学園
前回のあらすじ
氷魔法、便利なんだけどな〜。燃費がね。
翌日、俺たちの元にはそこそこの量の荷物が来た。
全部学園関連のものだ。
制服や教科書などなど、少し懐かしい感じがある。
てか、この世界の学力レベルってどうなんだろう。俺ついていけるかな?
アリスター学園。
王都の貴族が通う学園だ。貴族以外にも、裕福な家庭の子も通っている。カミラさんもこの部類。親がポールさんの知り合いなら頷ける。
どうもこの世界ではミドルネームを持っている人はそれなりに地位が高いらしい。
といってもカミラさんはまだミドルネーム、つまり家名は貰ってないみたいだけど。なんでも20歳になったら貰えるらしい。まぁ爵位持ちは幼い頃から名乗れるらしいけど。
その日はエヴとカミラさんが学園について色々教えてくれた。上下関係が強そう。
ま、いざとなればこの足でひと蹴り…。
あと嬉しいことにロボルが付いてきていいそうだ。なんでもペットというよりは使い魔に近いからオケってことらしい。
たしかにペットというには強すぎる。
そして俺は新しいスキルを覚えた。
動物会話
このスキルは動物の思っていることがなんとなくわかるようになる。おそらく、今までロボルに心象読解使ってロボルの意思を読み取り続けたからだと思う。
今までは肯定と否定くらいしかわからなかったが、なんとなく言ってることがわかるようになった。
つまりはさらに連携が取りやすくなったというわけだ。
そして翌日。
俺たちが学園に通うはじめての日。
学校の入学式とかそういうのを思い出す。
俺たちの案内人としてカミラさんが同行することになった。卒業生だしね。
そして30分ほどで学園に到着。
で、でけえ…。
現世の市役所並みのでかさ。いや、それよりでかい気がする。
俺たちは全員アリスター学園の制服を着ている。1番似合うのはディアナだろう。エルフで美形だからね。
そして1番着づらそうにしてるのがフェリクス。尻尾がね。でかいから。ディアナも一部分がでかいけど。
この学園は授業の際、男女で別れるようになっている。まあ、食堂とかは共用だけど。なので俺とフェリクス、コリンナとディアナの2つに別れることになる。俺は現世の前知識があるから大体のあしらい方は知っているが、あいつらは大丈夫かなぁ…。絶対面倒事抱えて助けを求めてきそう。
…覚悟しておこ。
転校生とはこんな心情なのだろう。はじめての校舎、はじめて会う人たち、その他色々の不安。
「今日からみんなと短期で一緒に勉強する。2人だ。2人とも、自己紹介を。」
「イバラ リョウタロウだ。その、よろしく頼む。」
「フェリクス ジルだ。見ての通りリザードマンだが、よろしく。」
おそらくフェリクスが1番不安なのだろう。
だってこの学園には人間しかいないのだから。
この教室に来るまでにもへんな目で見られたし。
「2人はあの1番奥の席に座ってくれ。」
そんなわけで俺たちの異様な学園生活が始まった。
授業において、変わっていることは課目だ。
まず、国語がない。クソ、俺国語好きなのに。
そして数学。これには驚いたが、レベルが中学レベル、たまに高校レベルが混ざるが、そんなに難しくはない。なにせまだ、そこまで研究が進んでないからな。
次に理科。これは薬学と生物学に分かれている。どっちも中学レベル。なにせまだ研究が…。
次に魔法学。俺、これ、嫌い。なにせ俺が使える魔法は延刃のみだもの。ここではフェリクスの水魔法が光った。フォローありがとう。
次に体育。運動用の服に着替えて、まんま体育。現世と違って足の速さじゃ誰にも負けない。あっ、でも腕力は別ね。でも転生当初よりはマシになったよ?筋トレしてるし。
ちなみに礼節は家庭で叩き込まれる模様。
まあ基本がこんな感じ。あとはおいおい話そう。
そして昼休み。食堂へ行く。するとディアナ達と合流できた。
ちなみに俺達は今日、数学、魔法学、体育、薬学だった。午後に生物学ともう一度魔法学。基本は6時間授業だ。
「どうだった?そっちは。」
「魔法学で、ディアナさんが…」
「何したんだ?おい。」
「別に何もしてません!ただ、ちょっと高位な魔法をちょちょいっと見せただけで。」
「アウト。目つけられてたかられるな。」
「そ、そんなぁ〜。で、でも、コリンナだって、身体強化魔法で目立ってたじゃない!」
「これはドワーフの生まれつきの体質です!」
「むぅ…。それで?リョウタロウさん達は?」
「フェリクスの水魔法が中々のものだったな。」
「まあ、あれくらいできねばやっていけなかったからな。俺は。それよりリョウタロウが体育の競争で、度肝を抜かれていたな。」
「あれでも加減したんだぜ?いいか?全力で走るのは楽だが、遅く走るのって難しいんだぞ?」
そんな会話をしながら学食を食べる。さすが貴族の学校。うまい。
余談だが、俺達の学費等はエヴの王女としての財布から出てる。ありがてえ。
そんなこんなで初日からそれなりに目立った俺達。
当然良く思わない奴もいるわけだ。
それは学食を食べ終わって、教室に戻った時に起こった。
「中々美味かったな。」
「だが、アンスの料理の方が俺にとっては好みだな。」
「そうなのか?言われてみると確かに、そうかもしれんな。」
「おい、貴様ら。」
「ん?なんだ?お前。」
「私はブレーズ コンスタン ダヴィド。コンスタン家の長男だ。」
「フェリクス、知り合いか?」
「俺にリョウタロウ達以外の人間の知り合いがいると思うか?」
「悪い悪い。冗談だ。で?そのコンスタン家の坊ちゃんが、俺たちになんのようだ?学園から出てけってお願いなら聞けないぜ?こっちにも事情があるからな。」
「いや何、君たちは目上の者に対する礼儀がなっていないからな。私が直々に教授してやろうというわけだ。」
「いらん。俺は誰の下にもつかない主義でね。」
「っ。そういう態度が気に入らんというのだ。」
「知らん。勝手に怒ってろ。」
「貴様、誰に口を聞いているのかわかっているのか!」
「俺は誰であろうとこんな感じだぜ?てか、俺お前の家がどれだけ偉いか知らねえし。」
「喧嘩を売っているのか?」
「別にいいぜ?男らしく拳でケリつけても。」
俺がこいつに喧嘩を売っているのには理由がある。
1つ。こういう奴らにはしっかり自分が上だと認めさせなきゃならない。犬の躾と一緒だ。あっロボルは別ね。
2つ。腹立つ。
3つ。こいつを鑑定したら弱かったから。
以上。
「そうかそうか。では今日の放課後、決闘場にて、決闘といこう。まあ、どっちが勝つかは火を見るよりも明らかだがな。」
「ウン、ソウダネー。」
そう言ってブレーズは部下数人と帰っていった。
「いいのか?初日から。」
「ちょうど素手での戦闘訓練相手が欲しかったんだ。」
「相手ではなく、サンドバッグの間違いじゃないのか?」
「死にゃしないよ。多分…。」
「本当だろうな〜。」
「ああいうのは先に潰すに限る。」
「おい目が笑ってるぞ。」
ちょっと疲れ気味。




