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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
目指すは再開、出会いは豪快
99/194

再来

前回のあらすじ

家賃…いくらにしようか…




俺がやつを追って村に着いた時にはすでに被害が出始めていた。

といっても、僅差なので、本当にはじめの方だった。

とりあえず、人々の避難を優先しよう。

その時、ルイシーナ達が見えた。

俺はみんなのところに行って、これからのことを説明する。

「みんな!村人の避難を頼む。俺が時間を稼ぐから。」

「いや、こんな時こそ私が行くべきじゃ…」

そう言ってルイシーナが肩を回し始める。

「お前は最後の砦だ。とりあえずは俺がなんとかやってみるから、今は避難優先で頼む。」

「わかった。だが、リョウタロウは?」

一瞬狼狽えそうになったが、リョウタロウを信じることにする。

「死んではいない。後で来る。さぁ、はやく!」

みんなを促し、俺は村に来た時にチラッと見えた武器屋を探し、駆け込む。

「店主!後で金は払う!これ借りてくぞ!」

「え!?あ、え、ああ!」

立てかけてあった大剣を背負い、奴のところへ行く。

家屋を破壊し、暴れ回っている。

倒壊した家屋の陰から、魔石目掛けて突進する。

しかし、その硬度に俺の方が負ける。

奴も俺に気づいたらしく、また襲い掛かってくる。

元の装備より重いせいもあり、回避性能は下がるが、大剣でいなすことはできる。

奴の猛攻を避けてはいなし、避けてはいなすを繰り返す。

攻撃の機会を伺うが、一向に訪れる気配がない。

(クソッこのままじゃ…)

そんな時だった。

後ろの方で泣き声がする。

見てみると獣族の子供がいた。

(逃げ遅れ!?)

多少の追い討ち覚悟で、剣をしまい、子供へ駆け寄り、抱き上げる。

しかし、背後から獅子の攻撃で子供諸共吹っ飛ばされた。

子供を抱き抱え、転がって衝撃を殺す。

背中に背負った剣のお陰でダメージも最小限に抑えられた。子供を離し、逃げさせる。

(流石に次は無理かもな…)

獅子に向き直り、また先ほどの繰り返し。

しかし、奴も学習したのか、フェイントをかけてきて、攻撃をくらってしまい、家屋に突っ込む。

もちろん追い討ちが来るので転がって回避。

危うくペタンコになるところだった。

しかし、つかの間の安心に身を浸している場合ではない。

剣を構え、向き直る。

(これ以上暴れられたら、後の復興が大変だな…)

奴の攻撃を避けつつ、場所を森に寄せる。

村のことを気にしたせいか、集中力が一瞬切れた。

この戦闘において、その一瞬が命取りになる。

俺は読み違えてしまったのだ。

奴の脚の攻撃をモロに喰らう。

流石に体が限界に来ており、復帰が遅れた。

無論その隙を見逃してはくれない。

真上から奴の脚が振り下ろされる。

俺はとっさに仰向けの状態で剣でガードする。

体が地面にめり込む。

そのまま力が込められ体が押しつぶされていく。


ダメ…なのか…

今の俺じゃ、勝てないのか…

やはり現実はゲームほど甘くはないということか。

素直にルイシーナに頼れば良かったのか?

