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挿絵(By みてみん)



 リディアの港、

 いつものように海の上の木でできた通路で旭は胡座あぐらをかきながら休憩を取る、

 そこにまた訪れるクスハ、



「クスハ、また来てくれたんだ、上手く行った?」



「はい、旭さん、お陰様で、ですが強化は全部で5回、

 あと4日掛かります、

 だからそれまでは鍛冶屋に来なくて大丈夫です、」



「そっか、上手く行ったんだ、よかった、

 もしかしてそれを伝えにわざわざ?

 そうだ『光の衣の柱石』よかったら登録してもらえる?」



「はい、それはよろこんで」



 二人は『光の衣の柱石』を取り出しお互いに登録する。



「丁度良かった、これもそうだけどその旭さんってのを止めてほしかったんだ」



「え? 嫌です?」



「いや、姿と背格好は同い年くらいだけど

 この世界の滞在日数で言ったらクスハは私の何百倍何千倍なわけだし、

 これからは呼び捨てでお願いできるかなと、」



「私がおばあちゃんだって言いたいんですね…旭さんショックです」


「え、いや、そういうことではなく、あわわっ」


「ふふふ、冗談です、」


「ぐぬぬ、」


「これからよろしくおねがいしますね、旭、」



「うん、それで時間はあるの? 少しクスハと話したかったんだけど」



「え? ああ、大丈夫ですよ、」



「ずばり、虎徹さんとはどうなの? なんなの? どういう関係なの? どこまで進んでるの?」



「し、質問攻めですね、」



「そりゃ興味津々よ、寡黙かもくそうな鍛冶屋おじさんと銀髪巨乳の弟子、

 気にならないわけないじゃないっ」



「はぁ、別になにもないですけど、ただの師匠と弟子ですよ」



「ほんとに~~300年近くも~~~? ありえるのそんなの~」



「ぐぬぬ、お気持ちは分かるんですけど

 虎徹さんは私の事そう言うふうには見てないですよ、

 娘、みたいなものでしょうか」



「娘、か、でも好きなんでしょ?」



「…そう言うふうに感じた時期もあったと思います、

 ですが、今では家族として好き、ということです、

 まぁ時よりおっぱいに視線が来ることはありますけど、師匠も男の人ですからね」



「虎徹さんすごい、普通手を出しそうなもんだけど、地獄だし、」



「それよりも、想い人がいる、そういうことですよ、」



「…想い人、ねぇ、虎徹さんホモかな…?」

「ホモ?」



「ああ、私の時代にはね、

 いやクスハはどの時代だか知らないけど

 男性と男性の恋愛ってのが多少認知されている時代なのね、

 小説だとかなんて言ったらいいかなストーリーのある絵画で

 男同士組んず解れつのものなんて『BL』、

 ボーイズラブって言ってめちゃくちゃ一部に需要があるのよ」



「それはすごいですね、

 でもまぁ『ホモ』でも『BL』でもないと思いますよ単純に、

 『勘』が働いて、それにただ付き合ってる、そんな感じです。

 たとえ、300年顔を見せなくても、」



「……外野からしたらそれがBLに見えるんだけどね……(どんだけなんだよ)」



「旭は龍人さんとどうなんですか?」



「えっ私?」



「そりゃそうですよ、私だけ聞かれて話さないってことはないですよね?」



「ちょっと、クスハ恐いんだけど、」



「そんなことはありませんよ、旭」



「私は好きだよ、龍人のこと、でもね、なんか引っかかってるみたい、」



「引っかかってる?」



「生前は奥さんもいて、息子もいて、でも殺されて、自分も殺されて、

 復讐を誓って転生を目指している、誰かを好きになる余裕も、

 余裕があったとしてもそうしていいのかという迷い、っていうのかな、」



「なるほど、旭も大変なんですね、」



「まーねぇ、でもまぁ惚れさせてみせる、『発想』は逆転するためにあるッッ」



「そうですか…龍人さんはまだ旭の恋人、というわけではないんですね?」



「えっ?」



「私も少し『勘』が働いた、と言うのはどうでしょう」



「えっあっ? 冗談? 本気?」



「ふふふ、どうでしょう、ご想像におまかせします」



「むむむっ、新たなライバル出現の予感ッッッ」



「そろそろ行きますね、旭、4日後に虎徹で待ってます。

 龍人さんには師匠が連絡するみたいですからお気遣いなく」



「う、うん分かった、またね」



「はい」



 クスハはそう返事を返すと軽快に

 アイテールの方向にたわわな胸を揺らしながら走って行った。



「…クスハ…侮れない…」



 誰も居なくなったリディアの港で旭はそう呟いた。






 ガルデアの塔、龍人は橋と橋を繋ぐ場所の広場で『光の衣の柱石』を使用し

 そこに顕現けんげんしている虎徹と話していた。



「というわけだ、後4日で片がつく、4日後鍛冶屋に来い」



「わかった、」



「じゃあな」



「ちょっとまて、一つ聞いていいか?」



「…なんだ?」



「弟子とはどういう関係なんだ?」



「……」



「黙るなよ」



「あいつは俺にとって娘みたいなものだ、そりゃ時折油断して目が胸に行くことはあるが」



「……娘…ね、」



「それだけか? もう行くぞ」



「なぁ、どうしてここまで付き合ってくれたんだ、

 …普通にありえないだろ、何年か知らんが、

 俺には目的がある、正直俺は…お前がわからん、」



「……さあな、俺にもわからん…」



「そうだな、俺も一つだけ聞いておこう、あのお嬢ちゃん、旭、

 転生を目指しているのか?

 噂だとかを聞く限り答えは肯定なんだろうが」



「ああ、そうだ」



「…そうか、なるほどな、わかった、帰るぞ」



「ああ」



 そう言い残すと虎徹は消失する、『光の衣の柱石』を使い元いた場所に戻った。



「……」



 龍人は無言で広大な青い海を眺めていた。



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