決闘
前回のあらすじ
あれ?この世界の学力レベル、低すぎ?
現在、放課後。場所は決闘場の控え室にて。
「なあ、決闘ってこんな本格的にやるん?」
「俺に聞くな。」
ブレーズのいう決闘はかなり本格的だった。なんなら武闘大会くらい。
審判もついて、客席もあって、控え室もあって。
「負けたりしないよな?」
「負けたらそのまま死んでやる。」
「やめてくれ。」
そんな会話をしながら控え室にて、準備をする。
ルールはいたって簡単。
木製の武器で戦う。
殺傷はなし。審判が止めるまでは続く。コートから出たら反則負け。コートは大体体育館1つくらい大きい。
持ち込める装備は3つまで。それも検閲を通して。
俺はすね当て、小手、グローブを自分の装備から持ち込んだ。相手は知らん。
武器は木剣を選んだ。
そしてコートに入場して、決闘が始まる。
客席は結構人がいる。てか増え続けてる。まあ関係ないけど。そこにはフェリクスとロボル、カミラさんの姿もある。
「逃げるなら今のうちだぞ?」
「こんな面白いことができるのに逃げるかよ。」
「あとで泣いても知らんぞ?」
「自分の墓の準備はしたか?」
「くっ、どこまでもコケにしおって。」
「では、これより、ブレーズ対リョウタロウの決闘を始める。」
審判が声をかける。客席は相変わらず騒がしい。フェリクス達は相手の心配をしてるようだ。
「では、はじめ!」
「自分の愚かさを思い知らせてk ガハッ!」
俺の行動に開場がどよめく。
なに、簡単なことだ。合図と同時に持っていた剣を投げつけただけ。もちろん投擲スキル付きで。その剣が顔面にヒットしただけ。そんなに驚くことかね。まあ当たりどころが良かったのか、そんなにダメージはなさそう。
フェリクス達は「やっぱり…。」という顔をしている。
「小癪な!」
そう言ってかかってくるブレーズ。
武器は木剣だが、盾を持ってきたようだ。あとは胴体の鎧。もう一つは分からない。
なんとも単調かつ典型的な動き。ゴブリンの方がよっぽどましだなこれ。
俺はそのブレーズの連撃を躱していく。まるで子供をあやすかのごとく。
「どうしたどうした。そんなんじゃ当たんないぜ?」
「クソ!」
工夫は見られるが、遅すぎる。遅すぎてイライラしてきた。
「あのなぁ攻撃ってのはな?こうすんだよ。」
そう言って大振りにカウンターで横っ腹に蹴りを入れる。もちろん俺の速さについてこれるわけがない。ブレーズは右に1メートルほど吹っ飛ぶ。
会場がまた騒がしくなり始めた。多分奴らは俺がボコられて終わると思ってたんだろう。でも場数が違うのよねー。
そして俺は軽ーく拳で連撃を入れる。
今回の目的は俺の素手での戦闘訓練。足技はとりあえず置いといて、今は手の使い方を鍛える。筋トレの成果なのか、殴ってもあんまり痛くはない。それでも痛いけど。
その頃観客席で。
「これはなんの騒ぎです!?」
「リョウタロウが決闘…いや、遊んでるだけだ。」
「確かに、遊んでいます。」
あっディアナ達も来たか。まあ座ってくつろいでいてくれ。俺もうすこし遊びたい。
「クッ、バカなこんな奴に、私が負ける筈が…グハッ」
「そんなことほざく余裕があるのかねー。まだまだこれからだろう?」
もうブレーズはヤケクソだ。
なにも考えてない。
ま、容赦しないけど。
剣を小手で、受け流し、空いた腹に拳を入れる。鎧があるので、軽減されるが、この時に腕に回転をかけることで、貫通力が高まり、衝撃がすこし通るようになる。そこら辺も意識しながらひたすら素手での戦闘を練習する。
3分後。ブレーズはもうボロボロだ。
「なんだ?もう終わりか?情けねえなぁ。早く立てや。まだまだ試したいことが色々あるんだから。」
「クソが!」
そう言ってブレーズは魔法を打ってきた。でもこの魔法がまた酷いのなんの。エヴの方がよっぽどましだな。
その魔法を避けて、一気に距離を詰め、顔面に一撃。
