2人目
前回のあらすじ
フェリクス以外集合
年が明けて3週間が経った。
みんなはまだのんびりしている。
実際、里帰りした奴らは帰った先で忙しかったらしい。
エヴがいい例だ。
王族は年一回とかの行事の時に忙しくなる。
俺はギルドの図書館でモンスターの情報やこの世界の歴史を読んだりしている。
モンスターの情報は多ければ多いほど良い。
ゲームも同じだ。
こういうものは情報量がものをいう。
帰るとフェリクスがいた。
「帰ったのか。」
「前に比べればだいぶ早い目覚めだったがな。」
「無理しなくてもいいぞ?」
「なに、どうということはないさ。」
「そうか。」
これで全員揃った。
その夜は宴会だった。
目が覚めると、そこは暗い所だった。
なんとなくわかる。
俺は死んだ。
銃弾の当たりどころが悪かったのだろう。
となるとここは死後の世界か?
本当にあったんだな。
体を起こすと、目の前に女の人が立っている。
「あら、目覚めたのですね。」
「あんたは?」
「そうですね〜私は貴方達のいう神様ですかね。」
「ほう?神様ね…で?その神様がなんの用だ?」
「と、その前に、本人かどうか確認しますが、風間 翔さんでよろしいですね?」
「ああ、そうだが。」
「まず、貴方には二度目の人生が与えられます。」
「何?」
「貴方はとある理由で二度目の人生を送る権利が与えられました。」
「とある理由?」
「貴方のお友達が私達神にお願いしたので。」
「お友達って、一体誰だ。」
「わかってるはずですよ?彼はすでに向こうで楽しくやっていますからね。」
「まさか、涼太郎か!?」
「大正解です。彼が雷に打たれたのは私の後輩のミスでしてね。全く、だからあれ程仕事中にコーラを飲むなと言ったのに…」
「待て。涼は、生きてるのか?」
「はい、貴方達のいう異世界でね。」
「その、涼が、俺を生き返らせることを願ったのか?」
「正確にはもう一度友達に会いたいと。」
「はは、そうか、やっぱり生きてたのか。」
「ということで、早速向こうでの貴方を作りましょう。」
「はい?」
「まずはこれを読んで下さい。向こうのことが書いてあるので。」
「チュートリアルみたいなものか。(ペラペラ)」
「はい、それを読み終わったら貴方ステータスを設定するので、終わったら呼んで下さいね。」
「これで構わないですか?」
「はい。」
「人によってはかなり無理難題を言ってくる人がいるのですか、謙虚ですね。」
「"俺たち"は強くてニューゲームが嫌いなのでね。」
「結構なことですね。」
「しかし、まだ向こうのことがイマイチ頭に入ってこないんだよな。」
「向こうで彼に聞くのがいいでしょう。彼はもう向こうに適応していますし。」
「ところで、どこに送ってくれるんだ?」
「彼のいる王都の近くの森にです。」
「そうか…」
「どうかしましたか?」
「残りの2人に申し訳ないなと。」
「そうですね。」
「ま、考えてもしょうがないか。送ってくれ。」
「はい。では、良い人生を。」
目がさめると、そこは森だった。
「寒っ。」
事前に防寒具をもらっていたが、それでも少し寒い。
とりあえずは王都に向かうか。
こういう場合は道があるはずだが…あったな。
「と、先に素振りしとくか。」
ゲームとは違って自分の体で戦うんだ。
ステータスのおかげもあって特に問題はない。
剣術スキルのおかげでノリでも結構いける。
武器は片手用の直剣と中サイズの盾と中量の金属鎧。
まあ、面白みはないが、初心者に優しい装備だ。
扱い方もゲームのモーションを散々見たせいもあって意外と動ける。
さてと、そろそろ行くか。
道の奥の方には建物というか壁のようなものが見える。おそらくあれが王都。
そして、リョウのいる場所。
しかし、そんな簡単には見つからないだろうな〜。
と、そんなことを考えていると何か聞こえてきた。
話し声?と…戦闘音?
誰かが戦っているのか?
興味がある。
この世界のプレイヤーを、
この世界のモンスターを、
この目で。
森の方に行くと、案の定、誰かが戦っていた。
「エヴ!そっち行ったぞ!」
「任せろフェリクス!」
「援護行きます!」
1人は人間の女の子、見たところ魔術師か。
もう1人がリザードマン?大型の剣を振り回している。まあ、戦士ってところか。
最後がエルフだな。あの美形と耳はエルフ以外に考えられない。武器も弓だし。
にしても、あんなに多くの種族がパーティ組むんだな。よく、種族間で戦争とかしてる作品も多くあったけど、平和で何よりだ。
と、そろそろ決着かな?
と思っていると、前衛の2人が攻めている隙にエルフの子に伏兵が襲いかかった。武器を落とし、動揺したせいで棒立ちだ。
「試してみるか。」
相手はゴブリン。ウォーミングアップには丁度いい。
茂みの陰から出て行って剣で首を突き刺す。
慈悲などない。
ゲームで散々殺した相手だ。
もはや作業に近い。
突き刺した後にそのまま横薙ぎ。
首から血が吹き出て、ゴブリンは絶命する。
「リアルだと割とグロいな…まあ、大したことないけど。」
剣の血を振り落し、鞘にしまう。
「あの、ありがとうございました。」
「え?あ、ああ。別に、通りかかっただけだしね。」
「おーい、大丈夫だったか?」
「ええ、この方が助けてくれて。」
「そうか、すまなかった。前に出過ぎたせいだな。」
「そうだな。反省している。」
この人達は良い人そうだな。
こう見えても人を見る目はある方だと自負している。
何だかんだ前世じゃ、委員長とか結構やってたしね。
「いつもならこうはならないんだがな。」
「そうだな。やっぱり、"リョウタロウ"が指示を出してくれた方が合ってるかもな。」
今とてつもない名前が聞こえた気がする。
「な、なぁ、今、誰だって?」
「え?ああ、リョウタロウのことか。私達のリーダーでな。寒いから家から出たくないなどと言ってな。いつもならあいつが指示を出してくれて、さっきみたいなこともないんだが…」
「会わせてくれ!頼む!」
「ど、どうしたのだ?急に。」
「俺はリョウタロウに会わなきゃならない!頼む!」
「わ、わかった、わかったから、一旦落ち着いて、な?」
これも神様のおかげと信じたい。
次回、再開の2人
もう少しでペース戻りそうです




