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「でも不思議な内容だよねぇ~ この世界軸の人じゃないみたい。」
「事実、そんな口振りだったしな。イオル、この手紙は何処で貰ったんだ?」
「それが…… 突然『鏡の中』から出て来たんですよ。直に受け取ったわけではないので、リミダムさんの言い分もあってるかもしれません。」
「なるほどな。」
手紙から読み取れる情報を元に話し合い、ボク達はこのヒトからのお手伝いをするかどうか、決を取りました。
ナイチンゲール隊の主な活動は『今までに無い仕組みから救いを求める人達への手助け』が行動理由。それ以上でもそれ以下でもありません。話し合いがまとまると、満場一致でこの依頼を請ける事にしました。
「そしたら、まずは探し人を探す班と手紙を送り返す側に分れましょうか。」
「次元が違うのならば、相手もあまり多くは動かんだろう。時間で決めたらどうだ。」
「そうですね、シグルさん。相手の井出達から見ても、特徴的なのは間違いありません。」
「イオルちゃん、ちょい質問良いか? 『乳白色のフード』はまだ良いけど、『風変りな井出達』ってどんな格好の事をさすんだ?」
「えっ?」
依頼を請けると同時に行動を決めようとした際、ココで一つの問題にぶつかりました。手紙に書かれていた相手の特徴を記した内容の内、片方の基準で意見が分かれたのです。
ボク達からすれば『異世界人の恰好』が風変りで合ってるかもしれませんが、逆に見ればエリナスの方々はボク達の恰好が『風変り』と言う事になります。これは大きな問題ですね。
「俺達の井出達を視てもらえれば分かると思うけど。俺等元々『異世界人』みたいなもんだから、どういうのが『風変り』なのかって解んねえんだよ。」
「そー言われてみれば、そうだよねぇ~ オイラ達なんて『装束』だし。」
「俺の『着流』も、異国文化に等しいからな。」
「言われてみればそうですね。」
「見方によっては、俺のが『普通』って可能性もあるわけか。別次元ってだけでも厄介だな。」
仕方なくボク達は判断基準が曖昧な井出達は除外し、乳白色のフードを被った『男性』を探す事に決まりました。幸い今は春先の為、変にフードを被っている人が居ればとても目立ちます。
井出達なんて二の次になりそうですね、ちょっと盲点でした。
「メールの方はどうしましょうか?」
「それなら、リミダムの所の『輸送隊』の得意分野じゃねえか? 逆探知くらいは行けるっしょ、リミダム。」
「うん、平気平気~ レーヴェ大司教にも声掛けるから、大丈ー夫。」
こうしてボク達はやりとりの後、捜索班と返答班に分かれて行動する事が決まりました。専門分野が生かせる方々にはそちらを生かしてもらい、そうでない方々は協力して相手を探す。これでしばらくは、当面の活動内容が決まりました。
「ならば、夜は俺が請け負おう。月の時間は俺の支配下だ。」
「んじゃ、俺は明け方にすっかな。ピニオはどうする?」
「ライゼの後が良さそうだな。交代はイオルに繋げればいいか?」
「大丈夫ですよっ では、その流れで頑張りましょう!」
「「了解!」」
こうしてボク達へ来た依頼、コードネーム『シルバーメッサー』の行動が開始されたのでした。




