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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
ジャパニーズソウルは異世界受けする。
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交渉

前回のあらすじ

俺、強い。




「あなたは一体…」


そう聞かれてもねえー。そこで「はい、盗賊です。」って答える訳にも行かないしねー。てか、俺前世は陰キャだったから、初対面の人と話すの苦手なのよねー。人見知りとはまた違うんだけど…。取り敢えずは定番の言い訳でこの場を凌ぐのが良さそうだな。

「たっ、旅をしている者でして。たまたま近くを通ったら、なんだか物騒な物音が聞こえたものですから。」

良し。なんとか言い切った…。


「そうでしたか。この度はなんとお礼をしたら良いか。本当にありがとうございました。」


「あっ、いえいえ。こちらこそ驚かせてしまって申し訳ない。」


「いいえ!あなたが来なければ私は殺され、妻もどうなったことか…。」


あっ、いけね。そういえば奥さん放置しとるやん。

って言ったあんたも忘れてたんかい。慌てて助けにいってるわ。あーあー。そんな無理に縄引っ張ったら余計に締まっちゃうでしょ?待てって、今切ってやるから。(ジャキッ


「ハァ…襲われた時はどうなるかと…本当になんとお礼をしたら良いやら…そうだ!馬は無事でしたし、良かったらこの先の街まで乗せましょうか?」


街キターーー!やったぁ。これで初日から野宿ルートは回避出来たぜ。飯も食えそうだし。路銀はダメ神から一月分程貰ったし。助けて正解だったぜ。


「では、お言葉に甘えて。」

「えぇ!もちろん!命の恩人ですからね。このくらいのことは当然です。あっ、そういえばまだ名乗っていませんでしたね。私はポール ファース アベラルト。この先の街で商いを営んでおります。こっちは妻のモニカ。あなたの名前は?」

「私は 茨 椋太郎と言います。」

「イバラ リョウタロウ?聞かない名前ですね。失礼ですが、出身はどこで?」


しまったー!つい前世の名残で普通に名乗っちまった!相手の名前から察するにここは日本から見て外国系の名前が多いのは火を見るよりも明らか!そんな中に日本人名で突入してみろ。目立つ事は間違いないというのに!しかも出身とか考えてねえよ。日本がこの世界にあるかすら怪しいのによ!取り敢えず誤魔化さないと…。


「えっと…自分の出身の村はかなり遠いところなのできっと村の名前を言っても分からないと思います。(これ以上追求しないでくれー!)」

「そうでしたか。それほどの距離を旅したのでしたら、先程の力にも納得がいきますな。」


おっさんナイスー!いいように解釈してくれて本当助かるぜ〜!


「ささ。立ち話もなんですし、馬車にお乗りください。すぐに出発しましょう。」


ヤベー泣けてきた。おっさんがいい奴すぎて涙が出そう。この調子で色々教えてもらおう。


五分後。


馬車に乗ることはいいんだよ?うん。でも奥さんと二人きりってのはちと気まずいんですがねー。

この馬車。木の骨組みに布で屋根をつけた感じの馬車だから中の雰囲気はちょっとした個室。俺は右側に、その向かいにポールのおっさんの奥さん。馬車の運転するところ。つまり俺の右斜め前にポールのおっさん。別に布とかで仕切られてないから、声をかけようと思えば出来る。でもね、奥さん、そんな俺のことガン見しなくても良くない?いや、俺に興味があるのはわかるよ?突然現れて、ゴブリンどもをチャチャっと片付けた相手が気になるのはわかるけどさ。その、ね?気まずい訳よ。


「ところでリョウタロウ殿。差し支えなければ、旅の目的なんかを聞かせては貰えないだろうか?」

「えっ?あっ、旅の目的。それは盗z…じゃなかった…えっと、自分探しの旅。みたいなものでしょうかね。ハハハ。」

あっぶねえ。つい口が滑るとこだった。気に止められる前に、話題を変えて会話を続けないと。


「そういえば、ポールさん。ここらへんのこと、教えてくれません?お恥ずかしいながら、ここら辺に来たのはつい最近のことですので。」

「もちろん構いませんよ。私たちが今向かっているのが人類最大の王国、アリスター王国です。」


異世界始めての街が街ではなく国でしかも人類最大と。ハードル高すぎやしませんかね。もうちょっと小さめのが良かったぜ。全く。


「昔は、平和なものでしたが、今は魔王国と戦争中でしてね。戦線はここからかなり離れてますから安全なんですが、ここ数ヶ月で魔物が活発になって来てまして、さっきの私たちのように襲われる人が増えて来てるんです。」


やっぱどの世界でも戦争ってあるんだね。てか魔王、いるんだ。どんな感じだろ。やっぱどこぞの魔法学校の校長先生を黒くした感じかな?


「ギルドも冒険者を派遣して、魔物退治をさせてるらしいですが、あまり効果が薄く、最近はギルドへの不満が多いですね。」


ギルドもあるんかい。てか冒険者派遣しても襲撃減らないって、絶対なんか他に理由あるでしょ。それか冒険者が無能なだけか。


「あっ、そうこうしてるうちに着きましたよ、王都アリスター。」


そこには、でかい壁と、でかい城門と、見張りの兵士がいた。


うん。でかい。さすがと言いたいけど、前世で田舎育ちだったオラにはちょっとキツイぞ?ワクワクしないわけでもないけど。







別に主人公の名前を出し忘れてたわけではない。

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