さらに腹にも一発。
うーん。本当はもっとラッシュ決めたいんだけど、それやるとこいつ倒れそうだからなー。せっかくだしもうすこし遊ぼ。
「魔法も酷いもんだなぁ。」
「こうなったら!」
そう言って懐から瓶を一つ取り出して、飲んだ。すると体の傷が回復し、元気になった。
「特別製のポーションだ!さっきのようには行かないぞ!筋力増強、体力強化!他にも様々な効果のあるものだ!」
「そりゃいい。ちょうど物足りなかったところだ。」
どうやらサンドバッグくんは自分から硬くなってくれたらしい。やったぜ。
ブレーズは意気揚々と俺に攻撃してくるが、まだまだ酷い。
というわけでギアを上げる。
「んじゃ遠慮なく。」
さっきの倍の速さと数で攻撃する。息つく間も与えないほどに。ここからは足も織り交ぜた完全な体一つだけの戦いだ。実戦でも通用するレベル。
まあ、耐えられないよね。ブレーズ。
「どういうことだ。ポーションは完璧な筈。」
「たかが薬一つで倒せるほど、俺は甘くないぞ?」
一応休憩がてら体操をする。屈伸とか膝伸ばしたりとか。
「さてと。じゃ、そろそろおしまいにしようか。てか、飽きた。」
そう言って完全に本気で殴りかかる。
盾で防いごうとするなら横から殴る。
殴った場所を抑えようものなら空いたところに蹴り。
他から見ればリンチに等しいかもしれない。
てか審判止めないの?それならどこまでもやるよ?俺は。
ラッシュの最後にヨームの筋肉組織にナイフを刺した時くらいの威力で胴体に回し蹴り。
ブレーズの体が3メートルほど吹っ飛ぶ。
「ふう。おわったかな?」
ブレーズは動かない。いや、動けないだな。
「審判、止めないのか?」
「え!あ、あぁ。うん。」
さては賄賂かなんかもらって、決闘を止めるな、とか言われたんだろ。
「そうかー仕方ないなー審判が止めないんだもんなー。」
そう言いながらブレーズのところに来て、倒れたブレーズの肘の上に足を置く。
「なら続けるしかないし。是非もないよね。」
そう言って笑顔で肘を踏み砕く。
あまりの痛さにブレーズも目を覚ます。
「ぐあぁぁぁぁぁ!」
「おっ起きた起きた。ほら立てよ。審判が止めないんだから、続けるしかないでしょ?」
「やめてくれ〜!」
審判もあまりの光景に止める事を忘れて唖然としている。
「やーだ。」
そう言って攻撃を続ける。ちゃんと死なない程度に。
観客には目を隠して見ないようにしてる人もいる。まあ、結構ショッキングな映像だしね。
コートにブレーズの血が飛び散る。
「ほらほら反撃しないのー?」
「た、助けてくれ…」
「突っかかってきたのはそっちでしょ?降参したら?」
「くっ、それは出来ない。我が家名にかけて…」
「んじゃガンバ(ゴキッ」
「ぐあぁぁぁ!足が、足がぁぁぁ!」
「うん。折れたね。大丈夫大丈夫。くっついてるうちは治るから。魔法でね」
「やめろ、やめてくれぇぇぇ!」
「降参しないんだもん。仕方ないでしょ!」
「わかった、降s ガハッ」
「えっ、何?聞こえないな?」
「だから、降さn グヘッ」
「何言ってるか聞こえないぞ?もっとはっきりしゃべってくれないとー。」
「あ、悪魔め。」
「うん。悪魔でもなんでもいいよ。俺は。ほらほら。降参しないの?しなくていいの?ま、させないが正解だけどね。お前には見せしめになってもらわないと。今後の学園生活に支障が出るからねー。」
さて何本折れたかなー?そろそろ10本は行く筈なんだけどなー。てか、これ結構楽しいかも。
異世界にきてドSに目覚めるとは…。
「さーてどこまでいけるかなー?」
「辞めなさい!」
「あ?」
声の方を見ると修道女が1人立っていた。
チッ、まだ頭蓋骨にヒビ入れてないのに…。
実は決闘でのポーションの使用は禁止だったりするけど、関係ないね。
ちなみにブレーズのレベルは10です。




