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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
4人揃って?
156/194

緊急会議

前回のあらすじ

戦線布告




掃除が終わり、みんなで城に集まった。

会議の前に王様の演説…というか謝罪会見だ。

内容は簡単。

戦争になる。ごめん。という趣旨で、頭を下げたところ、非難の声は一切上がらず、むしろ支持率が高まった感じ。

「日頃の行いが良いんだね。」

と、クウがつぶやく。

「実はそうでも無かったり?」

とリョウがにやけて続ける。

演説を終えたところで会議室に集まる。

メンバーは俺たち4人と王様、フベルト、大臣数人、将軍様だ。

と、その将軍が真っ先に口を開いた。

「さて、戦線布告したからには手があるのだろうな?」

「もちろん。こっちには数多の戦いを勝利に導く軍師様が居ますからね。」

と、リョウが俺を指差す。

「ハードル上げすぎだバカ。まあ、手は考えてあります。」

「では、聞こうか。」

実際はRPGが得意なリョウに任せたい。

面倒が来る前になすり付けられた…

「まず、今回の戦いはふつうにやればまず負けるでしょう。」

大臣がざわつくがリョウたちは「当たり前だな」といった顔で頷いている。

「数、質、技術、魔法、どの面においてもかなりのハンデがある。なので、冒険者たちに協力を要請します。」

すると将軍が片眉をあげる。

「しかし、その程度で足りるのか?」

「いえ、全然。というか、冒険者の力を借りるといっても、彼らにはここを守ってもらいます。」

「実際の戦闘は兵士と騎士団だけだと?」

「ええ、スパイを送り込まれて内部崩壊なんてダサいですからね。」

「しかし、それではより厳しいではないか!」

と、大臣が叫ぶ。

「話を最後まで聞いてください。力で勝てないならここで勝つしかありません。」

と、自分の頭を指でつつく。

「と、いうと?」

「まず、今回の戦いは大まかに言えば防衛戦です。こちらが攻めるわけではないですからね。そして、帝国はアリスター王国と距離があります。」

と、地図を指差しながら言う。

「なので、相手はまず前線基地の設置を余儀なくされます。」

「つまり、その基地を造らせないと?」

「いいえ、その逆です。むしろ作り終わるまで待ちます。」

「何?」

「基地が出来ればそこに駐屯します。つまり、敵軍はそこでキャンプするわけです。といっても一度に運べる物資には限りがあります。」

「何が言いたい。結論を先に言え。」

「今回利用するのは人間の三大欲求です。」

「「「三大欲求?」」」

と、将軍含め、多くが首をかしげる。

「はい。食欲、睡眠欲、性欲は人間が本能的に求める最も強い欲求と言われています。なので、基地の人間のそれらを断ちます。」

「はぁ…」

多くがポカンとしているが、続ける。

「まず、基地が出来たら、食料庫を氷漬けにして冷凍保存します。」

なぜ燃やさないのかというとリョウが「食材の無駄遣いだ!」とうるさいからだ。

なので、冷凍保存(時間で溶けるとはいってない)で手を出せなくする。

と、そこにリョウが口を挟んできた。

「ただし、少しだけは残しておくがな。」

「何故だ?全て潰した方がいいのでは?」

「簡単なことだ。基地の奴らはその残りでやりくりしなきゃならない。つまり、配分を巡って絶対にいざこざが起きる。それで、喧嘩が起きれば自分から数減らしてくれるってこと。ついでに上官に謀反とかしてほしいかも。それと、わずかな幸福を求めて争う人間が滑稽だからかな。あ、それに伴ってだが、こちらの兵士にはしっかり食事を取らせろ。食材にも気を使え、なんなら俺が厨房に立つ。」

「涼太郎、いい顔してるね。」

「あはは…リョウの顔がいい顔かどうかはさておき、そういうことです。食料がなければ、士気が下がり、能力も低下します。そのためにも、補給経路の道を塞ぐ必要がありますが、これは俺がやるのでご安心を。」

つまりは道を岩で塞げばいいということだ。

「さて、次は睡眠欲です。一日中寝かせなければいいので、シラトのつむじ風や、クウの炎の花火で絶えず妨害します。あ、性欲は正直どうしようもないので放置です。ここらで質問は?」

「では、我らは何を?」

と、将軍が聞いてくる。

「こちらの兵士には防衛に集中させてください。これは持久戦です。いかに食料を食べさせず、寝かせないかが鍵です。それさえできれば相手は自ずと崩壊していきます。」

「我らはただここを死守すればいいということだな。」

「はい。あとは俺らが出来る限りなんとかします。」

「わかった。君らに任せよう。作戦の内容も納得出来るからな。何かあれば言ってくれ。」

と、そんな調子で会議は終わった。

解散後、家へ一度帰宅するために帰路につく。

「なあ、ロボルたちと俺らで正面からぶつかるのじゃダメなの?」

「たしかに、シラトの案も捨てがたかったさ。でも、下手にこっちの手の内は晒したくなかったからね。あと、ロボルたちは家の防衛に回したいし。」

「たしかにな。あ、先帰っててくれ、おれフェリクスに援軍要請してから帰る。」

「なあ空成、烏天狗のみんな動かせるかな。」

「少しなら出来ると思うけど、多くは無理かな。でも、掛け合ってみよう。」

「ところで軍師殿?次の策はお考えで?」

「その軍師ってのやめろよリョウ、まぁそうだな。戦いが長引けば、向こうの将軍クラスが出てくる可能性があるから、それに備えることくらいかな。何より、相手が未知数すぎるんだよな。」

「どれくらい続くかね〜これ。」

「さあ?少なくとも2週間やそこらでは終わらないな…」


予備のプランも考えておかなきゃな。

次回、開戦じゃー!



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@kisame_novelist

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