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ゲー4(元)  作者: 鬼雨
4人揃って?
149/194

進化

割と念願の一日のpv数が千超えるっていう夢が叶ったのでまたもや2話分です。

前回のあらすじ

多少酔っ払ってても案外いけるもんだな。




僕らは謎の巨虫を撃退後(厳密には勇麟さんが)役所に招かれた。

それで、さっきの巨虫はごく最近になって現れたこと、鬼を食べることから鬼喰らいと呼ばれていることがわかった。

正直、見てしまい、戦った以上は最後までやろうということで討伐依頼を受けた。

なお、パーティとしては四人だけ。

まあ、その方がやりやすいしね。

そして、勇麟さんは残ってもらうことにした。

逃した時にまた街に向かわれたら追いかけるのに時間がかかるからだ。

そして、それに伴い鬼喰らいについての情報もいくつかもらった。

まず、体は大体小型の電車くらいで、装甲が厚く、並みの攻撃は効果がない。

しかし、口周りはキモいけど柔い。

また、目はなく、それ以外の器官で周囲を探知している。

おそらく熱感知か、音だろう。

そして、火炎系の攻撃への耐性。

しかし、前回の戦闘のように、外装にすこしめり込んだ状態で爆破すれば効果がある。

と、そんなところだ。

僕らは役所の前で勇麟さんと別れたが、勇麟さんは翔がひどく気に入ったらしく、別れるのが大変だった。

僕らは一旦宿へ戻り、みんなへ説明することにした。

宿へ戻るとみんなが待っていた。

しかし、ディアナさんは酔い潰れていた。

涼太郎が遅れた理由が分かった。

たしかに面倒そうだ。ルナ達はみんなと留守にしてもらった。

その後、休憩を取り、討伐へ出発した。

先の戦闘の現場の近くに開いた穴に入る。

「で?どうやって倒す?」

おもむろに涼太郎が話し始める。

穴は深そうなのでその間に作戦会議だ。

「やっぱ、涼ちゃんに食べられてもらって…」

「やんねーからな!絶対に!」

「でも、いざとなったらそれも考えないとね。誰かが内側からなんとかするのも。」

「確かに、あの装甲硬ったいからな。シラトの爆発矢でなんとか怯んだ感じだし。」

「でもあいつ装甲の継ぎ目がないからさ。厳密には硬い皮膚だろ?それだとどこに撃ってもな〜」

「でも、あんなにくねくねするのに硬いっておかしくね?」

「うん。僕の魔力探知で分かったけど、結構な魔力の量だったし、もしかしたら攻撃に合わせて障壁張ってるのかも。」

「となると感覚器官が体の各所にあってもおかしくないな。あの硬さプラス死角なしとか結構な無理ゲーすぎ。やっぱリョウ食われてくんね?」

「嫌だよ。口周り柔いんだろ?なら翔が大剣で輪切りにしちまえばいいんだよ。」

「じゃあまな板の上に固定してくれ。」

「あれを地面に釘付けとか自衛隊の戦闘機でも持って来いや。俺の弓には無理すぎる。空成妖術でなんとか出来ない?」

「あのサイズはちょっと…って、空洞に出そうだよ。」

結構広めな空洞に出た。

そして壁にはいくつも穴がある。

それでも崩れないのはここら辺の地面が硬い証拠だ。

しかし、床は穴がない親切設計。

少し進むと周りが揺れて、奥の穴の一つから鬼喰らいが出てきた。

「よし、涼ちゃん、食われて!」

「だから嫌だっつの!」

鬼喰らいという名前も正直しっくりこないのでワームと呼ぼう。

ワームが襲ってきたのを回避する、

湊人が半獣化して空中から口の中へ矢を放つ。

作戦としては湊人がターゲットになり、他三人で突破口を見つける。

涼太郎と翔が氷と岩をぶつける。

タイミングや場所をずらし、感覚器官らしきものを探す。

僕?

僕は後方で観察と回復。

一番危険がないけど、一番重要。

目がないから耳かとも思ったけど耳らしきものもない。

きっと熱感知…いや、魔力探知系かな?