いや、それじゃリョウタロウに合わせる顔がない。


欲しい


ゲーム時みたいに、パーティメンバーの盾となれるような力が。


欲しい


リョウタロウに頼らずとも、みんなを守れる力が。


欲しい


あの熊のような大きな力が。


『持ってるじゃないか』


そんな声が聞こえた。


俺が?そんな物を取った覚えはない。


『いや、持ってる筈だよ。あんたは。』


そんな物はない。あればこんなことにはなっていない。


『じゃあこのまま死ぬのかい?』


嫌だ。認めたくない。そんな現実は。


『じゃあどうしたい?』


勝ちたい。倒したい。殺したい。あいつを。あの獅子を。


『ならやることは1つだ。さあ、男を見せな!』


体の中で、何かが弾けたような気がした。

「こんのぉ…」

巨大な脚が徐々に上がって行く。

「こんのぉ…!」

男の左腕が肥大化し、毛で覆われていく。

「こんのぉ…!!」

体全体がより筋肉質になり、男は自分の上の脚を押し戻して行く。

「こんのぉ…!!!」

男の頭に丸い熊の耳が生え、左腕は熊そのものに変化する。

「こんのぉ…汚ねぇドブ猫がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

獅子の脚は跳ね返され、よろける。

獅子は驚愕した。

先と同じ人間の変化に。

獅子は恐怖を覚えた。

己を狩りかねない敵の出現に。


自分でも何が起きたかわからない。

気づいたら奴の脚から逃れていて、立ち尽くしていた。

左手の感覚が何か変だ。

「ん?なんだ?」

落ちていた鏡の破片に移る自分を見て驚いた。

「な、なんじゃこりゃあああああああああ!!!」

そこには人間ではない熊とも言えないなんとも中途半端な生物がいた。

「アイエェェェェナンデ!?熊の耳と左腕ナンデ!?」

自分の姿に驚愕していると、声が聞こえた。

『ほらな?持ってただろ?』

「ん?誰だ?」

『それより、来るぞ!』

それと同時に奴が攻撃を仕掛けてくる。

反応が遅れて、剣で防ぐ。

しかし、さっきと違い、しっかり受け止められた。

思えば、両手でやっとの大剣を片手で持てる。

「これって…」

『あんたの望んだ力さ。』

「なんで…」

『後でたっぷり話してやるから、今は戦いに集中しな!』

なんだかよく分からないが、対抗手段は手に入れた。となれば…

「反撃開始だ!」

奴の攻撃は熊の左腕で、十分受け止められる。

あとはひたすら攻撃あるのみ。

奴に剣の切り傷では回復されるので、ひたすら殴る蹴るの繰り返し。

するとまた声が聞こえた。

『大地に念じな!今なら多少は応えてくれる筈だ!』

「念じるって何を?」

『例えば壁になれとかそんなのさ。』

そう言われて奴の攻撃に対し、その壁を念じてみると、地面が直方体状にせり上がり、壁になった。

これだけの防衛手段があれば、より攻撃に集中できる。

奴の体勢が崩れた瞬間、奴の顎の下あたりの地面に念じる。

すると地面が勢いよく飛び出し、奴の顎を捉え、奴がひっくり返る。

(よし!これなら!)

剣を構え、突進すると、2匹の蛇が左右から攻撃してきた。

それを避け、魔石に剣を突き刺す。

しかし未だ手応えがない。

すると奴は起き上がり、片方の脚と2匹の蛇で攻撃してきた。それを受け止めると、残りの前脚で踏みつけようとしてきた。

(しまっ、手塞がって…)

その時、頭上を何が横切ると、奴の腕がスパッと斬れた。

奴は悲鳴をあげ、後退する。

横切った何かは人だった。

頭の上に白い犬系の耳、犬系の尻尾、やや伸びた犬歯、そして、2つの刀剣と見覚えのある顔。

「お前なぁ、せっかく驚かせようと思ってきたのに、お前もそんなんじゃ、インパクトに欠けるだろうがよ。」

「うるせぇ。寝坊助。日頃からあいつらと夜更かししすぎなんじゃねえの?」

「よく言うよ。1人相手にヒーヒー言ってる奴がよ。」

俺と同様に変化?して戻ってきたリョウタロウと会話していると、奴が起き上がった。

「まあ話は後でするとして、まずはこいつだな。」

「下がっててもいいんだぜ?」

とリョウタロウが言う。

「いや、経験値の稼ぎ時だからな。遠慮しとく。」

2人で構え直し、奴に向き直る。

「「よーし、ドブ猫、そこにお座りだ。」」




次回、狼+熊VSライオン+蛇

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