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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
4人揃って?
159/194

勇者

前回のあらすじ

追っ手?あー、良い奴らだったよ。




前と同じ作戦で敵の基地を攻めて二週間経った

僕らは基地で休息をとっている。

現状、本気を出せば敵を全滅出来なくはない。

簡単だ。

僕らとロボル達が暴れまわればいい。

将軍クラスも大したことはないと分かっている。

しかし、消耗しきってしまうと勇者への対策が出来ない。

この状態をどうするか考えていると、外にフクロウが一匹飛んできた。

湊人が話す。

「帝国から勇者出たってよ。こっち来るみたい。」

「やっとか。案外遅かったな。」

「よし、殺そう。すぐ殺そう。とっとと殺そう。」

「待て待てリョウ、1回家に戻って装備を整えてこようぜ。到着までまだかかるんだろ?」

「あぁ、ペース的には三日はかかる。しかも護衛なしときた。」

「じゃあ一回戻ろうか。みんなに報告もしなきゃだしね。」

「えー、いいよー、面倒だよー。」

「お前は多いからな…相手が…」

と、駄々をこねるリョウを連れ、家に戻る。

そして、装備を整える。

厳密には僕が作った回復魔法(妖術込み)のお札や魔力補充用のお札を取りに行くだけだ。

そして、みんなに報告する。

みんな心配そうにしている。

「受験行く時みたい。」

と、涼太郎が言って少し笑ってしまった。

「帰ってくるよな?」

と、エヴが訪ねてくる。

「そのつもりだけど、どうなるかねー。」

「…契約だ。」

「へ?」

「契約しろ。帰ってくるって。帰ってきたらちゃんと褒美をあげるから。」

「はいはい。てか、ミナトの方が危なっかしいんじゃないの?調子乗ったりして。」

「いざとなれば置いて帰ってくるぞ。」

「一人だけ空飛べるしね。」

「帰ってきたら是非記事にさせてくださいね!」

「はいよー。」

と、そんな感じで家を出た。

「しかし、契約か、やられたな。リョウ。」

「涼ちゃんは“約束”は守らないからねー。」

「でも仕事はきちんとこなすよね。涼太郎は。」

「この中で一番この世界でベテランなの俺なのに…」

ロボル達に基地を任せ、出発する。

敵の基地に到着する前に勇者と決着をつける。




前から1人のイケメンが歩いてくる。

服装こそ派手では無いものの、持ってる剣は強そうだ。

さらに言えば、魔力量がハンパない。

クウさんの何倍もあるだろう。

「あんた、どこ行くんだい?」

「ん?誰だ、お前。」

「名を名乗る時は自分からだろ?」

「それもそうだな。俺はケイト、ただのケイトだ。」

「“ただの”?その割には豪華な剣こさえてるじゃないか。“同郷”の相手に嘘はいけないぜ?」

「そうかい、あんたも向こうから…で?何の用だい?」

「なに、ちょっとあんたの思想が気に入らなくてね。とても“日本生まれ”の人間のやることとは思えなくてね。」

「俺のやってることが間違っていると?」

「よく考えてみようぜ。子供が出来て、育つまでどんだけ時間かかると思っている?育成系のゲームやったことないのかい?しかも自国の中だけでは飽き足らず他の国にまで手出すって、欲は程々にしといた方が良いんじゃないかい?」

