作戦会議2
前回のあらすじ
軍頼りなさすぎない?
「で?我々はどうやって敵将を討つんだ?」
「我々じゃなくて主に俺がだけどな。」
「まさか一人でやるのか!?」
「主にな。」
「どうやって?目標はそれなりの強者だぞ。」
「エヴ、ディアナ、ドワーフの時のアレ、覚えてるだろ?」
「アレか!しかし体への反動が…」
「あの時は手前で止まろうとしたからだ。今回は急停止しないでちゃんとブレーキかけるから。」
「そ、そうか。」
「でもリョウタロウさん、作戦はそれだけですか?」
「ミスった時のためのお前らだろう。殺しきれなかった時はそのまま戦闘続行、みんなで殺す。」
「ダメージも与えられなかった時は?」
「それを防ぐための強化魔法だろ。あとは俺が当てるか外すかの問題だ。」
「す、すまない、私だけ置いてけぼりなんだが!?」
「お前はおれがミスった時に敵将を叩くことだけ考えていればいい。」
「敵将はそれなりの実力者だぞ!?それに単身特攻するのか?」
「まあ、それに近いかな?」
「おいリョウタロウ、流石にそれは…」
「それなりの実力者なんだろ?なら入念に準備するほうが危ないね。」
「「「え?」」」
「やりゃわかる。」
そう、千里眼スキルでやつを見たときに感じた印象が正しければ単身特攻のほうが勝算がある。
翌日
将軍は俺の言ったとおりに軍、冒険者を配備した。
俺たちは、ターゲットの右300メートル地点にいる。
作戦はこうだ。
敵軍が侵攻を開始、王都のギリギリまで引きつけて、敵将からなるべく離す。襲っても援軍が来ないように。
俺が強化魔法をまとってかなりの速度で横から不意打ち。トップスピードが高速道路の車並みの速さだ。おそらく通り魔のように通り抜けざまに首を斬れば、もし死ななくてもかなりの重症を負わせられるはずだ。たとえ生き残っても、その後の戦闘でまともに戦えないだろう。
奴を殺した後はエヴの魔法で合図、残った魔物を総出で殺す。
まあこんな感じ。うん、無謀かな?ま、大丈夫だろう。意外と強化魔法って長持ちなんだよね。前回のドワーフの時は一撃で殺せたから戦闘が終わっただけだし。
「なぁリョウタロウ、本当に一人でいいいのか?」
「一撃で終わらなかったら、ロボルに援護に来てくれって頼んどいたから、それについてきてくれ。」
「あ、ああ…」
昨日散々一人で行くって言ったから一応みんな黙ってるけど心配そうにしている。
理由は2つ。
1つは俺が死なないか。
もう1つは俺が死んだ場合、奴を残ったみんなが倒さなければならず、倒せなければ、王都が陥落する。
まあ心配するわな。王都の人間全員分の命かかってるもん。
でも、俺あんまり気にならないんだよね。多分、まだゲーム感覚でこの世界を生きているからだと思う。無責任かもね。でも俺ってば責任ってぶん投げる物だと思ってるからさ。
「じゃ、頼むわ。」
「ああ。」
エヴとディアナが俺に強化魔法をかける。
ドワーフの街以来の感覚。心地いいような一瞬の浮遊感の後、体の重さを感じる。軽い。
先程、既に敵軍は侵攻を開始している。王都の方から戦闘音がかすかに聞こえる。おそらく、両軍が衝突したのだろう。
「じゃ、行ってきまーす。」
そう言って二本のナイフを構え、走り始める。
速く、ただ、速く。
少しして、敵将が見える。
ナイフに延刃をかける。
地面を強く蹴り、跳ぶ。
敵将が近付く。
ナイフを振り始めたあたりで、敵将が気ずく。
その時にはもうナイフが迫っている。
(いけるか!?)
しかしさすが大将。
後少しのところで躱された。
でもナイフは奴の胴体に深々と傷を残し、そこから鮮血が散る。
斬り抜けたあと、ナイフを地面に刺し、ブレーキをかけ、止まる。
「いい反射神経してるな、あんた。」
「まさかかような者がいたとは。驚いたぞ。」
「今ので死んで欲しかったんだけどなぁ〜」
「貴様、何者だ。」
「ただの冒険者だよ。見りゃわかるだろ?」
「フッ、そうか。ただの、か。名は?」
「イバラ リョウタロウ。」
「そうか冒険者イバラよ、この俺にこのような傷を負わせたこと、褒めてやるぞ。我の名は「ああ、いいから。そういうの。」
「何?」
「俺ね、これから殺す奴の名前とか興味ないから。」
「っ、貴様…」
「じゃあいくよ?覚悟はいい?」
そう言って右のナイフを咥え、刀を“峰打ち”で持ち、構える
「こっちのセリフだ!」
お互いに接近して戦闘始まる。
ようやくペースが戻りそうです。