おそらくそうだろう。

しかし、それだと物理攻撃が装甲に弾かれる理由がわからない。

涼太郎も言ったように、体にあれだけの柔軟性があるのに表面が硬いわけがない。

継ぎ目もないのにもかかわらずだ。

例えるなら、こねたりでき、形を自由に変えられるパンの生地が硬いのだ。

おっと、こっちに攻撃が来たので避ける。

妖術と魔法でバフを自身にかけ、跳んで避ける。

ダメだ。

一向に答えが出ない。

すると、涼太郎達が面倒になったらしい。

「おい!ショウ、ここはゴリ押しと行こうぜ?」

「は?というと?」

「障壁があるんだろ?ならそれごとぶち抜けばいいのさ。」

言ってることはこうだ。

例えば装甲が5の鎧がある。

それに3の攻撃をしても意味がない。

しかし、8の攻撃をすれば少なくとも3のダメージが通るはずだというもの。

「あはは!オーケー任せろ。まだちっと酔いが抜けてないから勢い任せて暴れてやるぞ!」

すると涼太郎と翔も半獣化。

涼太郎は長刀に、翔は大剣の方にそれぞれ氷と岩を纏わせ、突貫する。

涼太郎は出来るだけ同じ箇所に、速さを利用して数を叩き込む。

翔は一撃一撃を重く刻む。

しかし、まだ火力が足りないのか、いまいちダメージが入らない。

入っていないわけではない。

傷はつく。

しかし、まだワームは健在だ。

やはり火力のゴリ押しが正解なのか…

しかし、傷がつくということはやはり障壁を張っているということなのだろう。

しかし、そのメカニズムがわからない。

戦闘が開始して五分ほど経っただろうか。

まだ答えが出ない。

「おーい!流石にタゲ取り続けるのもきついんですけど!?」

上の湊人が叫ぶ。

そろそろ限界か。

その時だった。

ワームが湊人めがけ上を向き飛びかかる。

湊人は攻撃を避け、高度を落とし、矢を射る。

その時、落石が湊人にあたり、矢がそれた。

それはワームの体を掠めた。

矢が掠れただけだ。

涼太郎や翔のようにバカ火力ではないが、確かに傷がついた。

つまり、少しの攻撃でも傷はつく。

てことは障壁ではない。

改めて涼太郎たちのつけた傷を見る。

そこでようやく謎が解けた。

そして僕は前線へ出る。

それをみてみんな理解した。

僕が答えを見つけたことを。

「で?どうだい軍師様?」

「あれはね、馬鹿でかいエクセルだよ。」

「「「は?」」」

「あいつの体はいわば網目みたいなものなんだ。」

つまりはヤツの体の表面はかなり細かなタイル積み重ねで出来ている。

つまり、継ぎ目はある。

あるが、細かすぎて分からないのだ。

しかし、ある以上、そこが弱点。

塵も積もればなんとやら。

小さな継ぎ目の駆動も、頭がおかしくなるほどの数を重ねれば、この柔軟性が生まれる。

そして、その一枚一枚が障壁を張っている。

つまり、継ぎ目、真縦と真横の攻撃は通りやすい。

「なるほど。了解した。」

「ただ、その継ぎ目はかなり細い。だから、数をこなす必要がある。そして口周りはきっとその目が荒いんだ。だから、縦に関しては口から裂くように行けば…」

「そのままスパッと?」

「うん。ただ、弾かれないくらい強い斬撃が必要。だから、翔が湊人に担がれて上から行けばきっといける。」

「よし、翔とその剣めっちゃ重いけど頑張るぞ!あはは!」

「目が笑ってないぞ。」

「てことは上がりきるまで俺とクウさんでタゲ取れと?」

「うん。」

「うへー大変だわー。」

「で?クウ、ズバリ作戦名は?」

「えーっと、裂けるチーズならぬ、裂けるワーム作戦で!」

「正直、大変だけど、この久しぶりの感じ、楽しくなってきたねぇ!頑張って早く持ち上げろよ?ミナト。」

「最近飛んでばっか。」

翔以外、再度改めて半獣化し、仕事にかかる。

この感じだ。

現世のときのような、みんなでゲームの難しいクエストをやってる感じ。

僕と涼太郎で注意を引く。

僕の炎はあまり効かないので、妖術で周りの岩をぶつける。

涼太郎は二本の刀で十字に切りつける。

チラッと湊人達の方をみるが、かなり時間がかかりそうだ。

「おっも!よくこんなん担いでられるな!ゴリラかよ!」

「え!?そうなの?割と行けてるからもっと軽いのかと。」

「バカ!テメェがマッチョなだけだわ!」

かなりどころで済めばいいけど…

「あれやばいだろ。クウさん、稼ぎ切れるか?時間。」

涼太郎が切りながら聞いてくる。

「正直無理かも。でも、ここが正念場だから!」

ただひたすらに岩をぶつけて注意を引く。

すると、湊人達のほうに動きがあった。

「だぁー!面倒くせ!空成!涼ちゃん!運び終わったら少し動けなくなるけど、文句言うなよ!」

すると湊人手が羽と一体になり、翼になった。

サイズが今までとは違う。少なくとも広げて二メートルはある。

さらに、湊人の足が鳥足になり、股から三本めが現れた。

すると、翔を担ぐ体制から足で掴むようになった。

「いや、何それ!ちょっとキモい!」

「うるせぇ!重いのがいけないんだろ!てか、俺もよくわかんねえし。やったら出来た的な?半獣化の一個上的な?四分の三獣化みたいな感じ?」

「名前ダサ!せめて超獣化くらいにしとけ。」

「お!それいいね!」

やや遠めで起きてることに驚きつつも、注意を引くことに集中する。

「何あれ!俺も出来るかな!」

「涼太郎は燃費悪いからやめた方が…」

すると、ワームが大体全体の五分の四ほどまで上がった湊人達に襲いかかった。

「前言撤回!止めて!あれ!」

「ウベル!たまにあるかないかの大仕事だオラァ!」

すると次の瞬間涼太郎が横から消えた。

次の瞬間、ワームがのけぞった。

そこには足がやや伸びた涼太郎がいた。

耳や尻尾も伸び、足が獣のように関節の位置も変わっている。

そして、髪に白のメッシュが入っていた。

「出来た!」

両手を挙げて喜ぶ涼太郎。

どうやらワームの口元を蹴ったらしい。

そして、ついに湊人が上げきった。

「爆撃用意完了したぞ!早く連れてこい!」

「人を爆弾呼ばわりすんな!」

僕と涼太郎で場所を調節する。

そして、今度は上へ注意を向ける。

するとワームはまた上の翔達に飛びかかった。

湊人が翔を放す。

翔は剣を二本合体させ、特大剣を半獣化して構え、落下する。

涼太郎が飛び上がり、顎(口が丸いので顎がは分からないが)を蹴り、のけぞらせる。

そこに翔の特大剣が降ってきた。

「くらえ!虫野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

翔の剣はワームの口を裂き、そのまま体に食い込んでいく。

ワームの体にはパックリと裂け目が出来た。

そして、そのまま地に倒れた。

次回、虫の飼い主

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