状況把握
前回のあらすじ
オタク台風のせいでポックリ逝っちゃったぜ。
俺は今、困惑している。それがわかるくらいだからまだマシな方かもしれないが、下校中に閃光弾食らって次気がついたら椅子に座った女の人と対面って何さ。物事には順序ってものがあるの知ってる?ゲームでいうところのチュートリアル全部すっ飛ばすような物だよ?この先真っ暗だよ?まっ、待て。まずは今の状況を確認するんだ。周りを見て何があるのか確かめるんだ!
暗い
椅子
女の人
俺
あっ四つだけですかそうですかなんとシンプルなことでしょうね。うん。まぁ目の前の人が敵ってわけじゃなさそうだし、とりあえず聞いてみよう!困ったら人に聞く。これが出来るのと出来ないのとじゃ人間結構差が生まれるからね。
「あのー、ここはどこで貴方はどちら様ですかね。」
よし、敬語は体が覚えてたぜ。さて相手の反応は…?
「あなたは選ばれました。」
質問ガン無視と来たか!それに何?選ばれただあ?何に?誰に?何の目的で?おのれ女の人あくまで教えないってかあ?いいだろう。受けて立とう。伊達に推理小説いっぱい読んでねぇかんな?
「選ばれたって一体何にですか?」
「あなたは選ばれました。」
まさかのリピート!?しかも目が死んでる!これあれだ。見たことあるぞ?自分にかかる重責に耐えられなくなった人が頭のネジ一本飛んだパターンだこれ。
「あのー大丈夫ですか?」
「あなたは選ばれました。」
あっダメだ。復旧が見込めない。バグったNPCみたいになってる。こういう時はちょっと頰を叩くに限るな。初対面で気がひけるけど。
「おーい聞こえてますかー」ペシペシ
「ハッ!ここはどこ?私はどこ?私は誰?」
「こっちが聞きてえわ!」ビシッ
「フゴッ」
あっやべあまりの反応のおかしさにビンタしちった。なんだよ「私はどこ?」って初めて聞いたわ。
「それでここはどこで、あんたは誰?」
「えっ?あっごめん、ちょっと意識飛んでたわ。悪いけどやり直していい?。」
えぇー。この状況でやり直し所望する?まぁいいけどさ。
「では、あらためて。あなた選ばれました。」
「散々聞いたわ!本題はよ!」
「あっ、はい。すいません。えっとどこから話そうかな。とっ、とりあえず自己紹介ね。吾輩は神である。名前はミロナ。この度はこちらの不手際であなたを死なせてしまったこと。心からお詫びします。」
待て待て待て!なんだその急な夏目○石からの丁寧なお詫びは!夏○漱石は百歩譲って許そう。だか他二つの要素が分からん!神?そんなもんおったんかいなキリスト教信者はさぞ喜ぶだろうけどさ。不手際で死んだ?あの台風は自然現象ではなかったのか?孔○の罠だったのか?とっ、とりあえず。俺がここにいる理由はわかった。分かってないけど分かった。じゃあ次は今後について聞いてみるか。色々腑に落ちないけど。
「それで俺はこの後どうなるんですかね?」
「それについてなんだけど私達の決まりで私達の不手際、もしくは辿るべき運命に背いて死んでしまった人は例外なく他の世界に行って失った余生を過ごしてもらうことになってるの。」
「じゃあ俺も異世界とやらに行くと?てか、それなら今俺の体病院だろ?どうにかして戻せよ。神様だろ?」
「いや、本当に申し訳ないんだけど、その世界で死んだ人をその世界にもう一度送ると色々不味いのよ。前にやってとんでもないこと起きた。」
「例えば?」
「誰だったかなー?あのー磔にされて、3日かけて生き返った人、宗教になったはず…」
うわー、キ◯◯トってマジだったのか…
「わかった…で?このまま異世界へ行けと?」
「はい。でも何も持たせずに行かせる訳じゃないから安心して?ちゃんとスキルとかその他もろもろ付けるから。」
「スキルっというとゲームに出てくる的な?」
「そそ。その行ってもらう異世界は君達がよく知るようなゲームの中の世界によく似てるの。似てるっていうか、むしろまんま?」
「それって自分で決めれるものですかね?」
「場合によるけど、今回はこっちのミスだからね。色々決めていいよ。これマニュアルね。結構あるから頑張って読んで。私お茶とってくるね。」
会話の最後の方の対応のせいで俺の彼女、ミロナはダメな神様、通称ダメ神に位置付けされた。
てかマニュアルとかつくらきゃいけないほど俺と同じ境遇の人いるのな。大丈夫か?この世の神様達は。
てか、3人置いて来ちまったよ…
あいつら晩飯自分で作れるかな?
…あ、そっか、死んだってことはもう会えないのか…
手直し入れましたー
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