晩飯
今回は短め。
前回のあらすじ
リザードマンからアジを買った。
現在、俺は子鹿亭の厨房に立っている。
今晩のメニューはポトフとアジフライだ
組み合わせに関しては何も言うな。
ここの冷蔵庫と俺の財布と交渉した結果なんだ。
まずはポトフ。
野菜を切って、肉を炒め、鍋にぶち込んで、水を入れ
、調味料で味を付ける。コン◯メの素なんてないからちょっと苦労したけど、なんとかなった。
つぎにアジフライ。
パン粉がないので、前の世界で見てた、お笑い芸人が無人島でサバイバルをする番組のやり方をしようか考えたが、危険なので却下。
仕方なく小麦粉をつけて、揚げ焼きに。
アジの開きを作るのは初めてだがなんとかなった。魚を送り続けてくれた親に感謝。
これでアジフライ(?)が完成した。
出来は素晴らしい。異世界初の料理にしてはな。
ただ俺が気に入らないのはこれらが”2つ”あることだ。
「おっ出来たようだな。」
そう言ってこちらを覗く金髪女子。
「何故俺がお前の分まで?」
「いいじゃないか、一緒にヨームを倒した仲じゃないか。それに私は料理が出来ないからからな。」
そんな自慢そうに言われるとちょっと俺怒っちゃうぞ〜?
「お前もうすこし遠慮というものをだな…」
そこまで言いかけて、俺は諦めた。
多分こいつ話の通じないタイプだ。
美味しそうに食べてくれるのは嬉しいけどさ。
ため息をつきながら俺も食べる。味が薄く感じるのはなんでだろうね。十中八九目の前の奴の所為だと思うけど。
皿洗いをエヴリーヌに任せ、部屋で休憩中。
窓の外を見るとまだ被害の跡が残ってる。
復興は明日かららしい。
今日のことを整理しよう。
まずは黒魔石について。
うん。あかん奴 やつ。魔石自体は当たり前に存在するらしい。あくまで魔法を唱える時の魔力源として。いわゆる外部バッテリーのようなものだ。だが黒魔石はその容量が尋常じゃないし、魔法のためではなく、自分に流し込むために作られてる。
これは聞けなかったが、その黒魔石の魔力量に耐えれた場合、どうなるのか。試そうとは思わないが気にはなる。多分、使用者を一時的に超強化してくれるだろう。だがそんなやついるのか?
あとは発生源。天然のものなのか、人が配ってるのか。後者なら目的はなんなのか。この場合、だいたい人が配ってて、目的もあまり良くないだろう。むしろこの案件に限っては「面白そうだから」の方がいい。多分配ってるやつはなんかしら企んでるに違いない。
今後もこれには注意しよう。ヨーム強いし。
あーダメだ。考えてたら疲れて来た。寝よう。
そうしてベッドに入る。
異世界生活2日目。まさかこんなおおごとに巻き込まれるとは。
この先も色々ありそうでちょっと嫌になる。
だが今はエヴリーヌの態度の方がいや。
見てて腹立つし。
ホント運がないなぁ〜俺。