけるな、耳引っ張って屈もうとするな、
いてっいてぇッ身長差考えろッ」
龍人は旭に左手で耳を引っ張られ涙目で訴える。
「ふふふ、龍人はもう旭の尻に敷かれてるのね」
「敷かれてないっ」
「敷いてませんっ」
「ふふふ、息ぴったりね」
「誤解ですよアリスさんっっ、
この馬鹿っ私が好きって言っても全然相手にしてくれなくてっ、
そのくせおっぱい揉みたいとか、おっぱいちゅっぱちゅっぱしたいとか、
今日なんて私が防寒装備買うアニマ無いからって
私のおっぱいちゅっぱちゅっぱモミモミワンセット5万アニマで買った男ですよっ、
ほんっっとさいってぇっっ
(副音声 まぁ私が取引提案したんだけど、ていうか恥ずかしいんだけどッッ)」
旭は軽蔑の眼差しを龍人に向けながらそう言いつつ、
最後は目を閉じながら龍人が居る左ではなく右側に顔をプイッとさせ
両腕を組みながらいつもの『さいってぇ』で締めくくった。
「おまえが取引提案してきたんだろうがッ、
前もって言っておおよその値段を伝えてあったのに欲張って
2レベルも上げて所持アニマカツカツで、
仕方なく俺はお前の提案を飲んだんだッッ、
嬉しそうに余ったアニマでまたレベルアップもしてだだろうがッッッ、
ともかく俺は悪くないっっ誤解なきようにッッ
(副音声 ばらすんじゃねぇよッッ
そう言うお前も恥ずかしいことをだなァァッッッ
恥ずかしいならやるなよなぁッッ)」
「「ふんっ」」
お互いに反対に顔を振り『ふんっ』を同時に決める。
「まぁ、いろいろと問題だらけだけど息はぴったりね」
アリスの指摘はもっともである。傍目バカップル(死語)である。
「おつかれさまでした、また機会があったらお願いしますね、気分転換にもなるし」
「はい旭、次の機会に、今日は楽しかったわ」
「龍人、またな」
「…ジャック、ああ、またな、」
龍人と旭はジャック夫妻に別れを告げた。
ジャック夫妻は始まりの狩人方面で今日は一晩明かすらしい、彼らは街道へと向かっていった。
「…いくか、夜の雪原、今からなら雪がしのげるポイントまで日が変わるまでにはいけるだろ」
「うん、行こう、」
「おまえ、気が早えな」
旭はそそくさと装備を変更する、防寒装備である、
一部カラーリングすら変わっている、
ちょっと派手で世界観を若干壊すレベルのピンク色である、
「今度こそ、雪原っ、」
旭はダッシュする、龍人はその姿に見とれる、その背中に、想う、
「…(メンタルも相当強くなってる、少しは気にするもんだがな、
いや、気にした上で、乗り越える強さを持っているのかもな。
大したもんだ。俺が17の時にあれができたかな……、
いや、出来ねぇな…、)」
「ほら、龍人なに立ち止まってるの、行くよっ」
遠目から旭が元気にそう声を掛ける。
「…ああ」
龍人は少し笑みを浮かべながら歩みを始めた。
全然いける。