「一理あるな。だが、間違ってはいないだろう。勇者の子供をたくさん作り、軍団を作り、魔王を倒す。女達も人類のためになるんだ。光栄なことじゃないか。」

「お前中卒か?いや、中卒の奴らに失礼だな。これが最後だ。考え変える気はないのか?」

「ないね。俺は女といっぱい遊べて、女は人類救済に加われて人類は魔王を倒すことができる。WinWinどころかWinWinWinじゃないか。」

「はぁ〜これ以上日本の恥を晒す訳にはいかないな。」

「やる気かい?一般人が勇者に敵うとでも?」

「あいにくこっちはちょいと特別でね。それに、“お前と違って1人じゃない”」

勇者の三方向からショウ達の魔法攻撃がくる。

勇者を爆発が包む。

森の中でからショウ達が出てくる。

「やったか?」

「シラト、それフラグ。」

「涼太郎、勇者の冷静さを欠くっていう作戦はどうなったの?」

「悪い、聞いてたら我慢出来なくて、プランB だ。ミナト頼んだぞ。」

「任せなさい。煽りスキルカンストの俺にかかればチョチョイのチョイよ。」

と、爆煙の中から勇者が出てくる。

「挨拶にしては豪快だな。」

「お茶の1つでも用意できればまた違ったかもな!」

刀を持って斬りかかる。

勇者も剣を抜く。

クウさんほどの感知スキルは持っていないが、わかる。

剣といい服といい、エンチャントがすごい。

流石勇者って感じ。

パワーもかなりある。

しかし、ぶつかった瞬間に分かった。

装備も能力も潤沢だが、

“戦い方はど素人だ”

やはり予想は正しかった。

ミナトに目線を送りそれを伝える。

「なあ、勇者さんよ。日本じゃどんな人生だったんだい?」

勇者の表情がすこし変わった。

どうやら聞かれたくないらしい。

「別に、普通の生活だったさ。」

戦いながら話し続ける。

「そうかい?でも運動してなかったでしょ。動きが素人だもんね。」

勇者の表情がさらに曇る

「その上転生してからも女で遊んでばっかで引きこもってたでしょ。顔も大したことないのに権力だけで好き放題して引きこもるってどんな感じなの?」

ミナトの言葉にさらに反応する。

「なにが言いたい?」

「あくまで予測だけどさ?さてはあんた、前世“引きニート”ってやつだったんじゃない?」

勇者の表情で図星なのがわかる。

さらに、こいつは“煽り耐性がゼロ”なこともわかる。

「きっとさ、学校でいじめられたりしてさぁ、勉強もうまくいかなくてさぁ、転生時にいじってもらったかもしれないけど、顔も大したことなくて彼女もできなくてさぁ、前世マジ終わってたんじゃないのぉ?」

勇者の表情に怒りが見え始める。

「…」

「引きこもったあともネットゲームで自分より弱いやつ煽ったりして日々過ごしててさぁ、んで負けるとブチ切れたりしてたんじゃないのぉ?それならこっちに来てそんなこと考えるのも納得だわー。マジ同情するわー。」

「相変わらずの煽りスキルだね、湊人。(ヒソヒソ」

「味方でほんと良かったよ。シラトは。(ヒソヒソ」

ミナトの煽りはさらにエスカレートし、仕上げに入る

「上に立って見たかったんだよねー?人を思いっきり見下してやりたかったんだよねー?自分をバカにしてきた奴らを見返したかったんだよねー?それでこんなことしでかしちゃったんだよねー?あー、ほんっと馬鹿みたい。そんなんだから落ちこぼれになるんだよ。」

一瞬、勇者の全神経がミナトに向いた。

一瞬、0.5秒に満たない隙。

俺には十分すぎた。

一気に構えを崩し、腹を搔っ捌く。

血が大量に出る。

しかし、すぐに治癒した。

「やっぱりそうなるよなー。」

「超回復、面倒だね。」

「でも、その分いくらでもぶっ殺せんだろ?」

「涼ちゃん完全にヤバイ奴じゃん?」

「モブが調子に乗るなぁ!!!」

次の瞬間、勇者の剣からビームみたいなものが出た。

「なにあれ、ロマン砲じゃん。」

さらにもう1発撃ってきたのを躱し、腹に刀を突き刺す。

「隙だらけ。頭使え頭。」

「てか、今のも回復するんだな。」

「スキルだろうけどすごいね。」

「そうだ!俺にはこのスキルがある限りお前らなんかに負けはしない!」

「それさぁ、死んでも回復するのか?」

「は?」

「だから、その首刎ねてもくっ付くのか?」

「そ、それは…」

「試してみるか。」

「待って、先に眉間に風穴あけてみたい。」

「土に埋めても息できるのか?」

「火だるまにしても火傷がどんどん治ったりして。」

「な、何者なんだよ!お前らは!」

「何者?そりゃあお前、」

「「「「お前からしたら最高の悪者だろうよ。」」」」

「僕たちの大切な人達にも手を出そうとしたんだから、覚悟してもらわないとね。」

「せいぜいいい声で泣いてくれよ?でないと張り切って出てきた甲斐がないからな!」

次回、腐っても勇者


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@kisame_novelist

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